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冴えない俺が、何でも教えてくれる魔法を手に入れたけど……  作者: 弐屋 丑二
高位存在による介入の損失計算と立て直し

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こんな大規模なこと

 気付くと何処までも続く真っ白な世界に浮いていた。女神の声が

「ど、どうしよ……嫌すぎて五発も混沌粒子反作用弾炸裂させちゃった……」

などとそこら中に反響しながら響いてくるが、俺は眠くなってきて目を閉じようとすると

「ナラン君!寝ないで!あなたが頼りよ!私がぶっ壊した、この地点の時空間を修復するの!」

意味不明なことを言ってきたので無視して寝ようとすると

「ダメーっ!消えないで!どうにかあなたの意識だけ残してるの!起きる!はよ起きる!」

前後左右上下から金切り声がして無理やり起こされた。


 面倒くさすぎるが口を開き

「どうしたら良いんですか……」

直ぐに女神の嬉しそうな声が

「ナラン君!リブラーに尋ねるのよ!あなたの意識と一体化してるから!きっと解決策を教えてくれるから!」

仕方ないので

「リブラー」

と唱えるといつもの声が雑音混じりに


 ナランちゃん……ピーッ……ガガッ……この状況を……ガガガッ……乗り越えるためにわん……ピピーッ……ガガッ……あなたが……ピピーッ……スキルを……付け変えるのよんっ……ナランぴゃぬ……ピピーッ……頑張って……ぬえ……ナランちゃ……ガガッ


 それだけ言うと沈黙した。

「……」

リブラーが何かおかしいが、まあ良いか……寝よ。目を閉じると無理やりこじ開けられ、目の前に現れたスクール水着姿の女神は涙目で

「寝るなー!寝ると死ぬぞー!」

キャンキャンと金切り声を上げてきた。背景は相変わらず真っ白だ。面倒くさすぎるが

「リブラーがぶっ壊れてて、変な口調でスキルを俺が付け替えろって……」

女神は泣きそうな顔になり

「うう……わかりましたよお……亜空間の創設者と、エネルギーの漏洩、時空を行き来する者、スキル枠拡張(特大)、女神の模倣者を付けるわ……全部重度マイナススキルよ」

「やめてください」

女神は涙目でツインテールを揺らしながら首を横に振り

「このままだとここから時空間全体に混沌の蓋が開いて広がりこの宙域全体が崩壊していくから、あなたが救うの!」

「いや、女神様がご自分でやってくださいよ。自分の失敗でしょ」

それは何となく分かった。女神は涙目で

「あなたが救うのよ!救世主ナランよ……」

何かカッコつけたことを言って消えた。雰囲気で誤魔化して逃げたらしい。


 女神が消えた直後に猛烈な吐き気と目眩に襲われる。同時に膨大な他人や木々や動物や虫達、石や水、雲やモンスターなどの記憶や視点、無数の想いなどが頭に流れ込んできておかしくなりそうになる。こ、こんなの抱えきれるわけないだろ……俺が壊れる……俺が薄れていく……出さないと……吐き出さないと記憶の洪水に呑まれて消えてしまう……うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!


 ……


 気付いたら俺はジン・スカイストリートの端で寝ていた。ローウェルが安堵した様子で

「ナラン、俺の忍法で全弾解体した。もう安全だ」

起きて、上半身を起こすと周囲には機械片や金属片がが大量に散らばっている。箒を持って立っているシュマリアが額をハンカチで拭いながら

「ふう、爆発したと思いましたよ」

ふと気付いて

「あれ、ソバメンは……?」

ローウェルとシュマリアも気付き慌てて辺りを見回すが居ない。どうやら、女神にやられたらしい。こんな大規模なことやってまで、ソバメンにどうしても会いたくなかったのか、あの邪神は……。

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