↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冴えない俺が、何でも教えてくれる魔法を手に入れたけど……  作者: 弐屋 丑二
自己理解と目的の修正

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

275/344

代行

 サナーの輪郭のブレが少し収まったのは良かったが、次はアン王女だって女神が確かに言ったよな。ああ……アン王女に会いに行かないと行けないのか……いや待てよ……サナーはここから出られないから、アン王女をここまで連れて来ないといけないのか?


 うわー!めんどくせえ……でも今日中にしないと明日、儀式再開するしサナーをブレたままにはしていられない。ブレが少し収まり嬉しそうなサナーに

「アン王女連れてくるわ」

と言って扉から出ようとすると

「ちょっと待て」

すぐ止められた。怪訝な顔を向けると

「今のアン王女は、偽スキルも無いただの王族だ。それと話したところで、これが収まるのか?」

確かにそうだ。あぶねえ……女神の引っかけで時間を無駄にする所だった。だとするならば……。サナーは仕方なさそうに

「ナラン、私をマリオンヌの所に連れて行け」

「そうか。アン王女の穢れをマリオンヌが飲み込んだのなら、お前もマリオンヌに飲まれることで、何か起こるかもな……でもなあ」

サナーをここから出すことはできない。サナーはニヤリと笑い

「考えがある」

と言ってきた。


 1時間後。

「うわーすごーい!2人共本当に聖者になったんだ!」

シスター服姿のミヤと、同じくシスター服姿でぶ厚い伊達眼鏡をかけたアンジェラが待機室に俺と入って来た。サナーは嬉しそうに姉妹を手招きして

「お久しぶり!で、やってくれるのか?」

アンジェラは真面目な表情で頷き

「もちろんよ。我が国にとっても女神教の調査はとても重要だからね。ミヤちゃんも特例課外授業ということで許可が出たわ」

サナーは立ち上がると両腕を上に伸ばし欠伸をしてから

「たまに交代してくれ。つまんな過ぎる」

そして纏っていた薄布を躊躇なく脱ぐと、ミヤに渡した。何も着ず胸を張って立つサナーに、ミヤは頬を染め目を逸らしながら

「ちょ、ちょっと待ってね。私は裸ってわけにはいかないから。スクール水着着てきた」

いそいそとシスター服を脱ぐと、中は紺の水着姿だった。その上からサナーが脱いだ薄布を羽織る。そしてアンジェラがパチリと指を鳴らすと、ミヤの姿はサナーそのものに変化した。


 アンジェラは冷静な顔を崩さず

「幻惑術をかけたわ。私から半径十メートル以内の人間にはミヤちゃんがサナーちゃんに見えるはず」

ミヤの脱いだシスター服を着ていたサナーは項垂れ

「儀式の代行は無理かあ」

「そこまで楽をしてはダメよ。さあ、早く行ってきて」

俺はサナーに、シスター用の白いベールを目深に被せ、2人で待機室を出ていく。


 サナーの聖者スキル効果なのか、呼び止められることなく、あっさり外まで出ていくことが出来、サナーに抱きつかれた俺は天使の翼を出し、晴れた夜空へと一直線に上昇していく。


 ジン・スカイストリートの崩れた城門前に着地すると、サナーがくしゃみをして

「超楽しかったけど……寒かったな」

「すまん気付かなかった。上着着るか?」

俺の上着をサナーに羽織らせていると、マリオンヌが近くの側溝からヌルヌルと滲み出てきて、大きなスライムの形になるとプルプル揺れながら

「女神から先回りして聞いてるよー。もぐもぐして良いんだね?」

サナーは覚悟を決めた顔で

「ナランと一緒に飲み込んでくれ!」

意味が分からないことを言ってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。