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冴えない俺が、何でも教えてくれる魔法を手に入れたけど……  作者: 弐屋 丑二
自己理解と目的の修正

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討伐計画

 とりあえず興奮しているサナーに

「落ち着けよ。どうやって女神様を倒すんだよ……」

「みんなの力を結集すればいける!」

……サナーも良く分かって居ないようだ。しかし大天使セイは腕組みをして頷き

「やつの造ったスキルシステムを利用すれば、簡単なことだ」

ナーニャも真面目な表情で

「うんー多分いけると思うよー?」

俺は慌てて

「いや待ってくださいよ!お二人の創造主である女神様をそんな簡単に討伐して……」

セイとナーニャとボニアスまで爆笑しだして、セイが楽しげに

「それは聖書を書いたやつが、そういう設定にしただけで、我々に上下関係は無い」

「うんーそうだねーどっちかと言えばさー、私とセイさんのが力は上かもー」

ニコニコしてくるナーニャの横のボニアスは

「わしは雇われてるだけじゃ。それに女神がボウガーに侵されているなら、治療してやらんとな」

そう言ってニヤリと笑った。



 ……



 1時間後、深夜の山小屋で目覚める。大天使達とボニアスはあっさりと女神討伐計画を立て、俺とサナーにも助力を頼んできた。当然、スズの身体に入ったノヴェナにも知らされ、彼女は既に山頂へと向かっている。山小屋を出て、俺は月明かりに照らされ、山道を1人上がっていく。


 すぐに左右に大量のサナーやスズ、それに俺の半透明の幻影達が様々な格好や仕草をしながら現れては消え始めた。これはセイに事前に教えられていた現象で、女神は普通の存在とは違うので、俺達がこれから女神にやることの結果の様々なパターンが事前に見えたりしているらしい。時空間を並列で生きているからどうたらと説明されたが全く分からなかった。


 左右の異常な光景を見ないようにしながら、山頂へと上がり切ると、胡座をかいて煙草を蒸したローウェルがウザったそうに無数のスズの幻影に囲まれていた。俺を見つけると

「ノヴェナちゃんから事情は聞いた。女神討伐すんのか」

軽い調子のローウェルに、黙って頷くと

「……まあ、良いんじゃないか。ボウガーに侵食されてたら厄介だしな」

「上手くいくんだろうか……」

「セイちゃんナーニャちゃんが、お前らとやるなら余裕だろうな、それよりも……」

無数の明滅するスズの幻影に纏わりつかれながら、岩場の中心部を見つめる。


 岩場の中心部では重ねられた岩に登ったスズが、跪いて両目を閉じ祈っているアン王女を触りまくり……うん……何かとにかく凄い悪戯をしていた。アン王女は

「くあっ……ぽへっ……あぴゃっ」

などと悶えながら耐えている。慌てて駆け寄り

「何してるんですか!!」

注意するとスズは真顔っ振り向いて

「いや、人体の研究を……」

「だめですって!」

スズは、惜しそうに降りてくると

「なんかさー、アン王女凄い上級者になってて、師匠が欲しがってる」

「……」

……もう何なんだよ!何なんだよこの人達!?あっさり女神討伐を決めたり、アン王女を欲しがったり!前途多難だ……勘弁して欲しい……というか、女神居なくなったら、まだ6日もある山での儀式どうすんだよ……大丈夫なのかこれは……。

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