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無窮重阻  作者: 核动力战列舰
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0474 刃たるを知らず

 時間はあっという間に七ヶ月が過ぎ、2038年に至った。


 この期間に、曉峰(シャオ・フェン)は五万人を送り届け、盧安(ルー・アン)はついに自分のいる山岳地帯から四川平原への鉄道を開通させた。


 通常の工事基準では、このような進捗はかなり速い。なぜなら、相当な部分の山の掘削やセメント運搬作業はすべて盧安(ルー・アン)が行ったからだ——もちろん、盧安(ルー・アン)が先行して完了させたのだ。


 主な施工プロセスは、四ヶ月以内に完了した。千萬トン単位のセメントや砂利を通常の方法で運搬しようとすれば、鉄道の建設は非常に困難だっただろう。しかし今では、盧安(ルー・アン)が直接超能力で材料を各工区に転送できる。そのため、施工期間中には、何萬人もの人々が複数のルートで同時に展開するのが見られた。道路建設機械が大型ヘリコプターで運搬され、全ルートで橋の建設、山の掘削、レールの敷設が同時に行われ、その速さは驚くほど速い。橋脚の基礎が打たれ、その後コンクリートが打設されると、自動架橋機(百トン級の架橋車両)の操作により、まるで積み木のように、あらかじめ作られた大型の橋梁部品が橋柱の上に設置されていく。


 物質転送能力に加えて十分な人力により、三百キロメートルの鉄道路線が四ヶ月で開通し、その施工速度はまさに神業だった。


 この工事が完了し、鉄道車両がスムーズに走行するようになると、この工事に参加した人々は皆、心を躍らせた。これが人間であり、人間の心には偉業を成し遂げたいという衝動があるのだ。


 しかし、この偉業の裏で、これに関わった人々は少なからず疑問を抱いた。


 まず、トンネルの掘削作業はあまりにも早すぎた。掘削チームはずっと秘密にしていたが、すべて盧安(ルー・アン)の分体が行っていたからだ。また、各地で大量の建築資材が事前に出現したが、大規模な空輸は見られなかった。何千万トンもの鉄筋やセメントは一体どうやって山間部に運ばれたのか?さらに、工事全体があまりにも順調で、死者は一人もなく、事故はすべて軽傷だった。


 山を爆破する工事の際に、ある生存者は、数百トンもの巨大な岩が自分のそばを転がり落ちるのをじっと見ていたが、不安定な斜面で腕を擦りむいただけだった。また、崖から滑り落ちた生存者も、ちょうど垂れ下がっていたロープをつかんだ。これらの事故は記録され、全員に周知して警戒を促した。しかし、振り返ってみると、これはあまりにも運が良かった。確率論から言えば、複雑な地形での工事は非常に事故を起こしやすい。事故の発生頻度は、毎年の高考で必ず数人が受験票を忘れたり、数人が遅刻しそうになって警察官が車で試験会場まで送り届けたりするのと同じようなものだ。しかし、これらの事故はいずれも深刻な結果を招かず、まるで見えない守護神が守っているかのようだ。もし全国の工事がこのような状態になったら、おそらく誰かがわざと危険を冒して無茶をするだろう。


 この鉄道の開通が別の次元で行われていれば、それは地方政治の実績そのものであり、ニュース番組で大々的に報じられても当然のことだった。しかし今では、ニュースで一瞬取り上げられただけで、すぐに消えてしまった。


 社会全体の注目がオーストラリア地域の戦争と、社会でますます熱を帯びる超能力覚醒に集まる中、この鉄道の開通が何を意味するのかに気づく者はいなかった。


 貴州の立場は非常に微妙だ。面積は決して小さくないが、周囲の省、例えば四川、湖南、広西、雲南と比べると、どこも貴州より存在感がある。実際、交通が極めて重要であるこの時代において、貴州は周辺省の辺境の山岳地帯と化し、この地に大きな塊を作り出している。


 この時代はグローバル経済のため、東アジアに鉱物資源が不足しているわけではなく、沿海の港湾には世界中の原材料が山積みされており、経済的にここに投資するのは割に合わない。法の及ばない場所では、経済投資は危険すら伴う。もちろん、現状では核戦争の脅威もさらに薄れているため、ここに投資する必要性もない。


 そして実質資本で計算すると、今回のこの鉄道への投資は、材料費は言うに及ばず、山を掘りトンネルを貫通させるために必須の設備調達費もさておき、単に輸送費だけを見ても、このような人里離れた山奥で陸上・空輸に頼れば、西南地域全体の今年度の財政黒字をすべて使い果たしてしま宇田(ウダ)ろう。


 これほど巨額の投入は、貴州以外の投資家にとって、何の産出も生まない。この種の投資の最終的な受益者は、ここに留まり暮らす人々だけであり、その成果も、ここで生活する人々のために良好な生活空間を切り開くことに過ぎない。


 様々な点から見て、貴州で起こったこれらのことは経済学にまったく合致しないため、謝家(シエ家)内部ではこの状況に気づく者が現れた。だが、玄鳥部《シュエン・ニアオ・ブー》の上層部はこの状況をただ観察し続けるにとどまった。


 超能力を持つ者は多くの人が見えないものを見ることができる。高度六〇〇〇メートルの上空で、盧安(ルー・アン)本体はある予演の中で大地を見下ろしている。この角度からだと、この四ヶ月間の人間の活動が地形に与えた変化を全面的に見て取ることができる。百万人規模の工業労働を収容可能な根拠地が、交通によって資源拠点を一つに結び、同時に地下水を利用して工場型農業を発展させ、エネルギー面で自給自足している。ここは一枚の白紙のようなもので、盧安(ルー・アン)と曉峰(シャオ・フェン)が望む社会を自由に構築できる。この視点に立つと、万物を手中の駒とする人類の誇りが悠々と盧安(ルー・アン)の感情に満ちる。


「世界をしっかりと掴むこと、これこそが人類が百万年の歴史の中でずっと追い求めてきた方向ではないか?」その感情的な様子は、思わず祖国の素晴らしい山河への思いを表し、そして歴史に対してため息をつき始めた。「民主も自由も、みんなはこれらの言葉が生まれた当初、先輩たちがこれらの言葉を引用した本来の目的を忘れてしまったのか……」


 100年前、国力が衰微していた時代に、かの聖人首相(セイジン・シュショウ)が近代的な管理学と大量の物資をもたらし、半ば強引に立憲派たちを助けて、実質的に労働者を主体とする社会組織を結集させた。しかしながら、労働者階級がわけもわからず国家政権を奪取した後、権力を安心して資本家が主導する議会に委ねてしまった。「議会選挙は皆の権利を保障する」という概念が、催眠術のように、かつての新時代の青年の頭に叩き込まれた。この概念は、農民が「郷里で公正に事を執り行い、正義を守ってくれる」と郷紳の老爺を信じるのと同じくらい、純真なものであった。しかし、覚醒したと自称するあの時代は、そんなにもたやすく、その人たちを信じてしまったのだ。


 今、同様の状況が——タイムスリッパーが歴史に介入し、推し進めるという状況が、また起きている。


「しかし今や、組織者はまたしてもこの超能力者の私だ、ふふ」と、盧安(ルー・アン)は思わず口を歪め、自嘲気味に笑った。


「この組織を安易にどんな一方的な約束も信じさせてはいけない、自己監督管理の責任感覚が必要だ、すべての人に自身の利益と社会全体の利益の関係を理解させなければならない。私は絶対に超能力者の立場で社会を主導してはいけない。」と、盧安(ルー・アン)は静かに確認した。


 盧安(ルー・アン)がこの世界のことを考えているまさにその時、盧安(ルー・アン)は、自分の上司がとても場違いにヒントをくれたことに気づいた。


 光幕に最新の命令がポップアップされた――休暇は終わり、任務を実行する時だ。


 光幕に仕事を促す言葉を見て、盧安(ルー・アン)の注目点は「あ、まだ休暇中だったのか」だった——盧安(ルー・アン)のこの休暇はあまりにも馬鹿げていた。せっかくの日曜日なのに、先生が大量の宿題を出し、自分はまだ塾もある、これはいったいどんな休暇だ?!


 盧安(ルー・アン)は元一(ユエン・イー)が言った休暇を振り返った、それは何十人もの輪回者が自分の周りに来て悪さをするのに対処する必要がある休暇であり、ある四階次元低下に無理やり立ち向かう必要がある休暇であり、しかも給料もなかった。


「あと4時間の時間があります。準備をしてください」と光幕は続けて促した。


 盧安(ルー・アン)は聞いた。「では、この世界で、私のこれほど多くの分体はどうすればいいのですか?」


 光幕は続けて言った。「全任務の間、この世界にいる時間は二十秒を超えず、この世界でのあなたの出来事には影響しません」


 盧安(ルー・アン)はつぶやいた。「何かおかしい気がするんだよな、どうして俺はこんなに忙しいんだ……これってルール通りなのか?」


 光幕のヒント。「ルールによると、元一(ユエン・イー)は君に休暇を約束したが、履行しなかった。友情ヒント、これは苦情を申し立てることができる。」


 盧安(ルー・アン)はすぐに反応した、光幕に出ているのはまさに演変(エンヘン)だ。


 大物のそそのかしに直面して、盧安(ルー・アン)は慎重に尋ねた。「苦情を言って……あの方を訴えることはできるのか?つまり、俺が苦情を言い終わった後、あいつが逆恨みして俺に仕返ししてきたりしないか?」


 その後、盧安(ルー・アン)のすべての予行演習で、光幕を埋め尽くす「小心者」の文字が見えた。


 演変(エンヘン)のあざ笑いに直面して、非常に厚顔無恥な盧安(ルー・アン)は息を吐き、「非常に寛大」に言った。「とりあえず覚えておいて、今は俺が手を出せる相手じゃないからな。」


 演変(エンヘン)が自分を勇気づけてはいるものの、盧安(ルー・アン)はそれでも、この時に元一(ユエン・イー)に苦情を言うのは、彼の手先にされるように感じた。


 気は進まないが、盧安(ルー・アン)は積極的に四時間以内に任務に取り掛かった。


 盧安(ルー・アン)が西南部の山間地で俗世を避け、この時間線の中国に忘れられた山河を整えている間、中国全土の繁華な地域では新たな波が巻き起こっていた。


 現在のこの時代は社会思潮が浮き足立っており、おそらく百年ばかり前だけが比較できるだろう。


 超能力覚醒がよく見られる社会現象となり、全国的な論争を誘発した。この論争は現在、各勢力の誘導の下でますます激しさを増している。


 この世界は、この世界の普通の人々が考えているほど単純ではない。


 一般人の目には、政府が矛盾を処理できなければ社会は崩壊する。しかし実際は、政府が矛盾を処理できない場合、世論を通じて対外的に矛盾を転嫁し、国内の不満が自らに向かう前に衝突の話題を別の場所へ移し、それによって他の方面への世論の津波を引き起こすのだ。


 そしてこの世界の超能力者と非超能力者の矛盾だが、十年前にシンクタンクで流行した「超能力者の反乱に政府はどう対応すべきかの予備案」の推演では、シンクタンクは超能力者を社会資源を活用できない乱暴者と見なしていた。しかし上海事件を経て、今や玄鳥部《シュエン・ニアオ・ブー》と虎部(フー・ブー)は迅速に一部の権力階層と新たな利益集団を形成した。今、この利益集団と旧利益集団が互いに世論の津波を引き起こし合っている。


 ここ数ヶ月、ちょうど国内大統領選挙の時期も重なっている。


 今回の大統領選で、北部出身の候補者は、国が誘導実験への投資を拡大し、より多くの人々が参加できるようにすべきだと主張した。国家による投資の隠された意味は、国家による統制である。


 一方、東南地域出身の候補者は「政策を開放し、関連企業のさらなる研究開発を奨励すべきだ」と強調した。


 二人の大統領候補はこの話題で激しく対立し、背後にいる利益団体もまたメディアを掌握している。こちらは「あなたは独占し、一部の人のために奉仕し、このプロジェクトを利用して社会で利益を搾取している」と非難し、あちらは「あなたは技術研究開発に障害を設けている」と罵倒している。


 本来ならば上層部の利益団体間の駆け引きであるはずが、国民全体を分裂と対立へと向かわせてしまった。一部の地区では、政治的立場の異なる二つの団体が集団暴行事件を起こし、根深い矛盾をさらに激化させてしまった。


 未発達地域の人々は、誘導実験がより公平なものとなることを期待している。なぜなら、これは全人類の福祉であり、東部だけに留まるべきではないからだ。しかし、発達地域の人々は「後進地域の人々は、誘導試験をケーキを切り分けるナイフのように使って、自分たちの取り分を増やそうとしているだけだ。我々の地域の納税者がこれほど多くの資金を投入したのに、なぜお前たちと公平に成果を享受しなければならないのか」と考えている。


 こうして、もともと傍観者だった多くの民衆は、二つの集団が触れた敏感な話題を前に、実際に権力を奪おうとしている集団よりも先に、争いに飛び込んでしまった。人々は、自分たちの利益のために、そして自分たちの利益を損なおうとする者たちと争っているのだと自認している。しかし、民衆は知らないのだ、自分たちがすでに、背後にいる二つの集団が互いを切り裂くための刃になっていることを。


 この世界は、一筋の裂け目を刻まれるだろう。そして、これが最後の裂け目になることは決してないのだ。

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