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無窮重阻  作者: 核动力战列舰
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0472 心理治療所

 “階位”という言葉、盧安(ルー・アン)は初代(ショダイ)から聞いたことがあるが、具体的な意味は元一(ユエン・イー)が説明しなかったものだ。盧安(ルー・アン)は初代(ショダイ)が構築した養盅の戦場で死にかけながらもがいている時にこの概念を聞いたが、初代(ショダイ)も詳しくは説明しなかった。明確に存在するのに高次元の存在によって説明されないものを、盧安(ルー・アン)は自ら観察してまとめるしかなかった。


 曉峰(シャオ・フェン)の疑問に直面して、盧安(ルー・アン)はつぶやいた。「おそらく二階にあたるだろう。」


 盧安(ルー・アン)がこの判断を下した根拠は、予演の歪みの程度だ。『迷雾三』の任務では、あの吸血鬼の女轮回者がおそらく一階にあたり(詳細は0043章参照)、白露(バイルー)および二度目の帰零任務でのあの二人(詳細は0187章参照)は、おそらく二階にあたるだろう。


 三階とは何か?盧安(ルー・アン)は帝然菲斯で何度も目にしており、さらに四階が狭い空間と時間の中で戦う様子さえ見たことがある。予演における歪みの度合いを観察することで、盧安(ルー・アン)は三階と四階の違いを比較することもできた。盧安(ルー・アン)は他人の階位をおおよそ見分けることができるが、自分自身を判定するのは難しい。なぜなら、予演という大きな要因があるからだ。


 盧安(ルー・アン)の見解では、初代(ショダイ)任務において自分が数人の三階を殺せたのは、運の要素、確率が許容する運があったからだ。しかし盧安(ルー・アン)は、自分が彼らを倒すたびに、手首の時計(シー・ジー)がより鮮明になることから、自分が相手を殺せなかった確率もあることを示していると考えている。


 盧安(ルー・アン)の自己評価は非常に保守的だ。盧安(ルー・アン)の認識では、自分には結局予演があるのだから、予演があっても相手を完璧に倒せないなら、自分の階位はきっと相手より一階低いということになる。


 天雲(ティエン・ユン)との戦いについて、盧安(ルー・アン)はそれを判断材料には含めていなかった。盧安(ルー・アン)の考えでは、天雲(ティエン・ユン)は高次元存在の手で死に、自分は天雲(ティエン・ユン)の手で二十万回以上も死んだ。六十秒という時間の中で、かろうじて生き延びられたのは四万回に過ぎず、しかも浦東結界という地の利があってのことで、あの戦いは何の証明にもならなかった。


 だから、金手指(チート能力)を持っていると自認していた盧安(ルー・アン)は、自分の評価を低く見積もっていたのだ。


 しかし、高次元存在の計算はそうではなかった。時空結晶は金手指などではなく、高次元構造体であり、高次の時間次元の視点を与える道具だった。戦闘がない時でさえ、この視点の中で自己を維持するだけでも容易ではなかった。遺伝子ロックの戦いでは、戦闘が終わるたびに生存確率は下がるどころか上がっていき、それは対戦相手のその階位に対してのものだった。


 しかし、盧安(ルー・アン)の謙虚な返答を聞いた後、曉峰(シャオ・フェン)は目を輝かせて言った。「二階?どうりで進化が手抜きをして思考テンプレートを持つ徴集兵を与えなかったわけだ。君の階位は上将の時代にしか生まれないものだ。」ここまで言うと、曉峰(シャオ・フェン)は意味深長に笑った。


 上将という言葉を聞いて、盧安(ルー・アン)は多くの感情状態から自分の階位にさらに疑問を抱いた。盧安(ルー・アン)は疑った、自分の階位を高く見積もりすぎたのではないか? 上将の時代は太陽系の物質を完全に掌握する時代で、月のような天体を分解して巨大な宇宙都市を作り、脳は炭素ベースの身体に限定されず、単一の知性思考で惑星全体の技術発展の問題を処理できる。そんな未来、そんな存在を、盧安(ルー・アン)は仰ぎ見る態度で、自分をその存在と並列に置いたことは決してなかった。


 二階と軍階級は直接結びついているわけではないが、一定の関連性は存在する。二階とは何らかの力ではなく、知恵を表す主観的な能動性であり、既存の環境や思考の中で行き詰まりを打破する突破力、局地的な優位を全体的な優位に拡大する能力である。これは時空傭兵と輪迴者の評価基準となる。一方、軍階級は、演変(エンヘン)将校たちが時代を完全に主導して発展させ、しっかりとその時代に入り込み、その時代の科学技術や制度を理解した後に取得する証明書である。


 しかし、軍階級の取得の道は常に戦争を伴う。そして、軍階級が高くなるほど、戦争は残酷になる。曉峰(シャオ・フェン)のこの軍階級レベルの将校は、核戦争を一度や二度経験しているわけではない。一方、上将という軍階級が経験する戦争は、惑星間あるいは惑星レベルの戦争である。科学技術兵器はあるが、敵も科学技術兵器を持っている。そして、進化のすべてにおいて、上将のこのレベルでは、二階級に達する確率が極めて高い。


 二階級になりたいし、上将にもなりたい、この二つの目標は矛盾しない。ある時は、上将にまで上り詰めることができれば、意志の基準において自然に二階級に達する。ある時は、二階級に達すれば、|演変《演変(エンヘン)》士官の道で上将まで歩み続けられる高い確率がある。


 曉峰(シャオ・フェン)は特に盧安(ルー・アン)の階位について触れたが、それは盧安(ルー・アン)の階位に感嘆したのではなく、別のことを暗にほのめかすためだった。盧安(ルー・アン)の前にいる千年以上を生きた|演変《演変(エンヘン)》士官は何かを察していたかもしれないが、根掘り葉掘り尋ねようとはしなかった。相手が話したくない状況で、自分も急いで知る必要がない時は、一旦はっきりさせない。これは基本的な世渡りの道理だ。


 この神亀と蟾蜍(ヒキガエル)の、ほとんど種族を超えた会話がすぐに終わると、続いて双方は暗黙の了解のもと分担と協力を始めた。


 盧安(ルー・アン)はこの次元の生命であり、この次元の生命としての強み――超能力を用いて自然を改造する能力を持っている。曉峰(シャオ・フェン)は数千年にわたって社会を改造し、社会生産システムを調整してきた経験という強みを持っている。


 盧安(ルー・アン)は山あいに残され、曉峰(シャオ・フェン)はヘリコプターで家へと戻っていった。


 翌月、曉峰(シャオ・フェン)は資金を集め、鉱山開発の名目で貴州に人員を派遣した。一方、盧安(ルー・アン)は現地の開発会社として、貴州の山々でインフラ整備を行いながら、曉峰(シャオ・フェン)が送り込む最初のグループを受け入れる準備を進めた。


 貴州では、盧安(ルー・アン)の掘削作業が始動した。


 蛍光黄色の反射材付きの服を着た大量の作業員が工事現場に突然現れた。これらはすべて|演変《演変(エンヘン)》が提供した徴集兵であり、その指揮権は盧安(ルー・アン)に属している。これほど多くの炭素ベースの身体が膨大な物質的基盤として、予演で生じた記憶を記録することで、盧安(ルー・アン)のこの世界での予演は通常毎秒四千回を維持できるようになり、現在も徴集兵の数の増加に伴って向上している。


 しかし、盧安(ルー・アン)には当面何の問題も生じていなかった。大量の炭素ベースの分身の中で思考される情報量があまりに膨大なため、盧安(ルー・アン)の本体はその一部の思考しか受け入れられず、他の思考はすべてそれらの炭素ベースの身体に留まっていた。正確に言えば、盧安(ルー・アン)の本体は時間の繰り返しによる意識への苦痛を感じておらず、目の前の難題をどう解決すべきかという各分体からのフィードバック情報に集中していたのだ。


 山を掘削する技術的な難易度は非常に高く、爆薬で爆破すればトンネルが掘れるというものではない。掘削時には、山体構造の安定性を保証しなければならない。もし爆薬で爆破すれば、大量の力学的エネルギーが山体に吸収され、山体内部に無数の亀裂が生じる。したがって、無理やり突き進めば、表面的には穴を掘ることに成功したように見えても、実際には自然の雨水の浸食によって、これらの余計な亀裂は水の作用でさらに拡大を続け、最終的には山体崩落事故を引き起こすのである。


 掘削中、盧安(ルー・アン)は非常に慎重だった。後ろの蒸気機関が作動する中、盧安(ルー・アン)は少しずつ機械力を制御して岩を削り出し、大量のコンクリート構造物で補強した。さらに岩壁の浸透水も考慮し、山体に自然に形成された浸透水流を導き出して、悪影響を及ぼさないようにした。この作業は盧安(ルー・アン)にとって、豆腐に穴を開けるようなものだった。


 盧安(ルー・アン)の仕事は比較的順調だったが、曉峰(シャオ・フェン)の方では採用活動でいくつか問題が発生した。


 曉峰(シャオ・フェン)と盧安(ルー・アン)が別れてから六十三日目の日、オフィスの机の上で、曉峰(シャオ・フェン)は机の上の研修クラスのプロジェクトを見て、やむなくため息をついた。


 2ヶ月前、曉峰(シャオ・フェン)の子会社の一つが鉱産開発の名目で研修クラスを開設した。この研修クラスは西南地域で人材募集を行った。部外者から見れば、これは地元の雇用問題を解決する良い取り組みだが、実際の運営において、曉峰(シャオ・フェン)は非常に不満を抱いていた。もちろん、地元から採用された若者たちも待遇や工場区の規律管理に不満を持っていた。


 曉峰(シャオ・フェン)は頭を叩きながら、この人材の質がまったく基準を満たしていないことを渋々認めた。知識レベルが中学程度であることはさておき、最も重要なのは言うことを聞く気がないことだ。曉峰(シャオ・フェン)は盧安(ルー・アン)と長く過ごしてきたため、この時代の状況について判断を誤っていた。そして、この時代の発展途上地域で育った若者たちが、再び曉峰(シャオ・フェン)を現実に引き戻した——彼らには組織も規律もまったく身についていなかった。


 ストリートでかっこつけて人を呼び、徒党を組んで弱い者いじめをしたり、意地の張り合いをするくらいなら、こうしたごろつきたちは大勢集まるだろう。しかし、分業が厳密に決められた組織を作ろうとすると、中学で個性を追求して中退し、西南の哥老会に加入して渡り歩いてきた連中の振る舞いは極めて劣悪だ。特にあのくそったれの哥老会[1]は、労働組合の名を借りて不公平な仲裁をする。待遇を交渉する時には法律を持ち出し、一方で労働者が無断欠勤して生産ライン全体が止まったときには、この哥老会は人情を持ち出すのだ。これには曉峰(シャオ・フェン)は、尉官時代のように、そのまま身体能力にものを言わせて斬り込んで殺してしまいたい衝動にかられるのを禁じ得ない。


 地球の二十世紀において、小学校から中学校、高校に至るまで、国家教育の本質は知識だけではなく、最も重要なものとして規律と服従性を教え込むことだった。すなわち、授業中は私語をせず、手を挙げて発言する。教師の一言で自動的に整列して点呼を行い、毎日時間通りに宿題を提出する。これこそが近代国家教育の最重要課題である。もし一国がこのような教育を実現できれば、第二次世界大戦において列強たり得たであろう。なぜなら、ひとたび集団に組織性と厳格な規律遵守の自覚が備われば、大規模な工業生産が可能となるからだ。


 情報化時代においてさえ、工業部門の九十九パーセント以上で必要とされる業務知識は、常識的な思考力を持つ若者であれば難しくはなく、数か月の研修で生産ラインの必須工程を習得できる。すなわち、能力基準に照らせば、この養成訓練を受けた労働者たちは、工場におけるいずれかの職種を遂行できるのである。


 しかし、誰もが自分の行動が生産チーム全体に与える影響に気づいていません。自分の単純な仕事で少しくらいミスがあっても大したことないと考えたり、自分の行動が生産ライン全体に与える影響を考えようとしなければ、より複雑な社会生産活動を麻痺させてしまいます。規律意識の薄い人は、例えば列車のドアをふさいで発車させず、自分に切符があることを一方的に強調し、自分のこんな小さな要求がなぜ融通が利かないのかと頑なに考え、自分の行動が別の大きなシステム——鉄道システムの運用に与える影響を考えようとしないなど、一見奇妙に見えることをします。このような人が少なければ、社会活動から直接追い出すことができますが、もし社会全体がこのような人ばかりであれば、どんなに英明で果断なリーダーでも絶望してしまうでしょう。


 規律意識がある人とない人の集団は、個人として見る限りでは違いがわからない。時には、規律意識がある方がより臆病に見え、規律意識がない方がよりすごいように見えることもある。しかし、集団での協力の観点から分析すると、これがアジア・アフリカ・ラテンアメリカの第三世界が肉体労働産業にしか従事できず、より高度な工業産業に進めない後進的な理由である。


 この時代にきつく平手打ちされた曉峰(シャオ・フェン)は、自分の最初の計画を諦めざるを得ず、厚かましくも盧安(ルー・アン)に電話して謝り、人員の供給を一時停止するよう要求した。もちろん、曉峰(シャオ・フェン)は盧安(ルー・アン)に対して、この問題はすぐに解決すると何度も保証した。


 曉峰(シャオ・フェン)はもう一つの社会集団である退役軍人に目を向けた。もちろん、これらの退役軍人にも曉峰(シャオ・フェン)から見れば問題があった。この時代には軍用薬物が存在するのだ。軍規では、軍用薬物は戦闘が最も激しい時のみ、上官の許可を得て使用できると厳しく定められているが、この規則は実行不可能だった。なぜなら「戦闘が最も激しい時」というのが曖昧な概念だからだ。巡邏中に数発撃っただけで、自分は激しい戦闘をしたと言い張り、薬を何錠かくすねることだってできたのだ。命を落とすわけでもなく、監督も不可能なこの制度は、様々な規律に押しつぶされている兵士たちによって、往々にして厳格には執行されないものだった。


 第三次世界大戦に参加した孟位(モン・ウェイ)のように、規則に従い、パトロール中は防護服を脱ぐことができず、戦後に放射線疾患にかかる可能性を減らしている。しかし孟位(モン・ウェイ)がいる場所では、トイレ掃除の難度を下げるため、なるべく外で糞をする。どうせ数分間お尻を露出しても、放射線がどこまで届くというわけでもない。そうなると最後には、誰もが匂いを嗅げば自分のパトロールルートだと分かるようになった。兵士の内務には厳しい査察基準があるが、見逃される場所では、古参兵はそこまで規則を守らない。


 だからこの時代、退役兵の特定の「精神疾患」の確率も大きすぎる。薬物は一因に過ぎず、もちろん、もう一つの原因もある。


 突然規律の制約を失い、普通の生活に戻ると、兵士たちは急に適応できなくなる。そのため、大量の兵士が街をさまよったり、家を失ったりすることになる。これはアメリカの刑務所に似ていて、中には長期間収監され、年を取ると出たがらなくなる犯罪者もいる。若者が大学の集団生活から社会に出る時にも適応期間が必要だ。しかし、若者は最も適応力が高いが、他の集団はそれほど適応できない。


 四川省成都市で、曉峰(シャオ・フェン)は開発業者として政府のビルに座り、資料に記録された大量の失業した退役軍人を見つめていた。彼はつぶやいた。「退役軍人、退役軍人、退役軍人、長年固定された集団環境で生活してきた。社会に溶け込むのは難しい。兵士たちにとって社会はやはり複雑だ、ちぇっ……盧安(ルー・アン)よ、これは君の組織力にかかっている。」


 曉峰(シャオ・フェン)は最も適した人々を見つけられず、最終的には欠点を持つ問題のある人々に目を向けるしかなかった。


 さらに六十日が過ぎた。数々のヘリコプターが、ちょうど訓練を受けたばかりで、整然と並んだ従業員を次々とヘリポートに送り届けた時、盧安(ルー・アン)の分体はそれらの人々を見て、つぶやいた。「将軍になりたくない兵士は良い兵士ではない。兵士を知らなければ、将軍は必ずや大敗を喫する。」


 盧安(ルー・アン)は将軍ではなく、兵士だ。指揮は得意ではないかもしれないが、政治委員として先頭に立って突撃することは、まだできる。


[注1]。近代中国において長江流域で活躍し、声勢と影響力の大きな秘密結社組織。

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