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無窮重阻  作者: 核动力战列舰
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0345 社会に溶け込む

 世界には世界のリズムがあり、盧安(ルー・アン)には盧安のリズムがある。湯宏康(タン・ホンカン)の助けを得て、盧安(ルー・アン)は非常にスムーズにあるゴミ処理場にたどり着いた。


 もちろん、すべてが湯宏康(タン・ホンカン)の助力によるものとは言い切れない。龍部(リュウブ)は盧穹(ルー・チョン)の社会的な活動に高度な注意を払っている。湯宏康(タン・ホンカン)が地元政府に協力を求めた際、潘陽(パン・ヤン)はすでに地元の環境保護部門や工商部門、さらには一連の地元の顔役たちにも手を回していたのだ。


 法律に従えば、未成年者は企業の法人になることはできない。この条件一つで、担当者は盧穹(ルー・チョン)の申請をすべて却下することができる。なぜなら担当者は違法行為の責任を負うことはないからだ。そして今回、担当者が最も簡単な手続きの流れに従って業務を進めているということは、ただ一つのことを示している。要求が上層部から来ているのだ。


 政府の担当者の仕事の進め方には二種類ある。一つ目は、既定の手続きに従って業務を行うこと。通常の手続きが通らない場合、担当者は申請をそのまま突き返し、申請者に対して通常の流れで必要なすべての書類を揃えるよう要求する。そして二つ目は、担当者が上層部の要求に応じて、あなたのすべての申請が手続きを満たせるように積極的に手助けをするというものだ。


 世界には絶対的に完璧なルールは存在しない。ルールは回避することができ、再解釈され、さらには再定義されることさえある。


 人間性の観点から見ると、これらの事務担当者を責めることはできない。彼らは仕事をしているのであって、起業しているのではない。このような機械的な仕事に情熱を期待することは不可能だ。人間は元々利己的であり、たとえ人が助け合いの一面を持っていても、このように頻繁に見知らぬ人と接触する状況では、多くの見知らぬ人は感謝の言葉を忘れてしまい、担当者の親切心は自然とすり減ってしまう。これは必然的に人工知能に取って代わられる職種である。


 盧安(ルー・アン)の件は明らかに上層部から指示を受けていたため、これらの担当者はすぐに盧安(ルー・アン)のために規則に適合する方法を見つけ出した。


 30分後、盧安(ルー・アン)は真剣にこれらの資料を見つめていた。


 資料上、法人は湯宏康(タン・ホンカン)の実父が記入されており、盧安(ルー・アン)の持分は湯宏康(タン・ホンカン)の実父が保証し、盧安(ルー・アン)が成人した後に盧安(ルー・アン)に移転する。そして現在、盧安(ルー・アン)は実習管理の名義でゴミ処理場を管理する関連企業に入っている。


 この世界の法律は孟位(モン・ウェイ)の世界と多少の相違があるが、全体的には似たり寄ったりだ。現代の規則制度には大きな抜け穴があり、普通の人はその抜け穴を利用できずに遮られてしまうが、一部の人は手段を使って関連する関節を通し、自分の行為を説明することで、多くの条例や法律の拘束を回避し、自分の行為を合法化できる。


 欲しいものを手に入れた後、盧安(ルー・アン)は仕方なさそうに言った。「やはり超能力者の身分はこの世界でやりやすいな、でも、超能力者の身分は危険すぎる。」


 盧安(ルー・アン)は荒れ果てたゴミの山のそばに歩いていった。


 人間の都市から生み出された廃棄物が年々積み重なり、このような壮観な光景を生み出した。ここは悪臭が立ち込め、色とりどりのビニール袋が至る所に散らばり、遠くでは数匹の野良犬が尾を立て、ゴミの山の中で食べ物を探している。


 前の任務世界でも、盧安(ルー・アン)はゴミ拾いの経験があった。心の準備はできていたものの、盧安(ルー・アン)は平和な時代に蓄積された膨大な廃棄物に衝撃を受けた。


 衝撃が収まった後、盧安(ルー・アン)はこれらのゴミをどう処理するかを考え始めた。


 かなりの部分のゴミには価値がある。このゴミの山には大量の廃棄プラスチックがあり、ゴミの4%が金属だ。人間社会の処理能力には限りがあるため、ゴミは集中的に積み上げられ、簡単に分別された後、他国へと輸出されるしかないのだ。


 普通の人ではこれほど多くの成分で複雑なゴミを分別するのは難しい。ゴミの山からは大量の有害ガスが発生し、一般作業員がこの作業を行う際には身体に深刻な害を及ぼし、ゴミ処理コストーーを大幅に増加させる。だから、現代社会はゴミの中に膨大な資源があると知っていても、それを活用できないのだ。


 しかし、この世界は特殊だ。超能力現象はあらゆる産業に応用され、大量の価値を生み出すことができる。ただ、この世界の超能力者は甘やかされて育ち、視点や追求が社会の華やかで美しい地位に限定され、他の分野でより多くの価値を創造できることを見過ごしている。


 ゴミの山の上に立ち、盧安(ルー・アン)は満足そうにうなずいた。事前演習で、盧安(ルー・アン)はいくつかの実験を軽く行い、ゴミの山から大量の資源を得られることを確認した。だから、盧安(ルー・アン)はこのゴミの山を見つめる目がどんどん輝きを増していった。


 さらに重要なのは、ゴミの山を誰も自分と取り合わないことだ。他の五級超能力者たちは、各々の手段を駆使すれば確かにゴミの山から資源を得ることはできるが、高い地位にいる彼らはそれをひどく嫌っており、そもそもそんなことをする必要もない。今では金を使うことすら監視されている(詳しくは0234章参照)上に、いくつかの科学技術製品に強い興味を持つ盧安(ルー・アン)にとって、このゴミの山の資源は大きな需要があるのだ。


 盧安(ルー・アン)は今、紙飛行機を折れるからといって、紙の素材だけに制限されているわけではない。盧安(ルー・アン)は異能世界から一式の工業データを持ち帰っており、さまざまな予測の中のアイデアがまだパソコンの中に蓄積され、実践を待っている。


 もし盧安(ルー・アン)が普通の人なら、自分の両手だけで工業体系のあらゆる部品を打ち出すことなど到底不可能だ。しかし今、盧安(ルー・アン)には五級の超能力と予測能力、そして数学ツールがあり、より高度な計画を抱かせることになった。


 さらに、今これらのことは完全に盧安(ルー・アン)自身が定めた行動規範に合致しており、この規範こそが自分を守ることができる。盧安(ルー・アン)は絶対的な正義を信じたことがなく、映画で謳われるいわゆる正義も決して信じない。盧安(ルー・アン)が信じるのは、この世界は利益によって動いており、他人に有償の利益を提供できてこそ、自分は安全でいられるということだ。


 孟位(モン・ウェイ)のいる世界の第三次世界大戦前、世界情勢の安定はこうした安定した利益関係に基づいていた。地球の21世紀初頭、アメリカは世界一の軍事力を維持しており、貿易の際にアメリカに利益を譲るのは当然だった。この軍事力を打破することは、この世界の秩序を打破することである。この世界秩序の恩恵を受けてきた中国は、アメリカが構築したこの体系を壊すことは割に合わないと気付いた。地球の21世紀半ばになると、アメリカの科学技術はもはや軍事力の絶対的優位を維持できなくなり、世界貿易の秩序を維持することもますます困難になった。その時点で、アメリカは依然として世界の工場である中国との貿易関係を維持することで自国に有利な国際秩序を保とうとしていたが、明らかに態度を調整する必要があった。なぜなら、軍事技術の面でも大いに進歩した中国は、以前のような対米貿易の態度を決して続けようとはしないからだ。


 十分に強力な艦隊を維持し、アメリカが自国へ「法執行」に来るのを阻止する自信を持つ中国にとっては、「アメリカは世界のルールをしっかり守り、私の海外貿易の利益を保障してこそ、私は利益を譲ろう」という姿勢だ。そこで、海軍力世界一のアメリカは、より一層努力して世界秩序を守らなければ、世界貿易秩序を維持する威信を保てず、世界貿易のルールを制定する権力を持って中国と経済的利益を交渉することができなくなる。


 これが孟位(モン・ウェイ)のいる世界で、第三次世界大戦前に世界が平和だった理由である――平和は正義に基づくものではなく、相互の需要に基づいていたのだ。


 そしてこの世界では、自らの力で優遇された待遇を享受する大多数の超能力者は、何もおかしいとは感じておらず、それを当然のことと思っている。しかし盧安(ルー・アン)は、この世界が超能力者を容認しているのは、完全に現在の生産力が極めて過剰であるため、まだ超能力者の要求を許容できているにすぎないと考えている。


 だが、もしこの社会が変わってしまったらどうする?盧安(ルー・アン)が警戒しているのは、まさにその万が一だ。元一(ユエン・イー)に何度も陥れられ、初代(ショダイ)から辛くも逃げ出した後、盧安(ルー・アン)は幸運に希望を託すことなど全くしていなかった。龍部(リュウブ)、玄鳥部《シュエン・ニアオ・ブー》、虎部(フー・ブー)はこの社会における便宜を自分に提供できる、なぜなら彼らは盧安(ルー・アン)が制御可能であることを保証しなければならないからだ。しかし盧安(ルー・アン)にとって、このような便宜を心安理得に享受してよいものだろうか?もしすべての超能力者が他人から利益を得て、他人が得るのがいわゆる「騒ぎを起こさず、難癖をつけない」という安全の約束であるならば、その平静は力による妥協に基づいている。生産を担う側は、不必要な破壊を根絶するために、このような利益を得る行為を一時的に容認している。しかしこれは非常に不安定であり、もしある日、力が生産側に妥協を強いるに足りなくなれば、大惨事が起こるだろう。


 盧安(ルー・アン)はずっと社会に溶け込む方法を模索していた。盧安(ルー・アン)が言う社会への溶け込みとは、労働と価値の不均衡のことではない。もし自分の労働を軽んじれば、他人が自分が生み出した価値に慣れて、次第にその貢献を当然のものとして享受するようになるだろう。


 中国王朝の交代の歴史において、庶民とはそのように自らの労働を過小評価する集団である。民が税を納めると、王朝の支配者たちは当初こそ民を思いやっていたが、次第に税を重くし、素朴な民はそれでも耐え忍んだ。やがて支配層はますます行き過ぎた振る舞いを始める。搾取の度合いが増すたび、数年が経って民が耐え忍んでいるのを見ると、それに安堵し、民は当然耐えるべきだと考え、さらに過酷な搾取を加えるのだった。農民が一度大きな災禍、例えば天災による飢饉を経験すると、彼らが乱民と呼ぶ民衆が大勢の士大夫の家に押し入り、家族全員を殺害し、家の女たちは皆、残虐な扱いを受けることになる。これらの士族たちは、均衡がどのようにして段階的に圧迫され打破されたのか全く気づいていなかった。士大夫には疑いなく罪があるが、しかしあの時代の庶民には誤りがなかったのだろうか?下層の人々は太平の世が再び訪れるのを見ると、またいわゆる「良い皇帝」のために納税を続け、自分が依然として帝国の統治に組み込まれていないことに全く気づいていなかった。


 盧安(ルー・アン)はそんな従順な人間ではない。盧安(ルー・アン)の言う社会への溶け込みとは、社会が自分を必要とする状況を作り出し、そこから相応の便宜を享受することだ。社会が自分を必要としていれば、それを利用して社会から便宜を得られ、迫害を心配する必要もない。社会矛盾が急増し、矛先をそらそうとする時、上層部は社会の自分への需要を考慮し、可能な限り自分に矛先が向かないようにする。そして戦時中の社会は極めて理性的だ。なぜなら理性だけがより多くの人を救い、救われた人々に以前の矛盾への警戒心を強め、歴史の教訓を学ばせ、そうしてこそ文明を継続させられるのだから。


 超能力を使わずに世界の頂点に立つのが、決して盧安(ルー・アン)が名利に淡泊だからではない。盧安(ルー・アン)は誰よりも社会の運営に関わりたいと思っている。盧安(ルー・アン)がこれら全てを行うのは、あらゆる危険を回避するためだ。

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