0337 時代
潘陽は学校の門を出る。彼は振り返り、高い校門を見上げた。上の八つの金箔を貼った銅の字はすでにかすれて斑模様になっていたが、潘陽はそれでも見分けることができた。勤勉にして実を求め、志を励まし明徳を掲げよ。
潘陽は嫌悪しつつも仕方なく思った。「切っ、まさかこの世界がそんなに純粋だと思っているのか?」
潘陽は盧安の行動を認めず、盧安が持つ力に強い警戒心を抱いている。彼はすぐに今回の任務の仲間を召集した。
その四级——大学の食堂に潜伏している四级超能者と合流する一方で、潘陽はビデオ会議を始め、ホテルにいるもう一人の四级超能者も会議に引き入れた。ホテルで休んでいるその四级超能者は宋愉といい、龍部から超能交流大会に派遣された超能者だ。
大学の食堂で潘陽と盧安の会話をずっと観察していた四级超能者段昊傑が尋ねた。「本当に五级なのか?こんなに長く話して、どんな結果だった?」
潘陽は沈んだ顔で言った。「彼を落ち着かせろ。軽率に動くな。他の勢力に彼の存在を知られるな。」
二人の同僚の質問に、潘陽は首を振った。「彼の五十メートル圏内に入ると、私は制圧状態に置かれて、読心がすべて妨害されるんだ。」
宋愉は尋ねた。「五十メートル?あなたたち同じ系統じゃないでしょ、どうして五十メートルも離れた遠くからあなたを制圧できるの?」
潘陽は言った。「何もわからないよ。彼と顔を合わせるのは大海の上にいるようなもので、彼の実力や腹の底がどれほど深いのか、まったくわからないんだ……」
盧安はこの世界を畏れ、分を守って生きることを選んだが、彼のその分を守る態度が、彼の異常さに気づいた者たちを非常に不安にさせた。なぜなら数ヶ月前、分を守る盧安は“数秒”の間に四百個以上の天數プロジェクトの原子時計を破壊したからだ。
潘陽は盧安がどのような態度でこんなことをしたのか知らないが、おそらく盧安が突然嫌気がさして、食後に手を払うようにして、それらの監視日数機器をすべて消し去ったのだろうと推測している。では盧安が次に我慢できず、何気なく一撃を加えるのはいつなのか?誰を狙うのか?どう予測すればいいのか?これらはすべて未知の脅威であり、人々が恐れる地震のようなものだ。
だからこの世界の一部の勢力から見れば、盧安はどうしようもない存在だ。盧安に対抗するには、彼について理解しなければ価値ある対策を立てられないが、まさにその第一歩さえ極めて困難なのだ。
龍部の上層部にとって最悪の事態は盧安が制御不能になることだ。しかし盧安の制御不能をどう防ぐのか? 一体どれだけの五級超能者を動員して包囲するのか? どれだけの衛星偵察を使うのか? どれだけの武装勢力の支援を投入するのか? 衝突が勃発し都市が破壊された場合、どれだけの事後処理の準備が必要か……上層部は最悪の事態が実際にどう起こるか分からず、盧安を刺激しないよう、できる限り慎重に振る舞うしかない。
この重要な経済都市が再びこのような突然の襲撃を受けないように、天數プロジェクトはとっくに上海に原子時計を設置していない。ある意味、盧安はこの都市の安全を人質に取っている。もちろん、普通の人間として生きたい盧安は、自分は上海を人質に取っておらず、むしろ上海の絶対的な安全を望んでいると考えている。
校内で、盧安は潘陽がついに去ったことを確認し、思わずほっとため息をついた。
「もし人を破滅させたいのなら、彼が大衆と異なる点を繰り返し強調すればいいだけのこと……」盧安はぽつりと低く呟いた。
潘陽が盧安を警戒しているように、盧安もまた潘陽たちが面倒を起こして自分を引きずり出すのではないかと心配しているのだ。異端な点を持つ普通の人間として、矛盾が山積し、重大な衝突を引き起こしかねないこの時代において、正しい派閥に立つことは、より強くなることと同等に重要である。なぜなら、全世界を敵に回せるほど強い人間はほとんどいないからだ。最強である必要はないが、必ず最も安全な場所に立たなければならない。
そして、この自ら安全だと思い込んでいる陣営に身を置いたからには、自分が集団に溶け込んでいることを保証し、他人に自分と集団の間の異常な点を見つけられてはならない。歴史的に、何らかの信仰を絆として集まった集団は非常に頑固である。彼らは他人の過ちには不寛容だが、自分たちの過ちには目をつぶり、そして遅れてやってくる理性がゆっくりと公正な評価を下すのを待つ。したがって、盧安は他の人とは異なる個人として、自分が属する集団の中で一度過ちを犯せば、非常に危険である。
もしかするとこの集団は未来、矛盾が緩和された時代に、多角的に考えてあなたの名誉を回復するかもしれないが、当時はきっと独断専行であなたを排除するだろう。盧安は決して指導者などではなく、英雄などではなおさらない。複数の複雑な人格が集まった集合体として、盧安が表しているのは、むしろ抜け目のない小市民である。
盧安が今どの集団に立つかは明らかだ。利益の点から言えば、今自分に利益をもたらすことができるのは超能力組織ではなく、膨大な知識体系を掌握する社会集団だ。盧安にとって、超能力組織がどんなに自分を研究したとしても、今の自分には何の役にも立たない。しかしこの学校の人々や資源は、自分の超能力の活用にアイデアや思考、計画立案の能力を確実に提供してくれる。
一般人の多い社会集団の前で超能力を見せつけたとしても、せいぜい一時的な感嘆を得られるだけで、外国人が中国文化を見て神秘だと叫ぶようなものだ。しかし驚きの感覚が薄れると、彼らはあなたを部外者と見なす。なぜならあなたには他人とは違うレッテルが貼られているからだ。
社会という利益集団に対して、盧安は情念も善意も信じず、ただ共通の利益だけを信じる。明らかに、現在、超能者と一般人の共通利益はますます少なくなり、多くの超能組織はすでに研究をより破壊力のある方向へと転換し、軍事用途を追求し始めている。一方、大学においては、この学校の友人たちが盧安に確実な利益をもたらすため、自分は“泥鰍”のような姿勢でこれらの人々と接しなければならない。
30分後、盧安はキャンパスの門の前で某先輩と“偶然”遭遇し、すぐに満面の笑顔で言った。「先輩、今日の午後、もう一度時間を割いて私の新しく作った課題を見てもらえませんか?」
盧安にとって、これは青々としたキャンパスの時代である。超能者たちにとって、これは彼らが頭角を現し舞台に上がり始める時代である。そしてある勢力にとって、今は彼らがこの世界を覆す第一歩なのだ。
ジブラルタル地区で、赫拉という存在が、この世界からの情報を読んでいる。
東方で開催された超能力の祭典が、彼女の口元に微かな笑みを浮かべさせた。彼女は右手にあったパンくずを揉み砕き、傍らの水槽に撒いた。金色の魚たちは水面に現れた餌を見て、我先にと奪い合い始めた。
「この世界、面白くなってきたね。ここの文明は百年後には転化が完了し、新しい環境に適応できるだろう。」赫拉は振り向いて、傍らの男に言った。「アポロ、この進度をもっと早めることは可能だと思うか?百年前のように。」
金髪の逞しい男は、読みかけの軍事史を置き、淡々と言った。「ブーメラン作戦か。それは今まさに進行中だ。百年前、我々がこの世界に投じた点が突然解放されたのは、極めて偶然の一致によるものだ。その点が貫いた時間の流れは、まさにこの世界の東洋文明が劇的に変貌する時期に一致した。その劇的変化の前後で、社会や人文は大きく変わり、そしてその変化があまりにも急速だったからこそ、選ばれた者たちが自発的に我々の点を拡散させる現象が起きたのだ。つまり、それは偶然の一致だったのだ。
赫拉が問う。「今、再び偶然の一致を起こすことはできないのか?」
アポロが問い返した。「君はどうしたいのだ?」
赫拉は自分の前の金魚鉢を見た。一群の金魚はパンを食べ終わった後も、相変わらず頭を水面に出して、小さな口をパクパクさせながら餌をねだっていた。赫拉は微笑みながら、パンくずを一粒つまみ、水面上に出ている一匹の魚の口の中に投げ入れ、言った。「選ばれる人はいるだろう。この世界ではますます多くの人が奇異を受け入れるようになり、その奇異は消えず、ただ拡散するだけだ。」
アポロは再び書籍を手に取り、一ページ一ページとこの世界の武器資料や戦争の歴史をめくって読んでいた。
この世界のすべての不可思議な超常現象は、すべて百年前の一点に端を発している。その一点こそが、この世界のすべての不可思議な現象の源である。その一点は下流の時間線と通じ合い、下流の時間線——今は別の時間線に変わった——の物資を、この時間線の現実に変えることができる。その一点は本来、自ら拡散することはできなかったが、ある人物の主体的な働きかけによって、拡散を果たした。
下流の時間線から大量の物資をこの時間線に届かせたその人物は、この世界の歴史を完全に塗り替え、この世界の聖人總理となった。
その奇跡をもたらした一点が消えたと思われた時、実際には消えておらず、拡散していた。この時間線上の多くの人々の身に「奇跡」が現れた。これらの「奇跡」を得た人々は、最初にその一点を手にした幸運児が思いもよらなかった存在だった。
その一点は、使い捨てのトイレットペーパーのようなものではなく、絶対に消滅することはあり得ない。物理学上には、保存則という等式があり、エントロピー増大という傾向がある。そして人間社会学においては、「転んだことがない」という愚かさが存在する。教訓を受け入れたことのない人類は、いずれ必ず再び転び、教訓を受け入れ、教訓を総括するだろう。
東シナ海に面した虎部が盛大なイベントを熱烈に開催している一方で、東アジア大陸西部のある省では、ある人物が医療センターを訪れ、冷凍倉庫を見学した後、後ろの医療スタッフにフォームを差し出し、「血液サンプルを冷凍庫から取り出してくれ、我々の部署で検査する」と述べた。




