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無窮重阻  作者: 核动力战列舰
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0275 思想統制

 地下世界の最下層には有毒ガスが充満し、毎年数百万吨のゴミが廃水と共にここに投棄されている。底の凹凸した岩と空洞はゴミで完全に埋まり、廃水が大量のゴミを堆積させて平坦な地帯を形成している。


 ここには独自の生態環境が形成されている。ゴミの中の水分がほとんど蒸発した時、ゴミが自然発火して生じる炎が、墓場の燐火のようにこの広大な地下空間をさまよう。それらの不気味な炎が立ち上る場所は、そこの土壌中の微生物がすでにその区域のゴミをほとんど分解したことを意味し、そのため炎の下には必ず多くの有機物が存在する。ここに生息する甲虫やサソリ、蛇、その他奇妙な小動物たちは、炎が立ち上る場所を見つけるとそこへ集まり、炎が弱まるとその土の中に潜り込んでたらふく食べ、もちろんお互いを飲み込んでしまうこともある。


 その時、ある場所の地面から火の粉が上がり、大量の小動物たちがそこへ引き寄せられた。それらの生き物が餌にありつこうとしたまさにその時、消えていた炎が突然激しく炸裂し、直径二十メートル以内の生物は衝撃波で一瞬にして失神した。一匹の醜い毛の抜けたドブネズミが地下から這い出し、気持ちよさそうに失神した生物をすべて飲み込んだ。満腹になった後、その鼻の穴からかすかな火の粉を吹き出した。


 明らかに、先ほどの爆発はこいつが引き起こしたものだ。この体重わずか七、八キロの生物は、この地域の頂点捕食者である。


 この地下ゴミ捨て場の頂点捕食者は地中に潜り、再び待ち伏せの準備をしていた。その時、何かを察知し、すぐに警戒して立ち上がり耳を澄ませ、やがて頑丈な洞穴の中へ這入った。


 この地下空間の上方で、軍事隊のマークがついたコンテナが次々とここに投げ込まれた。コンテナが開くと、頭に制御装置をつけた醜悪な劣魔たちが武器を手に姿を現した。コンテナからの電波命令を受け、この劣魔たちは騒ぎながら陣形を組んだ。天性の混沌とした生き物である彼らを静止させることは不可能であり、どうにか陣形を維持するのが精一杯だった。


 彼らは地面であらゆる虫を拾い上げ、自分たちのあらゆる血のこぶに覆われた口に押し込む。これらの全身が奇怪な形をした生物は、内外にあらゆる乱れた組織が生えており、外見は極度に不快で——まったく“バイオハザード”の画風だ。


 そして次の実験も、確かに“バイオハザード”の画風のようだった。バイオハザード用防護服を着用し、ヘルメットにディ藍菲(ランフェイ)ス軍の番号が付いた兵士たちが、この混乱した実験場で、金属製の要塞モジュールを次々と配置した。これらの金属で機関銃陣地と大砲陣地が構築された。すぐに軍事防御システムが建設され、その後兵士たちは撤退した。レーザー信号の指令の下、この陣地は自律防御システムの制御で起動し、サーチライトの光が前方に可視範囲を構築した。


 静けさは長くは続かず、先に投下された改造劣魔が戦闘隊形で突撃してきた。陣地は火を噴き、曲線を描く弾道に沿って砲弾が次々と降り注いだ。


 これは軍事実験であった。劣魔は強靭な生命力を見せつけ、破片に撃ち砕かれた体が倒れると、傷口には次々と肉芽が生え、回復を試みた。もちろん、それらの回復機構が働く間もなく、傍らの仲間は倒れた同類を見ると、本能に駆られて突撃を止め、大口を開けて倒れた同類に食らいついた。


 戦闘はすぐに終結し、この劣魔の群れは粉々に吹き飛ばされた。


 ホログラム投影でこの実験を観察していたフィックは、容赦なく軍に向かって皮肉った。「将軍たち、これがお前たちの言う新型軍事兵器か?!確かに強力だ、高速で走り、回復力も高い、だが脳みそが足りない!こんな戦場では、肉を一塊放り投げれば、この軍隊は互いに食い合って全滅するだろうな。」


 ある将校が言った。「陛下、この実験はあなたが追加で要求されたものです。我々が事前に設定した市街戦の環境では、この兵器は敵に大きな恐怖を与えることができます。」


 フィックの投影は首をひねり、その将校に向かって言った。「一つ聞きたいのだが、我々は今、敵への抑止力に欠けているのか?」


 フィックは指を折りながら言った。「我々の化学工場を毒ガス生産モードに切り替えることも、遺伝子ウイルスを散布することも、どちらも可能だ。将来、敵も同じことができると信じている。しかし、戦争がここまで進めば、相互破壊のモードになる。我々がこのように敵を攻撃すれば、敵も即座に同等の手段で報復してくるだろう。戦争は相手に譲歩を強いるのではなく、殺人の競争となり、十分な利益を搾取することもできなくなる。それなら軍隊は何の役に立つのか?」


 別の眼鏡をかけた研究者風の将校は盧安(ルー・アン)に言った。「様、もう少し時間をください。必ず劣魔兵士の他の条件を完璧にします。」


 フィックは執務机からカレンダーを手に取った。電子投影にカレンダーが表示されると、盧安(ルー・アン)は右手でカレンダーを指し示しながら言った。「あと四ヶ月の猶予を与える。もし劣魔のカオス属性を制御可能な範囲に抑え込めず、劣魔が実戦で効果を発揮できないなら、このプロジェクトへの投入を見直してもらう」


 フィックは通信を切った。オフィスに映る盧安(ルー・アン)の通信投影を見つめながら、フィックは両手を広げて言った。「君の言いたいことは、遠回しに伝えておいたよ。それで、この件に関する費用は……」


 盧安(ルー・アン)はうなずいた。「承知しております。陛下がこの方面への投資に固執されるのであれば、ご命令を遂行いたします」


 盧安(ルー・アン)は非常に困惑していた。


 この任務の世界に到達してから、既に十年が経過していた。全世界の矛盾はますます拡大し、帝然菲斯内部では既に前回の戦争への報復を唱える声が上がっていた。


 こうした言説は20代の年齢層で最も広まっている。戦争が10年前に終わったため、彼らは当時少年であり、生活の苦しさを身に染みて感じ、多くの親族の死を目の当たりにしたが、戦時中に家計を支える経験はなかった。さらに戦後の経済回復により、いわゆる苦しい生活を経験することもなかった。もし戦争終結後、廃品回収という困窮した生活の中で育っていれば、今のように戦争の到来を歓迎すると叫ぶことはなかっただろう。


 この学校に閉じこもる世代は生活の心配がなく、当然ながら暇を持て余して国家の大事に余計な心配をする。そうした気遣いは努力や奮闘の粘り強さに変わることはなく、むしろ学校の学業に押し込められてたまるストーーレスの捌け口になっている。盧安(ルー・アン)はネットで匿名調査をし、特に試験前に学生たちの考えを調べてみたが、その8割は戦争が起これば試験を受けずに済み、別の生活を送り、刺激的な戦場へ冒険に行けると願っていた。


 これにより、盧安(ルー・アン)の感情状態の七十パーセントに怒りが現れた。もし本当に勇敢であるなら、学業の恐怖度を戦争と同じレベルに置くはずがない。小学校から大学まで、千枚の試験用紙と百回以上の試験の恐怖は、一度の戦争の恐怖にも及ばない。百回の試験に失敗しても、人はまだ存在している。失敗者のうちわずか万分の一だけが耐えきれず飛び降り自殺をするが、本当の戦争では死亡率が往々にして十パーセントに達し、死ねば全てが無に帰す。戦争を軽視する代償は、勇敢への侮辱なのだ。


 戦争を経験したことのない学生は無知であり、学生には何の責任もない。責任を負うべきは背後で人心を扇動する悪魔だ。もともと浮ついた心に悩まされている少年には、知識を蓄える忍耐がさらに必要であり、戦争を煽る黒幕こそが最低なのだ。少年に欠けているのは勇気ではなく、忍耐と、何のために勇敢であるべきかの思想である。


 国防教育と軍国主義教育は二種類の教育である。国防教育は少年に、勇敢な者たちの守護を受けていると伝え、平和のためなら戦争を恐れないという理念を教え込む。一方後者は、少年をいわゆる「勇者」になるようにそそのかし、戦争によって自分を証明させようとする。二つの教育はよく、意図的な者によって概念をすり替えられるが、利益の観点から見れば、両者の境界は極めて明確である。国防教育は国家と平時の生産集団の利益のためであり、軍国主義教育は戦時生産集団の利益のためである。前者は国民に気を緩めさせず、国民の労働価値が常に高まるようにするものであり、後者は生命の価値を下げ、社会世論であらゆる「勇敢でない者」を抑圧するものである。軍国主義は、一部の中立な人々が「勇敢でない者」のレッテルを貼られることを恐れて世論の暴力にさらされるため、これらの人々が世論の主流を黙認し始めるようにさせる。そして一度生命の価値が下がれば、一部の戦争屋が生命を賭け金として賭博台に上がり、より大きな賭けをすることを可能にする。この手法は、大資本家が金融の権杖を振るって生産手段の価格を下げ、大規模買収を行う手法と本質的に同じである。


 盧安(ルー・アン)と社会の過激派の若者たちは同年代と言える。だから彼らは盧安(ルー・アン)に対しても戦争準備の働きかけを行ってきたのだ。しかし彼らは盧安(ルー・アン)の経歴を知らない。一度戦争を経験した盧安(ルー・アン)には、彼らの背後にある思惑がすべて手に取るように分かっていた。しかしながら、それを阻止するのは極めて難しい。なぜなら、戦争を必要としているのは帝然菲斯(ディランフィス)の特定勢力だけではないからだ。帝然菲スを含め、この世界にはあまりにも多くの支配階級が、自らの統治問題を戦争によって解決しようと待ち望んでいる。


 バカラの黒弓基地で、十代の少年が一人、碁を打っている。


 この少年こそが神躯(しんく)であり、彼と対局しているのは白露(バイルー)(はくろ)だ。神躯は生まれてからずっと実験室に閉じ込められ、規格化された思想の刷り込みを受けてきた。白露(バイルー)が来てから、神躯の生活に一筋の光明が差し込んだのだ。


 白露(バイルー)は、下位の視点で神躯を見上げない数少ない人物である。無論、白露(バイルー)は上位者の姿勢でこの子を見下したりもしていなかった。白露(バイルー)は年長者のように、物語や遊びを通じてさりげなく、人と人が対等に接する信頼や、凡界で必要な警戒心と善意を教えていた。白露(バイルー)は自らの神職を貫き、独特の魅力を備えていた。だから神躯は、他人に接する時と白露(バイルー)に接する時とでは、態度が違っていた。


「王手!」神躯は喜んでその一手を指し終えた。白露(バイルー)もにっこり笑って、別の駒を動かした。神躯の笑顔はたちまち消え、口を尖らせて言った。「待ったをしてもいい?」


 白露(バイルー)はうなずいた。「今年はお前の十歳の誕生日だから、待ったは四回までだ。」


 神躯は言った。「誕生日はまだ終わっていないから、これは無しだ。今日は七回待ったができる。」


 “……”


 白露(バイルー)と神躯が碁を打つ場面はリアルタイムで監視されている。


 白いローブを着た責任者が画面に映る映像を見ながら、傍らの人物に尋ねた。「神躯はもう信仰テストーーを済ませたのか?」


 傍らの芙蕾娜(フレイナ)が答えた。「すでにテストーーは完了しました。信仰テストーーにおいて、彼の神への信仰度は八十七パーセントで、彼の中でも最も重要なものの一つです。」


「ただの一つなのか?」


「はい。彼の心の中では、蘿拉(ローラ)博士も非常に重要であり、彼の専一性を測ることはできません。二者択一を迫れば、彼はひどく苦しむでしょう。」


「では、蘿拉(ローラ)の信仰テストーーの結果は?」


 芙蕾娜(フレイナ)の目に一瞬の嫉妬が走り、彼女は言った。「百パーセントです。しかし、蘿拉(ローラ)の発言は組織に不利益をもたらす可能性があります。」


 これは、白露(バイルー)が特殊な思考隠蔽手段を持っていることを示している。


「うん、数日したら私が直接彼女をテストーーする。」白袍の曦日は振り返って立ち去った。

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