0273 安全と危険
4時間後、金瑞合衆国の李三祥は、空中で分解した火球を見て、10秒後に衝撃音を聞いた。ロケットが音速以下に減速し、火球が消えた後、ロケットは高度1000メートルの空中で4つの箱を投げ出した。3つの箱の中身が壊れても、この4つの箱はそれぞれ4つのパラシュートを展開することに成功した。
盧安のこの無謀な宅配方法を見て、李三祥は思わず罵った。「くそっ、こんな情報の伝え方は、お前は便利だろうがな。」
李三祥はすぐに車を走らせ、4キロ先の落下目標に向かった。
李三祥の手にある携帯電話の位置情報は、届けられた「宅配便」がこの近くに落ちたことを示している。
40分後、李三祥はパラシュートで降下してきた箱をこじ開け、盧安が送ってきた携帯電話とハードディスクを拾った。その後、彼は元一通信に電話をかけ、盧安に頭ごなしに言った。「今後はこんな運送方法はやめてくれ、こっちは街の半分が君のせいで騒然となったんだ!」
李三祥が非常に珍しくこのような怒った口調で自分を叱責するのに対し、盧安は多くの困惑した感情状態を分離した。
数時間後、李三祥からの電話が再びかかってきた。
李三祥は平静に言った。「君が送ってきた資料は既に読んだ。現在の発展速度で行けば、帝然菲斯の経済は少なくともあと六年を要して、ようやく一度の戦争を起こす力を蓄え終えるだろう。」
盧安が送った資料は、帝然菲斯の現在の経済データだった。元一の光幕通信は時間に応じて功勲点を計算する必要があり、しかも盧安は光幕上でこれほど膨大なデータを口頭で伝えることはできなかった。また、盧安はこれらの情報を人を派遣して送ることもできなかった。なぜなら、この位面における盧安は経済指揮官として、帝然菲斯の大量の機密に接触しており、情報部門が常に盧安を監視していたからだ。連絡員を通じて情報を伝達しようとしても、全く不可能だった。そこで、盧安は最も乱暴な方法を採った――一発のロケット弾を金瑞合衆国の方向へ向けて発射したのだ。現在の技術では、誰もこのようなロケットを迎撃することは不可能であり、たとえ誰かが見ていたとしても、それを盧安の風変わりな趣味と受け取るだろう。発射に失敗しても、複雑な自爆装置は必要ない。無抵抗場が瞬時に解除されると、巨大な運動エネルギーを秘めた弾頭は膨大な抵抗力によって即座に分解・爆発し、内部の携帯電話やハードディスクなどは爆発で跡形もなく消え去り、情報漏洩のリスクは一切ない。
李三祥は経済データを見終えると、現在の国際情勢を踏まえて、盧安に数十条の助言を与えた。
最後に、李三祥は尋ねた。「盧安、君のこの物を送る手段は、どの程度まで習得したんだい?」
「数ヶ月間練習しました。この位面では制御できるようになりましたが、他の位面では、惑星の引力の違いがあるため、実験が必要です。精度については、携帯電話の位置情報を頼りに計算しています。」
李三祥はしばらく考え込み、うなずいた。「この精度なら、もう多くのことができるな。」
事前の予演的な尋問を通じて、盧安は李三祥の考えていることを知った。それはつまり、ウイルス兵器の投下か、あるいは天意を借りた神託のことであった。これらの手段は任務世界ではどれも非常に有効なのだ。
現実の盧安は何も尋ねなかったが、李三祥はこう念を押した。「次はそんな無茶をするな。お前が落としたあれが人里の密集地に落ちると、引き起こされるパニックは大きい。もう俺のところには防疫部門の軍隊が現れているんだ。」
「これはただの花火じゃないのか?」
「最後に落下するときは明るさが小さく、焚き火くらいだが、空に現れて、非常に安定した軌道で空を横切ると、とても目立つんだ。」李三祥は説明した。「お前の以前の実験はすべて人里離れた野外で着地させていたから、どれほどの影響を与えているのか全く分かっていなかったんだ。」
ディランフェスの宮殿で、フィックは情報部門が今日撮影した写真を見ている。
写真には、花火が雲に突入して光点になり、その後の資料には説明が付記されている。半径二十キロ以内に残骸は見つからず、エネルギー術装置の赤外線探知によると、成層圏で水平に高速移動する高熱源が検出された。
フィックはちらっと見て資料をしまい、笑いながら言った。「本当に変わった趣味だね。」
フィックは情報部門を通じてずっと盧安を監視していた。盧安がこの十数か月の間に、紙の材料で各工場を訪れて見た機械を模倣したことは、すべて監視者の目に入っていた。しかし、盧安の年齢が活発な少年であることや、日常的に金銭や権力への興味が他にないことを考慮して、フィックは盧安のこの趣味を正常なものと見なしていた。
二ヶ月前までは、盧安が絶えず大きな凧を揚げたり、紙筒型ロケットを発射したりするようになり、フィックは何かおかしいと感じ始めた。
しかし、盧安のロケットが長距離飛行できるとは彼は考えもしなかった。普通に手作りされたロケットで十キロメートル飛べば優れた出来栄えだが、盧安のようにロケット外殻に半メートルもの無阻場(無阻超能の減衰は厚みで補うしかない)を施すのは、この世界の外の力の体系である。
盧安のこの力の体系、エネルギー制御や完璧な物理現象の構築は、この世界の人々には想像もつかないものだ。彼らは盧安がどのようにして成層圏のロケット弾を誘導しているのかも知らない。なぜなら盧安は事前演算の中でロケットをこの都市の地表まで急降下させ、市内の基地局を利用して位置を特定できるからだ。まさに無阻超能と事前演算という、世に知られていない二つの要素こそが、普通人には盧安が一体何をしているのか全く理解できない理由なのだ。
フィックの推測による結論は、盧安の血脈に宿る能術の力が覚醒し、それゆえ今まさに興奮して試している最中だというものだった。そしてその血脈がもたらす力が覚醒したからこそ、ロケット弾は二十キロメートルの範囲内で探知不能になった――フィックは能術によって焼き尽くされたのだと考えている。
情報部は繰り返し観察し、かつて盧安の自宅に潜入したこともあるが、能術使用の痕跡は一切発見できなかった。パソコンを検査したところ、大量の工業資料しか見つからなかった。盧安がネットワークにログインした全情報を集計しても、身元不明の人物との接続は確認されなかった。そして部屋にあるこれらの爆発物も、すべてロケット製造に使うためのものだった。
これらの断片的な情報がフィックのもとに届くと、フィックは盧安に裏切りの兆候はなく、また他人と接触した形跡もないと判断し、情報部に盧安の安全確保を命じた。
血脈能術師を捕まえて血脈を研究することは、ディランフィスの特定の秘密部門がよく行っていることです。このような自己覚醒能術の現象は軍部が常に関心を寄せており、政権は国内の能術師勢力に対抗するために、この力を極めて掌握、所有、量産しようとしています。もちろん、現在盧安に関する様々な推測があっても、フィックは沈黙を保ち、関連する質問すら出さず、ましてや盧安の力を探求することもありません。なぜなら、ディランフィス全体の経済建設事業がこれほど繁雑であり、フィックは自国が数か月の軽微な混乱に陥るのを望んでいないからです。
盧安がミサイルを発射したり、ペーパーモデルを作ったりするとき、フィックのことをそこまで深く考えてはいなかった。盧安が確信しているのはただ一つ、この世界が自分を必要としているということだ。自分がひどくやりすぎない限り、この世界はきっと自分の存在をまだ必要としているから、各方の勢力は危険を犯そうとはしない。
人はしばしば畏怖を忘れてしまうが、それでもほとんどの場合、利害を追求するものだ。だから今、盧安を守っているのは、無阻超能が示す強大な力ではなく、まさに盧安が多くの人の利益を支えているという事実なのだ。
キム・レ公衆国内部には、巨大な政治的嵐が今まさに渦巻いている。
戦後、金瑞合衆国は七年間繁栄してきたが、この世界は一つの環を欠いている——ディランフィス、その影響もようやく端緒を現し始めている。ディランフィスは戦後、実質的に国際貿易秩序から離脱しており、すでに三年連続で賠償金を期日通りに支払っていない。
ディランフィスの財政全体は、手形という国家信用によって支えられている。一方、世界各国の貿易は金貨を決済単位とする物々交換であり、売却した商品で直ちに別の商品を購入して戻す仕組みだ。誰かが問うかもしれない、当事国がディランフィスから売られた商品の代金を直接没収し、賠償金と相殺すれば済むのではないか?答えはノーだ。なぜなら、ディランフィスのこの貨物の代金は、すぐに別の相手に渡す手筈になっているからだ。当事国には、ディランフィスに商品を売ろうと待ち構えている別の利益階級も存在するのだ。彼らからすれば、帝然菲斯が原材料や加工材料を売って稼いだ金は、いずれ自分たちが取り戻すものだが、国が直接没収すれば、この利益集団の商品は売れなくなってしまう。せっかく開拓した市場を政府に奪われ、安価な原材料基地まで政府に差し押さえられれば、絶対にぶち壊しにするだろう。自分たちの顧客が持つ金はすなわち自分の金であり、それを不正に横取りしようとする者は、自分の金を奪っているに等しい。
国家という概念は、ある状況下では利益が一致する全体であるが、多くの状況では利益の対立が存在する。帝然菲斯は依然としてこの世界と貿易を続けており、自分たちの商品代金が没収されることを全く恐れていない。なぜなら、世界各国の内部の利益集団がそのような事態を許さないからだ。
金瑞合众国という商人の国、盧安はとっくに対処法を考えていた。帝然菲スは各国との貿易額を増やしているが、政府にはびた一文支払わない。左手で受け取った金は、右手でその国の商人に渡してしまう。
まあ、帝然菲スは自分が国際的に負っている膨大な金貨の賠償金を忘れたようだ。帝然菲スの戦後経済は続く繁栄で、政府財政の流入と流出はすべて国内の手形で発行され、国際市場では一文の価値もない。そしてこの巨大な債務は相変わらず各国の銀行帳簿に計上され、不良債権化しつつある。今、各国で利害を損なった集団が輸入関税の引き上げを叫び、帝然菲スを制裁しようとしている。これは、国家が帝然菲スと取引する商人から重税を課して銀行の不良債権を補填しようとするものだが、資本主義世界では、どの資本集団も自分の利益が他人に搾取されることを黙って見過ごすことはない。この矛盾が各国内部の政治的矛盾を引き起こしている。
一方、李三祥が現在所属する勢力は、帝然菲スとの利害関係が非常に大きい。優秀な時空傭兵として、李三祥はこの利害を媒介にして、多くの人々を固く縛り付けている。




