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無窮重阻  作者: 核动力战列舰
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0272 宅配便

 産業革命以来、人類は金属を使って複雑な機械を構築する道を進み続けており、もう後戻りできない。


 機械の複雑さは、すべて材料の強度と燃料のエネルギー密度に依存する。理論的には、兵器級ウランのような極めて高いエネルギー密度を持つ物質を燃料として使えば、確かに空天母艦のような存在を支えることができる。しかし、激しい核エネルギーを安全に取り出すことを支えられる材料の強度は存在しない。同じ理由で、小型高出力の原子力エンジンはこれまで作れなかった。もちろん、巨大な空天母艦を飛行させるのに十分な強度を持つ材料も存在しない。地上で金属構造物を構築しても、震度7~8程度の揺れをシミュレートすると、「ギシギシ」という金属部品の摩擦音が発生する。


 金属部品は非常に剛性が高いが、それでも完全な剛体ではない。百メートル規模で組み合わされた数百万個の金属部品の微小な変形が積み重なると、もともと隙間なくピッタリ合っていた構造に隙間が生じるのに十分である。


 しかし、盧安(ルー・アン)には無阻の超能力がある。


 屋根の上で、盧安(ルー・アン)は自分で組み立てたこの紙模型を見つめている。


 この巨大な紙製の造形物は、長さ3メートル、幅1.5メートル、高さ30センチメートルである。超能力を付着させなくとも、その構造は安定性を支えられる。もちろん、水に浸かるだけで崩れ落ちてしまう。それを防ぐため、盧安(ルー・アン)はすべてプラスチックフィルムで覆われた防水紙を使用している。


 予行演習中、盧安(ルー・アン)はこの現実時間で6時間、20キログラム以上の紙、27万個の紙製部品から組み立てられた浮空戦艦についてぼやいた。


「飛天棺号?それとも白旗号?まあいい、『凧』って呼ぶことにしよう。」盧安(ルー・アン)は自分で組み立てた浮空戦艦に、実際に即した名前を付けた。


 ある感情態はこれを飛天棺材と名付けたが、それはこの大きさが確かに棺桶とだいたい同じだからである。もう一つの感情態は白旗号と呼んだが、それはこの物体が空中で待機する様がまさに白旗のように見えるからである。最終的に凧と決まったのは、戦艦本体に竹枠で編んだ翼をドッキングする必要があるからで、翼全体を広げると十五メートル、ガラス線で凧揚げのように高高度に揚げて初めて待機できるからである。


 カイト号全体は普段から高空で待機しており、手間がかからない。これは、内部に無抵抗膜を張ったターボファンが高空の風の流れに乗って高速回転し、軸を駆動することで、常にカイト号全体のために相当な運動エネルギー量を収集・維持しているからだ。カイト号の外部の紙製風見鶏と内部の紙製ジャイロスコープが自動的に姿勢を調整し、何もしなくても空に二日間は漂っていられる。これが水素の浮力を借りずに空中に長時間浮遊する方法だ。普段、盧安(ルー・アン)はこの装置を空に漂わせて待機させ、必要があれば飛翔翼を分離させて素早く目標地点へ飛ばす。


 一方、フライングウィングから切り離された凧号は、盧安(ルー・アン)が積極的に制御して初めて安定した飛行姿勢を保ち、上空で安定して浮遊できる。制御しなければ、高高度で4時間滞空できるものの、空気動力を効果的に収集できず、飛行姿勢も安定しない。4時間以内であれば、戦艦の飛行姿勢を風向計で自律調整するシステムでその場に滞空し続けられるが、この機械システムは風向計で判断するため遅延があり、その結果、内部の超流環に蓄えられた運動エネルギーが尽きるまで空を旋回し続けることになる。


 凧号が搭載できる弾薬は約1キログラムである。弾薬はロウソク、マッチの頭、リンの紙で作られた親指サイズのナツメ型構造で、全部で300発ある。各「ナツメ」は毎秒400メートルまで加速でき、低温ではパラフィンが比較的硬いため、運動エネルギーによる殺傷もかなりのものだ。衝突後に生じる火点も目標に追加の破壊を与え、目標の周辺に大量の可燃物が堆積している場合、この種の弾丸の破壊力は非常に強い。


 凧号の製造にはわずか6時間しかかからなかったが、その内部の膨大な部品点数と組み立て技術は、盧安(ルー・アン)が現実の6か月をかけて蓄積したものである。そして先ほど、現実での試験飛行は予行演習で何度もリハーサルされ、最後に一挙に成功した。予行演習中、盧安(ルー・アン)はさらに凧号の翼の分離と火力投射の操作を練習していた。


 空で待機している「風箏号」を見て、盧安(ルー・アン)はつぶやいた。「これはいいが、やはり少し大きすぎる。メインワールドに戻ったら、クローゼットにせいぜい三つしか収納できないだろう。」


 実は、軍事的に見ればこれは非常に小型で、盧安(ルー・アン)がこれを一台操作すれば、気づかれずに戦艦を一隻撃沈できる。軍が知ったら、間違いなく厳重に管理するだろう。


 これはただの少し大きめの紙模型に過ぎず、政府の軍事予算から見れば、コストーーはほぼゼロだ。盧安(ルー・アン)はこれを作るのに、紙代としてたった40元しか使っていない。


 当然、これは盧安(ルー・アン)にとっては一食分の食事代にもなるが、このように軍火を作るのはかなり心が痛む。盧安(ルー・アン)はメインワールドでの今後一年の消費状況を計算し、食費と授業料を合わせて年間六万元消費することがわかった。生活外の趣味への投資が多くなりすぎないように、盧安(ルー・アン)はメインワールドでの基準を定めた。国家の平和時の軍事費基準——GDPの3%に従い、紙模型作りは年間千八百元を超えてはならない。


 実は、盧安(ルー・アン)がメインワールドで数百万の現金を使っても、ジー劉(リュウ)は約束通りに自分に振り込んでくれるが、ジー劉(リュウ)はその金をどこに使ったかを厳しく調べるに違いない。この経路から原材料を多く入手しすぎてジー劉(リュウ)の警戒を招くのを減らすため、盧安(ルー・アン)は学校で誰もいらない廃紙を集めることで解決できると考えた。


 盧安(ルー・アン)は現在、国家が鉄鉱石の採掘や鉄鋼の生産量を重視するのと同じくらい、紙の入手と加工を重視している。十分な紙があれば、盧安(ルー・アン)は自動で折り紙を折ったり裁断したりする自動化機械構造を作り出すことさえ可能で、一日で上海の制空権を掌握する飛行器を量産できるだろう。


 能術の世界で、盧安(ルー・アン)は剽窃、革新、実践を通じて、すでに十分な製造知識を蓄積してきた。もしこれらの知識が主世界で全面的に生産力へと展開されれば、恐るべき力となるだろう。


 もちろん、そのような能力を持っていても、盧安(ルー・アン)の根深い本性は、あらゆる手を尽くしてその能力を隠し続けようとする。


 盧安(ルー・アン)の経験では——三戦前にアニメを見ていた「経験」では、多くのアニメで強力な悪役が自分の能力に自信を持ちすぎて、最後には弱い主人公に殺されてしまう。無駄な超能力もなければ、無敵の能力も存在しない。ひとたび超能力が不可解に封じられれば、盧安(ルー・アン)はおそらく街中の嫌われ者のような結末を迎えるだろう。盧安(ルー・アン)の信念は、手段は多ければ多いほど良いということだ。もし危険に遭遇する前に乱用すれば、どれほどの手段も尽きてしまう。


 安定して空中にホバリングしている凧号を見つめながら、盧安(ルー・アン)は自分の部屋に入った。


 盧安(ルー・アン)の部屋には、膨大な数の模型が並べられている。もちろん、他人から見れば、これらはただの部屋いっぱいの精巧な紙模型に過ぎない。


 盧安(ルー・アン)は戸棚に向かい、太ももほどの太さの薬筒を三本抱え上げ、少しつなぎ合わせて透明なテープで巻くと、二メートルの高さのロケットが一本組み上がった。ロケットの先端にはハードディスクと、位置情報を発信中の携帯電話が取り付けられている。


 盧安(ルー・アン)はそれを屋根の上に運び上げ、点火した。火花が飛び散る中、この巨大な花火が打ち上げられた。このロケットには盧安(ルー・アン)が無抵抗膜を施してあるため、速度は極めて速く、数秒後には視界から消え去った。


 盧安(ルー・アン)は自分の携帯電話を開き、ロケットに取り付けた携帯電話の位置情報を確認した。すると、測位システムには目標が高速で移動していると表示されていた。


 この種の測位は実はあまり信頼性が高くありません。飛行体が信号基地局の通信可能範囲から離れてしまうと、有効な測位情報を取得できなくなり、精度はすぐに低下します。そのため、このロケットはマッハ3で成層圏を飛行し、都市の上空に達すると、予行演習ではロケットをその都市の地表に向けて急降下させ、都市内の基地局を利用して測位を行います。そうすることで、ロケットの軌道を知ることができるのです。


 発射地点に留まっている盧安(ルー・アン)は、携帯電話の位置情報を通じてロケットのおおよその移動経路を把握し、その後ロケット表面の厚さ0.5メートルの無抵抗膜の形状を微調整することで、ロケット各部位の抵抗を微調整し、ロケットに軌道変更と姿勢安定を行わせた。無抵抗膜がこれほど厚く敷かれているのは、現在の無抵抗超能力で製造できる無抵抗膜はあまり高い機械的エネルギー密度を保持できず、ロケットが極超音速下で無抵抗を維持するには不十分だからである。したがって、十分な輸送力を確保するため、盧安(ルー・アン)は特別に三段式ロケットを用いて推進を完了させた。


 携帯電話の位置情報がロケットが目標都市に到達したことを示した後、盧安(ルー・アン)はロケットの姿勢を逆噴射に切り替えた。この操作でロケットが十分に減速した時点で、無抵抗膜を均一にかつゆっくりと解除し、できる限り優しくロケットの速度を落とすとともに、可能な限り李三祥(リー・サンシャン)の近くにロケットを落下させた。


 この体系において、超能力の関与がない場合、大気圏を離脱する際の加速や、大気圏に再突入する際の減速時の空気力学計算には、スーパーコンピューターによるシミュレーションが必要となります。ロケット外殻の材料は、これほど適当ではいけません。特殊な材料で製造しなければならず、ロケット外殻の設計案の適合性を検証するためには、極超音速風洞実験さえも行う必要があります。もし、ある気流の計算が漏れていれば、機体は毎秒数百回転の自転を始め、墜落する間もなく空中分解するでしょう。


 これに関わる演算は、小数点以下の数桁の計算ですが、無阻超能によってこれらの演算を省略できます。超流体状態の乱流がロケットの自転に与える影響は無視できるほど小さいからです。超流体の空気中を飛行するロケットでは、燃料の質量不均一による推進剤の噴射不均一が、ロケットの自転への主な影響となります。目標都市への減速過程において、ロケットは底部ノズルから噴射される推進剤による反推力のみを受けるため、複雑な演算は発生しません。また、最終段階の減速では、無阻膜を解除して抵抗を増大させることで減速するため、ここでも複雑な演算はありません。


 しかし、逆推力による減速を経ても、減速後のロケットの速度は依然として大きすぎた。さらに、ロケットが盧安(ルー・アン)から遠すぎるため、盧安(ルー・アン)が無阻場を解除する精度に影響を及ぼした。ロケットが超流動体環境の中でゆっくりと通常の大気環境に進入しても、過負荷は依然として大きく、減速時にロケットが3つの傘の投下物を破損させた。


 今回のロケット発射の前に、盧安(ルー・アン)は大量のロケット発射実験を行い、前後して40台以上の携帯電話を破壊した。わずか13回の成功したロケット減速落下実験の過程で、盧安(ルー・アン)が携帯電話にかけると、応答を待つ話し中の音が流れた——もし通じれば、携帯電話がまだ破壊されていないことを示し、減速過程が成功したことを意味する。そして、盧安(ルー・アン)が成功したのはわずか数回だけだった。


 盧安(ルー・アン)は、ついに宅配の技術を習得したと思った。もちろん、これは盧安(ルー・アン)が自分でそう思っているだけで、実際には落下地点の状況を一度も現場で確認したことがなかった。落下地点のずれの程度や、落下中に警察や軍隊が駆けつけて現場を封鎖するかどうかも、盧安(ルー・アン)は知らなかった。

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