0242 下層社会の暮らし
格闘の過程は非常に速い。盧安の痩せた小さな体は突然、攻城弩の力を爆発させた。二人目の強盗の手に持っていたナイフは、盧安がナイフで打ち飛ばし、「ちょうど」脇の木に刺さった。柄はまだ震えており、盧安のその一撃の力がいかに速く、激しく、正確であるかが分かる。
これらをすべて終えると、盧安は去っていった。周囲の人々は呆然としていた。
盧安にはこの強盗を解決するもっと穏やかな方法があったが、治安の悪いこの街では、もし穏やかな手段を取れば、強盗に失敗した犯罪組織が執拗に盧安の行動を追跡し、報復してくるだろう。力を見せて威嚇すればこそ、この怯えきった二人の強盗は再び盧安に面倒をかけてこない。メインワールドでもミッションワールドでも、盧安は面倒事を嫌う。メインワールドの法律やルールはまだ頼りになるが、この世界の法律やルールの拘束力は、盧安の目にはやや劣るように映った。
次に、盧安は自転車を買い、街中を一周し、大量の予行演習の中で何度も降りては、仕事はないかと尋ねた。
一周りして、盧安は希望する仕事を見つけられず、たった一軒のナイトクラブとカジノだけが彼を雇いたがった。しかし、現実の盧安はそれらを避け、黄・賭博・麻薬の勢力と関わらないようにした。
最終的に、盧安はようやく仕事を見つけた。それは廃品をより分け、金属を抜き出す仕事だった。
作業場では大量の焼却工程があり、環境全体は非常に劣悪で、どこも有毒な煙が立ち込めていた。ここで働く人々は骨と皮ばかりに痩せ細り、しかも全員が肺の病気を持っていた。
盧安は少し嘆息した。これが厳しい生活の現実だ。安全で健康的な仕事はすでに奪い尽くされ、残っているのはどれもこれも取るに足らない、道徳的に問題のある仕事ばかりだ。代償を払わない時に道徳を語るのは簡単だが、生活の中で真の道徳を守り通すのは非常に難しい。例えば、地球の明朝末期、もし道徳の基準が完全に実行されていたなら、おそらく海瑞ただ一人だっただろう。そして口先だけで正義を唱えていた東林黨の人々、いわゆる「正人君子が朝廷に満ちている」というのも、口先で道徳を標榜していたに過ぎない。
盧安は廃品選別の仕事を引き受けることに決めた。盧安は、無阻超能力を使えば仕事環境の問題を回避できると考えた。
「ここでは特に決まりはない。十分な上納金を収めれば、ここで働ける。回収した廃品はここで金に換え、上納金を差し引いても、まめに働けば二、三年で嫁取りくらいは問題ない。ゴホゴホ……」廃品工場の現場監督が盧安を連れて廃品作業場全体を歩きながら、咳込みつつ説明した。彼は黒い痰を吐き、続けて言った。「そうだ、部外者は入れるな。この場所は俺たちの縄張りだ。」
十分後、その現場監督が立ち去るのを見て、盧安はため息をついた。このときの盧安は全身を無阻超能で覆い、体を汚れから遮断していた。
今のこの環境では、白い紙一枚でもここに数分置けば灰色の紙になってしまう。絶えず無阻超能を発動させ、ほこりを体の周りで滑り落とさせることで、ようやく免れることができるのだ。
そして盧安が呼吸する空気も、無阻超能力で処理されたものだ。無阻フィールドがバケツほどの空間を重ね合わせ、その空間内の空気は超流動性を示し、空気中の不純物が沈殿する。まるで黄河の水が一分間静置されるだけで層に分かれるかのように。空気中の粒子状物質は空気抵抗をまったく受けずに急速に落下し、こうして盧安は浮遊粒子のまったくない空気を吸うことができるのだ。
もちろん、粒子状物質を取り除いた空気中には二酸化硫黄や塩化物がまだ含まれており、呼吸器系に害を及ぼすため、盧安は石灰水に浸したマスクを着用することにした。幸いなことに、この環境の汚染ガスの大部分は酸性であり、この一段階のろ過システムを通すことで、きれいな空気を得ることができるのだ。
この時、無阻超能はもはや攻撃手段ではなく、生存手段となっていた。盧安はこの世界でNBC防護服を手に入れられず、超能で構築するしかなかった。地球の22世紀では、このような防護服は非常に安価なものだった。孟位は第三次世界大戦のパトロール中にNBC防護服を着ていた(詳しくは000-2章を参照)。
マスクをつけた後、盧安は身の回りの超能体系を維持し、昼はゴミ捨て場で廃品を拾い、夜はゴミ捨て場の風上にある借りた家で眠った。盧安はホークダでのゴミ拾い生活を始めた。
バカラは高原国家で、経済水準は世界的に見て中程度です。7年前、バカラはディ藍菲スの侵略を受け、ベイファン国は特遣部隊をバカラに空挺させ、重要な要路を固守し、ディ藍菲ス侵略軍がバカラを制圧するのを防ぎました。バカラの一連の抵抗と戦術的勝利は、世界各国のディ藍菲スの暴虐な行いに対する抵抗精神を鼓舞しました——歴史の教科書での標準的な記述です。
バカラは農作物栽培が高度に発達した地域です。地球上では、このような高原地域の気候は農業の強い存在を支えることはできませんが、ここは地球ではありません。ここにはとても不思議な自然現象があり、それは超間隙噴出現象です。
地球のある太陽系では、土星の衛星エンケラドスに噴水があり、火山活動で大量の水蒸気が数万キロの高空まで噴き上がっている。この星にも似た現象があり、毎月、天文大潮の時期に、バカラ高原西部の川の水位が急上昇し、氾濫して地下深くまで浸透する。この星の内部には空洞があり、地熱の作用で大量の水蒸気が地下世界の出口から湧き出し、巨大な水蒸気雲系を形成している。星の自転の作用で、これらの雲系は高原地域へと移動し、高原地域で大規模な降水をもたらす。
バカラ地域はこのような潮汐の作用により、ほぼ定刻通りに降水がある。天からの恵みのような気候の順調さは、この地域の農業に計り知れない利便性をもたらしている。数十万年前、高原エルフはこの地に強大な農業国を築き、現在でもバカラ地域は主に栽培業で成り立っている。
優雅な白いドレスをまとった白露は、自分のセダンに座ってプランテーションを見て回っていた。窓の外で畑仕事をする人々をちらりと見て、白露は傍らの侍女に尋ねた。「あの人たちは何者?」
傍らの侍女が言った。「地表穴人です。彼らは一族の農工です。」
「これが農工なの?」
貧乏くじを引いた盧安に比べ、白露のこの世界への降臨時の待遇はかなり良かった。盧安が食費や住まいのことで頭を悩ませている間、白露は既にこの世界の状況を調査し始めていた。
農工という言葉は、実際には農奴のことを指すが、バカラの支配民族がこの言葉を少しでも聞こえよくするために、農工と改名したのである。
ここの農工は、一般に地表の穴居人の血筋であり、五万年前に地下の穴居人から分かれた系統である。多くの人類が地下世界で冒険を繰り広げる中で、人類の血脈は地下の血脈と混ざり合い、こうした人類の血が混じった地下の民が地表の世界を見に来たところ、地表世界の統治者の征服を受けることとなった。農工は千年以上にわたって安定して存在する階級であり、この征服の産物である。
現在、農工には特に権利はなく、通常は一人の領主に死ぬまで雇われる。農工の息子は生まれた時点で雇用契約を結び、雇い主への借金返済に充てられる。
七年前、農工が反乱を起こしたが、結果としてディランフィスの侵攻を招いた。反乱を起こした暴徒たちは徹底的に鎮圧され、バカラは再び平和と繁栄を取り戻した。これが白露の目にした公式の言辞である。
白露は尋ねた。「今、農工たちの生活はどうですか?」
そばにいた侍女は軽蔑の色を浮かべて言った。「あの人たちですか?少しお金ができると、博打場で使い果たしてしまいます。だから、給金は一日ごとに渡さなければならないのです。」
白露はうなずき、続けて尋ねた。「私の領地には、博打場が何軒ありますか?」
召使いは答えた。「全部で六軒です。以前は十五軒ありましたが、三年前に政府が高い税金をかけたので、六軒に統合されました。」
車は白露を乗せて遠くへと走り去り、白露はバカラについておおよその概念を持つようになった。
まず、バカラが先進国であることは疑いの余地がない。この国の農業は世界でも一流であり、数多くの先進的な農業技術がここで用いられている。水と日光が豊富で、用水路や水利が良好なため、バカラの農業生産高は非常に高い。
しかし、バカラは実のところアパルトヘイト版の大きな南アフリカであり、将来の発展には深刻な問題を抱えている。疑いなく、農工は非常に優れた生産人口であり、領主の管理の下で簡単な読み書きと計算を学び、説明書を読んで様々な農業機械を操作し、組織的に農業生産を行う。しかし、農工は決して工業人口になることはできない。千年にわたる支配により、彼らは領主の管理の下で農業生産組織を形成することにしか慣れていない。一方、工業の複雑さ、労働者の勤務態度や高度な技術への要求は非常に高く、農工がそれに応えることは不可能である。
比較的に言えば、地球の20世紀後半、中国が農業国から工業国への転換に成功したのは、中国の農民の素質が非常に高く、どんなに貧しくても学問を素晴らしいと考えていたからであり、これが文化の蓄積である。農民は労働者のように細部まで完璧を求める素質は持てないかもしれないが、次の世代の学問に対しては認めており、それによって農民の次の世代の素質を築いた。地球の20世紀末、農業人口は二世代を経て急速に工業人口へと変わった。一見すると、中国は経済上の変革であったが、実際には中国文化の底力が極めて重要な条件として機能した。農業人口と工業人口の最大の差は知識量の差ではなく、思考パターンの差である。
バカラは、一見経済が良好に見えるが、転換は望めない。農工に自由と民主を与えても、彼らには工業人口特有の自覚性がない。この点は、地上の穴居族の次世代への教育姿勢からも見て取れる。工業国の人口的家庭であれば、次世代への教育では、たとえ鍋を売り鉄を売ってもスタートラインで負けられないが、バカラで盛んな賭博業が、農工階級の可能性を台無しにしている。
白露を乗せた車は、バカラの有名な大学都市へと向かって走っていく。




