0022 身から出た錆
この一ヶ月は、盧安にとって久しぶりの心安らぐ日々だった。一つのことに集中しようとすると、あの退屈な雑念は跡形もなく消え去った。おかげで、さんざん自分を悩ませていた支離滅裂な予行演習もめっきり減った。
今、盧安はパチンコを手に街を歩いている。
この世界の中国では依然として銃が禁止されているが、今盧安が手に持っているものは、法律的には玩具と定義されている。しかし、それは鋼球弾を使えば最大射程が100メートルに達し、有効射程は40~50メートルだ。
盧安は鋼球弾を使わず、自分で作った流線型の弾頭を使っている。弾頭の材料はアルミ缶である。バーナーで簡単にアルミ缶のアルミ殻を溶かし、銀白色のアルミ液を泥の鋳型に流し込み、その後研磨して成形する。これらの指先大の弾丸の尾部には薄い尾翼が付いており、弾道を安定させる構造となっている。
そして弾頭の側面には二つの穴がある。弾丸を鋳造する際、盧安は弾体内部に空洞を作り、この二つの穴は内部の空洞と繋がっている。まず、一つの小さな穴に錫箔紙をはんだ付けして密閉し、注射針で空洞にプ露波芙ォール(淡黄色の強力な麻酔液)を注入し、その後、はんだごてでもう一枚の小さな錫箔紙をはんだ付けする。
この弾頭が人体に打ち込まれ、衝撃を受けると、麻酔薬が錫箔を破ってこの二つの小さな穴から噴出する。この麻酔薬は静脈注射による全身麻酔の用量が1.5~2.5mg/kgである。一般人の体重は約50キロ程度で、この一発の弾丸の装薬量は、必要な用量の100倍にあたる。たとえ弾丸内の薬物が静脈注射ほど完全に吸収されないとしても、単発の弾頭の薬量だけで人を昏睡させるに十分である。この弾頭は人を死に至らしめるには至らないが、盧安にとっては敵が戦闘力を失えばそれでよい。
予行演習で、盧安は街頭で一人一人の通行人に射撃の練習をする。戦闘時には予行演習で正確率を上げられるが、それでも武器は使い慣れておくのが一番だ。非戦闘時には予行演習の練習が必要であり、平時により熟練すればするほど、戦闘時に必要な予行演習の回数が少なくなる。
予行演習の中で、弾に当たった人は激痛の中で様々な表情で盧安を見つめる。信じられない、怒り、恐怖といった表情だ。現実では、盧安は依然としてスリングショットを握って街を歩き、無表情で次々とすれ違う通行人と肩をすり抜けていく。しかし数十秒前には、これらの人々は皆、予行演習で盧安に攻撃されていたのだ。
街頭での予行演習練習を終えた後、盧安は家に戻った。一日の運動を終えた彼はベッドに横になり、次の任務の準備について考え始めた。
スリングショットは遠距離用で、近接戦闘では、盧安はダガーを選ぶ。ダガーは全長三十センチ、刃渡り十八センチで、鋭利な鋸歯状の背と、刃背にはサメの口のような切り込みがある。攻撃方法は非常にシンプルだ。逆手に持てば(刃が握り拳の小指側から出る)切りつけたり、突き刺したりでき、順手に持てば(刃が握り拳の親指側から出る)突いたり、切り裂いたり、斬りつけたりできる。
盧安がこのダガーを購入した際、空気注入器具も付属しており、ダガーの中央にはストーーローほどの太さの針管を挿入できる。このダガーの説明書は遠慮なく明記している、これは大型獣に対して致死性を持つ刃物であると。
盧安の前世は三度の戦争を経て、豚肉を食べたことがなくても豚が走るのを見たことがある。徒手格闘術は匕首術とは全く比較にならず、後者は命を奪う。軍用刺剣については、盧安は考えた末、持っていかないことにした。軍用刺剣は小銃に装着して銃剣術に使うものであり、ミッションの世界では常に小銃を持ち歩くことは不可能だからだ。
これは盧安が本世界からミッション世界に持ち込める二つの武器だ。武器装備に加えて、盧安は軍用食料などの一連の予備物資も購入した。メインワールドで入手できない物資については、盧安は元一空間で功勲ポイントを使って購入する予定だ。
盧安が元一空間で購入したものは一丁の拳銃で、価格は1功勲ポイント、永久保証(空間に戻った後に修理)、各ミッションで千発の弾丸が支給される。低級武侠世界、低級古代魔法世界などの一連の世界では使用禁止だ。
拳銃はどれもこの値段で、狙撃ライフルは5功勲ポイントだ。
拳銃を選ぶ際、盧安が気に入ったのはグロック18で、標準マガジン装弾数17発、弾丸口径9mm、フルオート射撃が可能。装填時の総重量745g、空の銃の重量はわずか636g。
盧安がこの銃を気に入った最大の理由は、資料を調べている時に、この銃の弾薬が任務世界で入手しやすいと気づいたことだ。
空間に入ると、盧安はすぐに自分が交換したこの銃を手に取った。空間内ではこの銃の弾薬は無限なので、盧安は何度も射撃した。また空間内では、他人への射撃も有効で、痛みや重傷による衰弱を感じるが、瀕死状態になると保護機構が作動する。
時空傭兵はどんなに深刻な傷を負っても徐々に回復するが、それでも大通りで銃を撃って頭を吹き飛ばすのは非常に反感を買う行為だ。
時空傭兵は任務世界で因縁がなければ互いに殴り合うことはないが、それでも争いはなくならない。盧安は短期間でより多くの人を倒す方法を予行演習している最中、偶然にもそのような衝突に遭遇し、しかも盧安はその中の一人にたまたま見覚えがあった。
無血はビルから出てくると、すぐに若い男が腕組みをして無血を呼び止めた。無血はその男を見ると同時に、彼の腰に掛けられた長剣にも気づき、すぐに振り返って逃げ出した。しかし数百メートル先で、二連式ライフルを構えた女性が、レーザー照準器の光点を無血が振り返った後の前方5メートルの位置に合わせていた。
町の平民傭兵は、争っている双方が貴族だと見て、次々と立ち去り、広い通りだけが残った。一方、盧安は視界の死角にある隅に隠れ、隅から何度も出る予行演習を通して、この争いを観察していた。
無血を遮る男の手に現れたカードには、一条一条の光路がきらめき、さらに多くの光線ルーンがカードの周囲の空気に取り巻いている。この男の腕にも、多数の明るい光路が体表から浮かび上がり、カードと対接して、このカードにエネルギーを供給している。ルーンが跳動するにつれて、周囲の空気中に一つ一つ甲片や刀刃が凝結している。
無血は、一道一道の光壁を自分の周囲に配置しながら、目を細めてこの男を見つめている。無血は歯間から声を絞り出して言った。「逐天!」と。
逐天と呼ばれる男性は微笑みながら言った。「もし直接見なければ、この情報を信じられない。君は死ぬべきじゃないか、今ここで何をしている?」
無血は逆に尋ねた。「君はとても失望しているだろう。」
逐天は首を振って言った。「いいや、いいや、いいや、私は嬉しいよ。君を一気に殺してしまうのは、君がしてきたことに対してあまりに安すぎるからね。」
その時、無血の周りに突然数本の金色の光柱が現れ、無血の周りの光壁に打ち付けた。光壁は急にへこみ、無血の顔は青ざめた。そして、へこんだ光壁はすぐに回復し、金色の光柱を弾き返し、周囲の街路や建物に打ちつけた。厚い建物のレンガ壁に、親指ほどのひび割れが大量に現れた。いくつかのコンクリートの破片が壁面から直接崩れ落ち、剥がれた部分から内部の鉄筋がはっきりと見えた。
戦闘の様子はすぐに見えなくなった。通りや建物に大量の亀裂が入ると同時に、大量の粉塵が噴き出し、空気の視界はすぐに3メートル以下にまで低下した。煙霧の中からは様々な閃光と、周囲に吹き荒れる気流だけが見て取れた。
盧安は予行演習で何度も戦闘に突入したが、近づくそばから瞬殺されてしまった。自分に手を出すのは無血もいれば、他の者たちもいた。両陣営のメンバーは、飛び出してきた盧安を相手の手駒だと見なし、優先的に片付けたのだ。平民一人を片付けることに、双方とも何とも思っていなかった。
この時、盧安は判断した、合計七人が無血を包囲して攻撃している、と。
七対一で、すぐに勝負がついた。無血の片方の太ももが、極めて鋭い糸で切り落とされ、続いて、一本一本の糸が急所を避けて、無血の体を貫き、無血を吊り上げた。急所を避けたのは慈悲ではなく、空間で急所に当たると瀕死保護状態に入ることを意味するからだ。この七人は、無血がこんなに早く瀕死保護状態に入るのを望まなかった。
逐天は足で無血の口を激しく蹴り、血と折れた前歯が無血の口から噴き出した。逐天は冷たく無血を見つめて言った。「いつか必ず、お前を殺す。」
その後、彼は無血をゴミのように蹴って、隣の路地に放り投げた。壊れた公共物については、逐天が颯爽と自分の光幕から功績ポイントを差し引いた。すると、通りにあったほこりやレンガはすぐに壁に戻り、すべての物品が元通りになった。
全員が立ち去った後、盧安は隅にいる人間の形を失ったやつを見て、とても気まずく感じた。
盧安が気まずいのは、現在の危険が理由ではない——今の無血は自分にとって全く脅威ではないが、未来に起こりうるリスクのためだ。どんな人と接触するかによって、どんなリスクがあるかが決まる。だから、こういう問題のある人たちに遭遇した場合、盧安の対処原則はできるだけ早くすべての関係を断つことだ。
今のところ、無血はそういった問題を抱えた人物だ。通常のシミュレーションであれば、盧安ならばもっと早くこのような不測の事態を回避できていた。これこそが、盧安が自分で事を運びすぎたと考える理由だ。シミュレーションは完全に傍観に徹しており、撤退する案を持っていなかった。他人にとっては不測の事態でも、盧安にとっては、回避できたことを回避しなかった、自分の得意になってうっかりしていた見落としなのだ。




