0188 一掃する
盧安が最初に美樂に出会ってから、今惡魔チームの中核戦力を打ち破るまで、わずか十分も経っていなかった。「鹵獲」支援を絶えず発動し続けたこの十分間で、盧安は装備を持たない「新米」状態から、完全武装の「ベテラン」状態へと変貌した。どうせ鹵獲しただけの身の回り品で、しかもこれらの力の体系は七日で崩壊してしまうため、盧安は惜しみなく使いまくった。
盧安はこの状態でこの混乱の物語の中心に現れ、元一の強勢を示した。十分間で、最強の二つの輪廻者チームのうち、一方のチームの隊長は大ダメージを負い、もう一方のチームの隊長は完全に戦闘序列から排除された。慕容沖はまだ生きているが、彼にはもはやこの戦いに参加する資格はなかった。
盧安の最終的な行動は、盧安の良心にかなったものだった。自身の安全が確保された後、半殺しにして命を残した。しかし、盧安のような穿越者は珍しい。高次元から見れば、ノードを奪われた慕容沖はすでに元一の麾下陣営に引き入れられていた。全ての力を失った慕容沖は、二度と盧安のように手心を加える穿越者に出会うことはない。なぜなら、もし元のチームメイトがかつての隊長がこれほど衰弱しているのを見たら、決して隊長の復帰を歓迎せず、むしろ直接彼を始末してノードを奪い返すからだ。だから慕容沖はさっさと逃げ出したのだ。
惡魔隊では、先ほどの戦略的制圧は慕容沖だけでなく、惡魔隊の残りの4人の隊員も圧倒した。短い制圧が終わった後、この4人は慕容沖の存在を感じ取れなくなった。
残りの4人の隊員は、力量が空になるという奇妙な出来事を経験し、同時に2人の強力な仲間が消えたのを感じて、次々と足を止めた。
鳳棲玉は他の3人を見て言った。「今は状況が分からない、まずは隠れることを提案する。」
韓順は信じられない様子で言った。「これは一体どういうことだ?こんなに強力な輪廻者が戦場に到着したのに、なぜ私たちは3日間戦っても気づかなかったんだ?」
韓順が驚いたのは、白い炎が彼らにこれがどういうことなのか説明しなかったからだ。白い炎から見れば、説明するとかえってこれらの輪廻者に悪い行動を取らせることになる。そして今、白い炎は残りの隊員に何とか生き延びるよう求めると同時に、この突然現れた攻撃勢力がどれほどの力を持っているのかを確認するよう指示している。
白色炎はかつて元一と交戦した経験があり、現在現場にいる穿越怪の中で唯一そのような経験を持つ。元一の手から一度逃れたことで、白色炎の実力が証明された。もちろん、今再び逃げ切れるかは白色炎の手腕次第だが、いずれにせよ白色炎はこの次元に来たことを死ぬほど後悔している。
当初、白色炎はここを大発見と見なした。このタイムラインに他の穿越怪6体の活動痕跡があるのを発見すると、白色炎は迷わず争奪に乗り出し、必ず手に入れるという態度を示した。しかし、白色炎はまさか元一がここに潜伏しているとは思いもしなかった。白色炎には6体の穿越怪と戦う度胸はあっても、元一に立ち向かう勇気はなかった。
白色火焰は今、切実に知りたい。あの凶暴な主戦者である盧安以外に、元一はどれほどの強力な存在を送り込んだのか。同時に、白色火焰は今回の逃亡を企て始めた。
高次元上で、白色火焰は自発的に一円六分に招待の情報を発信した。
一方、一円六分という六人の穿越怪は現在の状況に全く無知である。これは彼らが初めて元一のような存在に遭遇した時で、彼らも情報を急いで必要としていたので、白色火焰の会談の要求を受け入れた。
双方は高次元上で大量の情報を交換した。
白色火焰。「皆さん、これは高次元世界で最も危険な存在です。もし私たちが力を合わせてこの存在の投入した擾乱ポイントを除去できなければ、彼はこの力で徐々に私たちを狩り出そうとするでしょう。私は皆さんと和解する用意があります。」
もちろん、一円六分もそんなに簡単に騙されはしない。大量の情報を得た後、彼らの大まかな意図はこ宇田。「この危険を知らせてくれて嬉しい。だが、君が投入した輪廻者の具体的な場所をすべて我々に教えてくれなければ、安心して君と協力することはできない。相手は確かに強いが、現状では変数は一つだけだ。」
白い炎。「はい、今のところ一人だけです。相手が投入した存在はあなた方もご覧の通り、高度な隠蔽性を持っています。相手が投入した擾乱は、物語の展開から今に至るまで、まるでランダムに現れた通行人のように見えます。」
四時が一円六分を代表して発言。「我々には既に対応策があるが、今はまだ君に告げることはできない。」
最初の情報交換が終了した。白い炎は一見目的を達成していないように見えるが、実際にはすでに達成している。それは一円六分に手探りで石を触って川を渡らせ、元一が投入した戦力に当たらせることだ。そして白い炎は時効が切れた後、自分の輪廻者を密かに帰還させることができる。白い炎は一円六分が元一を追い払えるとは期待しておらず、ただ元一が満腹になることを期待している。
一円六分の中の五人の穿越怪がそれぞれ投入した小隊は、このような厄介な状況に直面して団結し始めた。富川、陸隔、文田、李賽特、そして今や裸の指揮官である章程が集まった。
文田が最初に言った。「あと六時間で日が暮れる。原作の展開では、慕斯の三号軍事基地奪取は失敗し、その後源城に戻り、この街の戦力を統合する。」
富川は態度を示した。「私はすでにすべての布石を停止した。」
文田がうなずくと、李賽特が言った。「こちらも停止した。武心隊から何か連絡はあるか?」
「私は彼とは親しくないからね。どこかで傷を舐めているんじゃないか?新しく出てきたあいつに、かなりやられてたからね。」張銘が不運に見舞われた話になると、富川はどうしてもほくそ笑んでしまう。
陸隔が場違いな口を挟んだ。「君たちのロリっ娘も、あいつの手にかかって死んだんだよ。」
富川は穏やかな目つきで陸隔を見つめながら言った。「ああ、とても悲しいよ。」
陸隔は後ずさりし、文田は追及するように言った。「彼を包囲して仕留める、何か良い方法はないか?例えば罠を仕掛けるとか。」
文田が富川の陸隔への脅しを遮ったのは、陸隔という弱い勢力を自分の側に引き入れたいと考えたからだ。それに、彼も富川のことを快く思っていなかった。彼のチームメイトの一人は嘉悅の手で命を落としており、ただそれを表に出さなかっただけだ。
「まさかストーリー展開キルを使うつもりか?もしかしたら、うまく慕斯に近づいて、この厄介な問題を解決してもらえるかもしれないぞ。」富川はそう言う時、皮肉な表情を浮かべていた。
章程が咳払いをして言った。「私が思うに、この老骨に以前交戦した二つのチームと連絡を取らせてみてはどうか。」
皆は一斉に章程を見つめ、意外そうな顔をした。この老人は非常にずる賢いのに、今、どうして性質が変わったのか?
李斯特は笑いながら言った。「ご老人、私の記憶が確かなら、あなたのチームは相手に壊滅させられたのですよね。今そちらへ行っては、もしかすると……」
章程は咳払いをして、苦笑いしながら言った。「ここで議論するより、私に行かせて聞いてみよう。」
皆はそれぞれ顔を見合わせ、それから文田、李斯特、富川は互いにうなずいた。
盧安が今回やって来たのは、特定のチームを狙ってのことではない。この世界のストーリーを経験した後、盧安はこの世界のストーリーを自然に展開させる必要があると感じ、したがって、自分が去る前に外部からの干渉をすべて綺麗に処理すべきだと考えたのだ。
街の中心部で強豪チームを二つ叩き、さらに慕容沖からいくつかの情報を入手した盧安は、衛布チームの位置を把握し、その後、刺血隊の方向へと走り出した。
この時、海辺の建物群では銃撃戦が繰り広げられていた。宗教に感染した数千人が、奇妙な形状の未来型銃器を手に、このビル街を捜索している。
「ドン」という音とともに、左側のホテルの屋上から銃声が一発轟いた。宗徒たちは直ちに銃を構え、音源に向けて無差別攻撃を開始した。これらの銃器のかなりの部分は『虫害』世界のハイテク兵器で、例えば先ほど無差別発砲で降り注いだ弾丸は、ほとんどが酒楼の壁を貫通し、さらに強力なグレネード弾で爆破された。このビルは数秒のうちに飽和攻撃を受け、火の手が多くの雑物に燃え移り、ビル全体から黒煙が立ち上った。
しかし、刺血小隊では、衛布が驚愕の表情で傍らの仲間が一人倒れて死んだのを見つめていた。先ほどの一発がまさに自分の仲間を命中させたのだ。そばの明葉は折れた足を抑えながら、不可解そうに言った。「俺たちは幸運の薬を飲んだのに、なんであいつは一発必中なんだ?こっちはあいつを撃っても当たらないのに?」
沐沐は明葉に包帯を巻きながら言った。「もしかすると、魔法の道具は彼には効かないのかもしれない。」
衛布は言った。「幸運の薬はこの次元で試したことがある、効果はあった。きっと相手に必中スキルがあって、幸運の薬の効果を無視しているんだ。」
沐沐はそっと言った。「同じことよ、今の私たちの手段は彼には通用しない。」
沐沐は何かを見つけ、二歩後ろに下がった。その後、彼女はかがんで地面から一つの物をつまみ上げた。それは彼女の仲間を死体に変えた弾丸の先だった。
沐沐が弾丸の先を拾い上げるのと同時に、衛布は腕時計を見て言った。「どうなっている、白火の通信が壊れたのか?」
明葉は言った。「これは良い兆候ではない、撤退しよう。」
沐沐はうなずいて言った。「私が残ってしんがりを務める、あなたたちは早く行って。」
衛布は沐沐を見て、少し忍びない様子で言った。「一緒に行こう。」
沐沐は顔に笑みを浮かべ、それから首を振った。
一方その時、明葉は冷たく言った。「残るのか?一体何を企んでいるんだ、沐沐!」
衛布は明葉を見て言った。「明葉、何をするんだ?今は内輪もめをしている時じゃない。」
明葉は沐沐をじっと見つめて言った。「沐沐、私の目を見て、あなたの心の中を感じさせてくれ。」
沐沐は少し慌てて言った。「あ、あなた!」彼女は泣き出しそうになっているようだった。
突然、明葉の手に血のように赤い刀が現れ、沐沐に突き刺した。沐沐の体から急に強い光が迸った。
沐沐の体に光の盾が現れるのを見て、明葉は落ち着いて言った。「どうした、もう隠さないのか?」
沐沐の顔から、取り繕っていた弱々しさが一瞬で消え去った。「どうしてあなたがずっと私を警戒しているのか、理解できない。」
明葉は惨めな笑みを浮かべた。「君は私たち全員よりベテランだが、私がまだとても弱かった頃、たまたま君に一度会った。あの時の君は、こんな隣の女の子のようなスタイルじゃなかった。私の計画の中で、君はずっと不確定要素だった。今、一体何がしたいのか、はっきり言ってくれ。」
沐沐は呆然と口を開けている数人の男たちをちらりと見て、淡々と言った。「私は生きたい。でも、私たちじゃ彼には勝てない。」




