0017 血統
30分後、全員が再び集合した。
彼らは多かれ少なかれ、自分が望む血統の才能を交換した。初級血統の才能は、今では誰でも交換できる。皆の交換状況を見ると、多くの人が人気ランキング上位の血統、例えば武侠血統、魔法血統、精霊血統を交換している。一方、李三祥は才能を交換せず、手に表を持って、任務受付所で大量の情報をまとめ、データを表に記入し、どの才能を交換するかの参考にした。李三祥はデータを集めた後、これらの表をさらに数部コピーした。
表には各平民クエスーートーのデータが記録されている。データから見ると、一部のクエスーートー受注場所はゴールデンウィークの観光地のように人でごった返している。例えば、武侠世界のクエスーートーポイントでは、修行の素質を大量に交換した時空傭兵たちが複数のグループに分かれてそれらの武侠クエスーートーに参加している。武侠のストーリーで本来主人公に属する機会を奪い合うために、彼らはクエスーートー内で激しい競争を繰り広げ、時には全滅の状況になることもある。
李三祥は盧安が何の才能も交換していないのを見て、こっそりと盧安に言った。「武功の資質を交換するのは、俺たちの世界の大学入試で文科を選んで、合格した後に工商管理学科を選ぶようなものだ。」
ここまで言って、李三祥は笑い、説明を続けようとしたが、盧安はうなずいて言った。「わかるよ。文科系に合う仕事は少ないのに希望者が多すぎる。工商管理学科の市場需要はさらに供給過剰なんだ。」
李三祥は驚いて尋ねた。「お前たちの世界もこんな感じなのか?」
盧安は首を振って言った。「私たちの世界では、各著名大学の経営管理のスコアは非常に高く、各業界の重役はこれらの有名大学のブランドしか認めないため、供給が需要に追いつかない。しかし、多くの粗悪な大学がこの専攻を開設し、資産はあるがすぐに箔をつけたい人々を引き付けている。」
李三祥は笑って、さらに図表の他のいくつかのデータを指さしながら言った。「ウイルス系の強化は武術の才能と似ていて、これも選ぶ人が多すぎる。一方、霊異系の血脈を選ぶ人は少なく、この種の任務はほとんど選ばれない。治療や錬金などの非戦闘系血脈については、全体的に見て非常に人手不足だ。」そう言うと、李三祥は資料を盧安に渡した。「お前は射撃の才能があるから、自分に合った血統があるか見てみろ。」
盧安はうなずいた。李三祥が示した好意に対して、盧安は予演を使って李三祥の目的を探ることはしなかった。
予演という能力を、盧安は多くの場合使いたがらない。一度予演を使ってしまうと、世界中にほぼ美しいものがなくなってしまう。人と人との関係は、多かれ少なかれ他の理由が必要であり、予演の受動性が避けられないのでなければ、盧安はこれらを考えたくもない。元一空間では、李三祥の好意に対して、盧安は自ら予演を開始することはなかった。
そばの白露も急いで能力を選ばず、じっくりと李三祥の調査資料を見ていた。
白露はすべての資料を見終えると、顔を上げて李三祥に尋ねた。「あなたはどんな能力を選ぶつもりですか?」
李三祥は算盤を取り出し、地面に置き、手のひらから微かな光を放って算珠を照らした。李三祥は白露に言った。「算式を一つあげてくれ。」
白露は算籌を見て言った。「2の7乗よ。」
その時、算盤がパチパチと弾き始め、算珠がまるで目に見えない何者かに引かれるように、算盤の上を行き来した。
2分後、算盤は答えを弾き出した。
この時、周りの人々は李三祥を見て、怪訝な表情を浮かべた。司軒は躊躇なく尋ねた。「これは血脈の一種か?」
そして白露は尋ねた。「これは何の能力だ?」
「算籌制御だ。」李三祥は答えた。
白露は目を細めてしばらく考え、それから尋ねた。「算籌、それは何ができるの?」
「私は数値として意味付けられた物理単位を動かすことができます。それは算珠であれ、他の何かであれ構いません。」
白露はうなずき、さらに尋ねた。「制限は何ですか?」
「能力等級は私の入力能力を基準に計算されます。」
盧安は大量の事前シミュレーションを発動し、李三祥の能力について詳細に尋ね、ついに算籌制御が一体どのような能力なのかを理解した。
これは情報操作の能力である。算籌は自分が動かすことのできるあらゆるものであり、算盤の珠でも、電子計算機の中の電子でも、さらには量子コンピュータの中の量子対でもありうる。李三祥がこれらの算籌を動かせる限り、自動的に計算できる。
現在、李三祥は算珠を操作するしかないので、算盤の珠を自動計算させるしかない。もしコンピュータを制御しようとすれば、直接電子データを制御することはできないが、ツールを通じて間接的に制御できる。コンピュータを制御する場合、キーボードのキーを一度押してそれを算筹としてロックし、その押下と復帰を制御して入力電流を発生させることで、コンピュータを制御することができる。
算筹能力がより高いレベルに達すると、入力能力の精細化が進む。算筹制御の最低レベルは指の打鍵によって機械の中の算筹を確定することである;より高度なのは微細な振動によって算筹を確定すること;さらに高度なのは掌から照射する固定光線で、電子機器の中で電流を形成する電子を算筹としてロックすること;もし入力能力が量子相状態情報を直接変更できるほど精妙になれば、李三祥のこの算筹制御は量子コンピュータの中の算筹をロックし、量子コンピュータのプログラムを修正することができる。
予演の中で、盧安はもう一つの質問をしたが、その質問は現実では尋ねられなかった。
盧安は予演の中で尋ねた。「もし今、変形金剛があって、それにキーボードが接続されていて、あなたがキーボードを一通り押したら、この変形金剛を制御できるだろうか?」
「もしキーボードを押す電流が変形金剛の体内で算籌を形成できるなら、変形金剛に関する論理情報を推測し、さらには制御効果を得ることができるだろう。」と李三祥は言った。
盧安はさらに尋ねた。「もしあなたの入力能力がさらに細分化され続けるなら、人間の頭の中の電流も、あなたが制御する算籌として使えるのだろうか?」
予演中で、盧安がこの問題を尋ねると、周囲の人々が次々と李三祥を見て、目には多かれ少なかれ警戒の色が浮かんだ。一方、白露は黙って盧安をちらりと見た。李三祥は盧安を見て、否定も肯定もできないような笑みを浮かべた。盧安はこの予演中の笑みを最悪の方向に解釈したため、現実では尋ねるつもりはなかった。
予演能力がなければ、盧安は様々な懸念から、こんなに率直に尋ねることはできなかっただろう。ある事柄を公然と持ち出すことは、愚かな行為に当たるのだ。
だから、その場にいた多くの人々は、李三祥が算籌の才能を選んだことにいくらか疑問を感じていた。何しろこの空間には非常に強力そうに見える戦闘血統がたくさんあるのに、李三祥がこのような弱そうに見える血統を選ぶ理由がない。
白露は冷静に李三祥を見つめていたが、一方で盧安は予演と遡行を繰り返し観察し、この一見するとごく普通の女性教師の目に、恐ろしいほどの鋭い眼光が宿っているのを見抜いていた。
白露が尋ねた。「次の任務では、科学技術の世界を選ぶつもりですか?」
李三祥はうなずき、それから笑いながら皆に言った。「皆さん、私は古代異世界の人文には詳しくなくて、時に判断を下すのが難しいことがあります。ですから、私は異世界へ行く準備をしています。」
查虹が疑問を投げかけた。「それで、あなたはそうやって皆のために次の任務の方向性を決めてしまったというの?」
「いいえ、これは私自身の決断です。この空間では、各人が必ずしも元のチームと組まなければならないという決まりはありません。」
これを聞いて、皆は顔を見合わせた。李三祥は皆の反応に対して言った。「残念ですが、皆さんとはここでお別れになりそうです。」
司軒はうなずいた。「江湖で腕試しをしたいと思っている。次の任務では君と一緒に協力できない。すまない。」
李三祥の顔に少し失望の色が浮かんだ。「それでは、次の機会にまた協力しよう。」
李三祥を見つめながら、盧安は彼のこの表情がたった三分しか本物でないと考えた。
司軒は言藝を連れて先に去り、他の人々も次々と散っていった。すぐに、広場には白露、盧安、そして李三祥だけが残った。
人々が一人また一人と去っていく中、李三祥は何の未練もない様子で、むしろ顔に満面の微笑みを浮かべ、盧安が残っているのを見ると、満足げに彼に微笑みかけた。
一方、白露はうつむいて才能を選んでいた。すぐに、彼女は頭を上げて決心した。「この才能を選ぶ。」
李三祥は身を乗り出し、少し好奇心を抱いた表情で白露が選んだ血統を見つめ、「君が選んだのは?」と尋ねた。
盧安は予演を通じて、李三祥の顔に一瞬のこわばりが浮かんだのを見た。もし盧安が何度も予演を経ていなければ、この微表情は見逃しやすいものだった。
盧安が白露の選んだ異能を見た時、なぜ李三祥の顔にこわばりが浮かんだのか理解した。
白露が選んだのもまた偏った血統——不可侵だった。もし白露が刃物で刺されたとすると、白露がその実際のダメージを受ける際、数倍の感覚が相手の知覚にフィードバックされるのだ。相手がどのような知覚方法を持っているかによって、それに対応するフィードバックを返す。聴覚があれば聴覚にフィードバックし、視覚があれば視覚にフィードバックし、天眼を開けるなら天眼にフィードバックし、相手が魂体で脅迫の異能を使えば、数倍にして魂体に跳ね返す。相手の覇気に圧倒されて吐血すれば、相手も数倍の威圧を感じる……あなたの意志が相手より強固で、崩れなければ、相手が受ける感覚の強さと持続時間はあなたの数倍になる。
しかし、この能力の鍵は反撃ではなく、白露の「侵害」に対する判断にある。この能力の成長の難しさはさておき、能力を手に入れたばかりのころは、「フィードバック」の倍率はせいぜい一桁だ。だが、もし成長して「フィードバック」の倍率が数十、数百、さらには数千倍にもなれば、非常に恐ろしい。もし白露がそよ風に吹かれて、そのそよ風が自分を「侵害」したと判断したらどうなるか?「左足で右足を踏んで空へ」というように、このそよ風の力を何倍にも増幅し、敵に向けて攻撃するのではないか?
つまり、この能力は成長の中期になると、多くの攻撃手段を持ち、しかも反撃手段が組み込まれている。攻防一体で、まさに万能な能力と言える。
白露がこの血統を選んだ後、盧安はちらっと見て、何もわからないふりをしたが、予行演習で白露に詳しく尋ね、この能力のおおよその使い方を知った。
一方、李三祥は白露をじっと見つめ、一字一句区切って言った。「お前、選んだ、のは、とても、いい!」




