0182 闘
自己についての感慨を述べ終えると、本体の盧安は電磁の盧安が完全に消えたのを感じ取った。
盧安はため息をつき、仕方なさそうに言った。「もし後ろ盾がなければ、君を否定する勇気は確かにないよ。」
盧安は次の一手を考え始めた。
その時、元一が忠告した。「友情のアドバイスよ。今のあなたの状態では、大量の時空変動エネルギーを必要とするわ。自分自身を構築するためにね。」
元一の光幕を見つめながら、盧安は応えた。「わかってるって、つまり俺に任務を早く済ませろって催促してるんだろう? 催促にも限度があるだろ。彼らが二百人斬りになる前に、今の凡人状態の俺が行ったって瞬殺されるだけじゃないか?」
元一からの催促に対し、盧安はためらうことなく、今は慎重に行動すべき理由を述べた。しかし、盧安と元一は互いの目標に違いがあることを、どちらも承知していた。
盧安は二人の輪廻者を倒して任務を完了すれば万事うまくいくと考え、戦場で隠れようとしていた。元一の要求については、盧安は元一が確かに自分に強力な支援を提供してくれることを知っており、それでもっと多くの敵を倒せると思っていた。しかし、元一の考えについて、盧安はそんな大きなリスクを負いたくなかった。盧安は元一が与える追加の力を、まるで釣り針のついた香餌のように見ていた。
元一は盧安の現在の変化を知っており、明らかに盧安のこの世界での行動に期待を寄せている。元一はこの位面に今、こんなに多くの異世界からの侵入者が騒ぎを起こしに来ているのを見て非常に喜び、さらに喜ばしいのは盧安の今の変化だ。盧安は今や確実に狩猟任務を遂行できる、ただ適切な勧めが必要なだけだ。
元一。「お前はもう自分の力を制御できる。予行練習で超能力を使っても、その残留が現実にあっても、制御できるはずだ。」
盧安は反論した。「私は、この任務で自分が超能力を制御できるかどうかをしっかりと確認すべきだと思う。あなたの評価は一旦保留してください。今回の任務では、無阻超能を使わずに辛抱強く取り組みます。」
実力と必ず通過できる自信がなければ、試練が永遠に来ないことを期待するだろう。しかし、通過できる実力が備われば、自分自身を完全に検証したいと思うようになる。今の盧安は、大殺戮することよりも、自分を安定させることの方にずっと興味がある。無阻超能については?盧安は、最低限の任務さえ達成できれば、元一は必ず与えてくれると確信している。当然与えられるべきものは全て与えられるだろう。
「君が今すぐこの任務に参加すれば、無阻天賦のその後のすべての解放は、君にとって制限がなくなる。」
「武道天賦の最高解放は粉砕真空のレベルだ。もし俺の無阻超能が最後まで解放されたら、俺の主位面で世界を破壊するほどのレベルに達して、安定を壊してしまうのではないか?」
「心配しなくていい。無阻超能が君の主位面で成長するのには限度がある。」
「それじゃあ予演は?予演は無限なのか?」
「培地が十分に肥沃なら、惑星ほどのシャーレもコロニーに覆われてしまう。でも君はコロニーにはならなかったんだろう?」
「もし私にそれができると思うなら、行動する理由を教えてほしい。」
「君はこの世界にまだ期待を持っているのだろう?実際、この世界は極めて不確かで、悪い干渉さえ少なければ、良い方向へ発展する可能性もある。だが、悪しき意志の影響を許せば、この世界の可能性はますます少なくなる。」
それを聞いて、盧安は仕方なくうなずき、言った。「君の言う通りだ。これは俺の使命のようなものだ。やらなければ後悔するかもしれない。」
原子力潜水艦の上で、電磁慕斯は先ほど電磁盧安を完全に破壊した。情報侵入による破壊ではなく、磁気パルス爆弾が盧安の噬魂体を破壊したのだ。
今、電磁慕斯は複雑な表情で電磁盧安が残した歴史記録を見ている。
電磁盧安を消滅させた後、電磁慕斯は一度盧安の記録したものを一緒に破壊しようと思ったが、慕斯は躊躇した。
慕斯はこれらの情報をコピーし、原本を完全に削除し、その後艦隊の公開場所に来た。
多くのベテランソウルイーターたちは、慕斯の到着を見て、次々と敬意を表した。慕斯と盧安の間の情報戦の勝敗について尋ねる者はいなかったが、誰もが推測していた。多くの人が、盧安の通信がもはや接続できないことに気づき、何かを察した者もいた。
新たに確立された体系において、盧安の情報戦能力は非常に強力だったが、同時に盧安は非常に脆弱でもあった。物理的に盧安の情報担体を排除することを思いつかなかったわけではなく、ルールを破る代償を皆が考慮し、こぞってルールの制作者である慕斯がどう動くかを見たがっていたのだ。
慕斯はこれらの人々からの祝賀メッセージを見て、機械の身代わりは得意げな笑みを浮かべた。しかし、その得意げな感情の中には冷笑が潜んでいた。電磁慕斯の混乱した感情は一朝一夕には修復できない。
慕斯は信号光柱を開き、盧安が記録した情報を再生した。正確に言えば、一部だけを再生した。情報光柱には、ここ数ヶ月の軍によるこの世界での殺戮の様子が盧安の視点から記録され、再生された。その後の噬魂組が互いに征服し合った記録については、慕斯は再生しなかった。
戦場では血肉が飛び散り、残忍で容赦ない殺戮の映像に皆が非常に衝撃を受けた。
「盧安は死んだ。これは彼が以前に記録したものだ。」
誰も発言しようとせず、慕斯がこれらの話をする意味が誰にもわからなかった。慕斯は息を吸って言った。「私は彼を殺したくなかったし、むしろ自分のボディーガードにしたいくらいだった。ただ、彼はもうこの世界に飽きてしまい、最後に見た映像を私に託して、自ら消滅へと向かっていったのだ。」
慕斯は黙り込む人々を見つめながら言った。「私は非常に残念に思っている、彼が去ったことを。もし可能だったなら、過去の任務で彼ともっと話し、もっと説得して、彼に考え直させて我々に加わらせることができたのに。ただ、彼は私に機会を与えなかった。彼は何日も、魂喰らいの思考バックアップさえ一つも残さなかったのだ。」
慕斯はこの点を特に強調し、盧安が自殺したという結論の裏付けとした。実際には、電磁盧安は電磁慕斯によって破壊されたのであり、後者は情報攻撃さえも仕掛けなかった。慕斯にとって、必ず倒さねばならない敵には、あまり手間をかける必要はなかったのだ。
盧安の叙述を終えた後、慕斯はこの話題を続けず、全球戦略マップを開き、大勢のソウルイーターに向かって言った。「諸君、我々の戦争はまだ始まったばかりだ。第六・第七艦隊はちょうどこの港に停泊している……」全球戦略マップ上で、慕斯の艦隊から最も近い二つの港が赤く強調表示された。
慕斯は命令した。「彼らを打ち砕け。準備の機会を一切与えるな。」
慕斯の戦術は単純で、巡航ミサイルを発射することだ。弾頭には爆薬を入れず、ソウルイーターを搭載し、鋼鉄の要塞に直接浸透させ、ソウルイーターに直接思考を侵略させる。
都市内の終末のような狂乱と比べて、この世界の波瀾万丈な物語はまだ始まったばかりだ。しかし、波瀾万丈が起こる前に、数人の高次元存在が、誰がこの世界に残って引き続き撹乱すべきかを決める競争を行う。
源城では、通りは至るところ死体がある。電磁分身が公然と通行人に取り憑き、彼らを操り様々な奇妙な動きをさせている。
黒いマントをまとった一団が細い路地から現れ、通りで大声で叫ぶ狂人たちは、この狂騒の画風とは合わない集団の出現を見た。一人が火炎瓶を手にこの集団に向かって突進し、その顔には恐怖と異様な興奮が同時に浮かんでいた。刀光が走り、この者は二つに斬り裂かれ、苦痛に地面でのたうち回りながら叫ぶ。ここに取り憑いていた電磁の分身はこの痛みに耐えきれず、逃れようとしたが、遠くまで飛ばぬうちに一道の真気に吸い寄せられた。
武心隊隊長張銘は電磁の分身を掴んでいる女侠王天慧に向かって言った。「搜魂術で何が分かった?」
王天慧は言った。「何も得られなかった。この世界は本来の筋書き通り混乱に陥った。」
張銘はそばの別の隊員に尋ねた。「我々の同盟者たちはどんな反応を示しているのか?」
この隊員は首を振りながら言った。「彼らは今のところ我々と連絡を取っていない。」
数人が話している最中、うめき声がますます大きくなってきた。先ほど腰斬された人が腸を引きずりながら這ってきた。張銘は刀を抜き、この半身を一刀で首を斬り落とした。首が転がり落ち、顔には解脱の笑みが浮かんでいた。
この笑顔を見て、張銘は言った。「この世界は、あまりにも長く抑圧されてきた。」
数キロ離れた月芒隊で、富川が突然立ち上がった。彼の顔に不気味な笑みが浮かび、言った。「来たな、やっと来たか。」
危険なロリの嘉悅は無邪気な笑顔を見せて言った。「隊長、復讐を終えた後、何か別の予定はあるのか。」
富川は嘉悅に甘やかすような笑顔を見せて言った。「いいや、今回は復讐できない、条件が許さない。でも、彼に苦痛を感じさせるつもりだ。」
富川は通信リンクを開くと、水晶球が彼の前に浮かんだ。水晶球にはビルの屋上の映像が映し出された。富川はビルに潜む柯飛に言った。「柯飛。どうすればいいか分かっているな。」
「ちょうどいい、敵側も標的を探しているようだ。」高層ビルでマントに身を包んだ柯飛が低い声で応えた。「俺が道案内をしよう。」
柯飛は六キロ先のビルの壁に立っている惡魔隊を見た。柯飛は手を挙げ、指先に螺旋状の気流が集まり、やがて一本の長剣となり、遠くの壁に向かって打ち込んだ。巨大な砕ける音とともに、高層ビルの数百メートルにわたるガラスがすべて粉々に砕け散った。大量のガラスの破片が白く濛々と空から降り注いだ。
これを終えた柯飛が武心隊の方へ移動しようとした瞬間、柯飛の影から手が現れて柯飛を掴み、続いて彼の首を絞めつけた。
慕容沖はおぞましい声で言った。「お前は我々をどこへ連れて行くつもりだ?答えを教えろ、そうすれば死に方を選ばせてやる……」
柯飛がしくじった。富川が水晶球を地面に投げつけると、水晶球は粉々に砕けた。富川は急いで仲間に言った。「みんな、急いで移動しよう!」




