↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無窮重阻  作者: 核动力战列舰
PR
15/542

0013 矛盾が爆発する

 恐竜鳥が射落とされた後、羽根は素早くむしり取られ、その後慎重に保存された。これは矢羽根を作るための材料だ。


 矢羽根の役割は、矢の軌道をより安定させることだ。似たような応用例として、ロケットの尾部には安定性を高めるための格子状の板が一周しており、対戦車ミサイルにもこのような抵抗を増やすが必要不可欠な構造がある。矢羽根がなければ、矢は歪んだ姿勢や弧を描く軌道で飛び出しやすくなるため、矢の尾部には矢羽根が必要で、飛行姿勢と飛行軌道を安定させる。


 骨の矢を磨き、矢柄の前端に小さな窪みを開け、矢じりを差し込み、細い草縄でしっかりと縛り、それから鋭利な石片で矢柄の尾部に切り込みを入れ、羽根を挿し込み、樹脂でしっかりと接着すると、一本の矢が完成する。


 今や、隊列の中の女性たちは最初のか弱い様子とは異なり、武器の製作、火種の管理、一部の荷物を背負う仕事を担い始めた。同時に、彼女たちは弓も手に取り、男たちが木の槍で大型の獲物の前に立ちはだかる時、彼女たちは弓で獲物を牽制した。


 李三祥(リー・サンシャン)の提案と司軒(スー・シュエン)、趙成功(ジャオ・チョンゴン)の采配のもと、隊列は軌道に乗った。隊列全体にもう愚か者はいなくなった。劉蘭(リュウ・ラン)おばさんが死んでから、女性たちは徐々に危機感を覚えるようになった。この危機感は、外部のこの危険なジャングルの世界からも、内部の男性たちからも来ていた。


 隊列の中で、女性たちの変化は、盧安(ルー・アン)が弓を手に狩りをしたこの十数日の間に起こった。この十数日で、盧安(ルー・アン)はまた、李三祥(リー・サンシャン)が誰かに対する殺意を諦め、計略の重心を別の人物に移したことを確信した。


 夜が訪れる。時折パチパチと音を立てる火のそばで、陶器の壺で水と果実を煮ている。


 盧安(ルー・アン)は幹に寄りかかり、空の星を数えようとしながら、葉っぱにペンを走らせ、一つ一つの星に名前をつけている。盧安(ルー・アン)は空を74の星座に分けたが、もちろん、その名前はすべてでたらめで、例えば飛行機座、イカ座などで、主に自分が殺人について考え始めないようにするためだ。


 盧安(ルー・アン)は、自分がこんなことをするのは退屈だからかもしれないと知っているが、その考えに従ってやり始めた。おそらく原始時代、星や暦を最初に研究した人々も、盧安(ルー・アン)のように退屈していたのだろう。


 ただし、あの人たちの退屈さがなければ、原始人類の農業は永遠に発展しなかっただろう。人類は天文暦法が出現して初めて、農時という概念を持つようになった。アフリカ人の狩猟技術は非常に優れており、例えばアフリカのマサイ族は世界で最も優れた狩猟民族として公認されている。しかし、アフリカ全体を見渡すと、古代エジプト文明に天文暦法があったことを除けば、他のアフリカ人はこの面で非常に不足している。


 盧安(ルー・アン)はすべての予演を星を数えることに費やした。広大な星空、固定軌道に沿って動く数千の星々がすぐに盧安(ルー・アン)の興味を引きつけた。盧安(ルー・アン)は教科書から比較的白紙の一枚を破り取り、空を見上げながら記録を取り始めた。


 この夜は、盧安(ルー・アン)にとって安らかな一夜だった。めったにないことに、自分はでたらめに予演を行わなかったが、しかし盧安(ルー・アン)は常に一行の状況に注意を払っていた。


 隊の中で、8人の成人男性の1人である魯不責(ルブツェ)は、ここ数日趙成功(ジャオ・チョンゴン)と行動を共にしている。あと2人は、恐竜に対応した際に肩を恐竜の鋭い爪で引っかかれ、傷口が赤く腫れており、非常に静かな状態だ。趙成功(ジャオ・チョンゴン)、タクシー運転手、魯不責(ルブツェ)、そしてその怪我をした2人の男は、すでに小さなグループを形成している。


 この小さなグループは、現在のチームの状況、つまり人的資源が集中していないことに非常に不満を持っている。司軒(スー・シュエン)は名目上のリーダーだが、この5人はますます司軒(スー・シュエン)のリーダーシップを認めなくなっている。


 予演の中で、盧安(ルー・アン)が彼らの前に歩み寄ると、男たちは親しげに彼を歓迎した――明らかな取り込みだった。予演を使わなくても、趙成功(ジャオ・チョンゴン)の考えは司馬昭(シバ・ショウ)の心のように――誰もが知っている。彼らの集まりでは、他の男たちが公然と彼を「大哥」と呼び、明らかに彼をリーダー扱いしていた。そして趙成功(ジャオ・チョンゴン)もその呼び名を受け入れ、すっかり大哥の振る舞いをしていた。


 盧安(ルー・アン)は趙成功(ジャオ・チョンゴン)がこの様子なのを見るたびに、心の中でため息をつく。趙成功(ジャオ・チョンゴン)はあの年で、どうしてこんなにもすぐに増長してしまうのか?社会のごろつきの前では大哥を気取れるが、ある種の人々の前では大哥を気取れるのか?闇社会で生きるのは手が黒いが、官界で生きるのは腹が黒い。後者の方がはるかに扱いにくいのだ。


 趙成功(ジャオ・チョンゴン)の内心が増長している時、盧安(ルー・アン)も同時に予演を使って李三祥(リー・サンシャン)を観察していた。


 李三祥(リー・サンシャン)は相変わらず好々爺のような態度を崩さない。しかし、どう見てもその笑顔の裏には何かがありそうで、趙成功(ジャオ・チョンゴン)は李三祥(リー・サンシャン)の笑顔が何を意味するのか全く気づいていないようだ。


 趙成功(ジャオ・チョンゴン)の小さなグループの中で、魯不責(ルブツェ)はついさっきまで猥談に興じていたため、心がむずむずしていた。彼は色欲に駆られ、軽薄な足取りで女性たちの方へ歩み寄った。


 多くの女性たちの嫌悪の視線の中、魯不責(ルブツェ)は厚かましくも女性たちの露わな肩をじろじろと見つめた——六ヶ月もの間、皆の衣服はぼろぼろで、かろうじて急所を隠せる程度だった。彼はOLに向かって口笛を吹き、「查(チャー)さん、最近寂しいか?お兄ちゃんはちょっとムラムラしてるんだ。」と言った。


 查虹(チャー・ホン)という名の女性OLは数ヶ月前の辛い経験を思い出し(詳細は0010章参照)、思わず列の中に身を縮めた。


 するとその時、言藝(ヤン・イー)が查虹(チャー・ホン)をかばって言った。「出て行って!ここはあなたを歓迎しない!」


 しかし、魯不責(ルブツェ)は諦めず、言藝(ヤン・イー)にからかうように続けた。「じゃあ、君が相手してくれないか?」


 するとすぐに、彼は言葉を失った。言藝(ヤン・イー)がさっと弓を引き絞って彼に向けたのだ。魯不責(ルブツェ)はすぐに逃げ出した。


 司軒(スー・シュエン)がその場に駆けつけた。魯不責(ルブツェ)が去った方向を見て、司軒(スー・シュエン)は言藝(ヤン・イー)に尋ねた。「何があったんだ?」


 言藝(ヤン・イー)は黙ったままだったが、他の女性たちが口々に話し始めた。しかし数秒も経たないうちに、趙成功(ジャオ・チョンゴン)が木の矛を手に、数人を連れてやって来た。


 盧安(ルー・アン)は予演で趙成功(ジャオ・チョンゴン)が来た理由を聞いた——言藝(ヤン・イー)が弓矢で魯不責(ルブツェ)を指しており、魯不責(ルブツェ)は趙成功(ジャオ・チョンゴン)の弟分だったので、趙成功(ジャオ・チョンゴン)は面目を失ったと感じ、場を取り戻そうと決意したのだ。


 次に、趙成功(ジャオ・チョンゴン)の三人と刀を持つ司軒(スー・シュエン)が対峙する。そして司軒(スー・シュエン)の後ろでは、言藝(ヤン・イー)と白露(バイルー)が弓を引いている。十数メートル離れたところで星を数えていた盧安(ルー・アン)は、位置を外側にずらし、この件に関わりたくないという態度を示した。


 予演の中の場面を見ながら、盧安(ルー・アン)は心の中で嘆いた。「本当にうるさい。」


 これは対峙であり、チームが二つに分かれた対峙だ。李三祥(リー・サンシャン)は言藝(ヤン・イー)と白露(バイルー)の側に歩み寄り、手で白露(バイルー)と言藝(ヤン・イー)の弓を押し下げ、意味深長な目つきで趙成功(ジャオ・チョンゴン)と魯不責(ルブツェ)たちを見たため、この二人は思わず引き下がろうという気持ちが芽生えた。


 李三祥(リー・サンシャン)は言った。「趙成功(ジャオ・チョンゴン)、乱暴なやり方では問題は解決できない。なぜ皆とよく話し合えないのか、どうしてそんなに強引になるんだ?」


 遠くで盧安(ルー・アン)は李三祥(リー・サンシャン)がそう話すのを聞いて、目を閉じ、心の中で思った。「また始まるのか。」


 傍目には明らかだ。傍観者の立場から見ると、盧安(ルー・アン)は対立が形成された理由を理解した。李三祥(リー・サンシャン)が女性側を言藝(ヤン・イー)に率いらせ、趙成功(ジャオ・チョンゴン)側にも小さなグループを作らせた。そして連合が形成されると、人々は連合に頼り、自分の行動のリスクを過小評価し、もっと大胆に行動できると思うようになる。両方の連合の人々がそう考えたため、積もり積もった矛盾が爆発したのだ。


 古代ギリシャでは、スパルタの覇権争いがまさにそれで、二つの小都市国家の対立が二大同盟の戦争を誘発した。第一次世界大戦の勃発も同様だ。英独が二大軍事集団を形成して対峙した際、バルカンの小国は英独という二大巨頭に直接挑むのではなく、後ろ盾を頼りに同格の相手に挑んだ。


 軍事同盟がなければ、世界大戦は起こらない。21世紀の日本は、中国に対しては非常に理性的で、吠えるだけで行動しない。なぜなら、日本人は米日安保条約があっても、中国が本気になればアメリカも阻止できないことを知っているからだ。一方、北朝鮮に対しては、日本は興奮して様々に扇動し、軍事同盟国であるアメリカと韓国が北朝鮮と直接激突することを切望している。


 現在のこの対立だが、魯不責(ルブツェ)は趙成功(ジャオ・チョンゴン)らと義兄弟の契りを結んだ後、初めて女性陣営にちょっかいを出す度胸がついたのだ。その度胸はどこから来たのかって?趙成功(ジャオ・チョンゴン)から借りてきたものだ。


 一方、趙成功(ジャオ・チョンゴン)が今魯不責(ルブツェ)の側に立っているのは、魯不責(ルブツェ)の人望を失いたくないからだ。まるで準備不足のままドイツが第一次世界大戦を引き起こしたのが、オーストーーリア=ハンガリー帝国という盟友を失わないためだったように。


 李三祥(リー・サンシャン)が本当に対立を止めたいなら、趙成功(ジャオ・チョンゴン)に面子を保つ引き際を与えるべきだったが、李三祥(リー・サンシャン)はそうしなかった。彼は女性たちの弓を押さえたものの、高姿勢で趙成功(ジャオ・チョンゴン)を「説得」した。これでは一見状況を和らげているようでいて、実際には趙成功(ジャオ・チョンゴン)につけいる隙があると思わせてしまっている。


 趙成功(ジャオ・チョンゴン)の顔は青くなったり白くなったりした。彼は李三祥(リー・サンシャン)を見て、それから司軒(スー・シュエン)を見て、突然笑ったように見えて、どうやら引き下がったようだ。しかし突然、彼は一歩踏み出して前に飛び出し、木の槍を振り上げて司軒(スー・シュエン)に突き刺した。


 趙成功(ジャオ・チョンゴン)から見れば、司軒(スー・シュエン)を倒せば、自分が隊の中で最強の者になる。そうすれば、李三祥(リー・サンシャン)というお人好しは自分の言葉を飲み込まざるを得ない。彼は一時の怒りに頭を混乱させられた。


「お前、よくも!?」趙成功(ジャオ・チョンゴン)が攻撃を仕掛けたその時、李三祥(リー・サンシャン)が大声で叫んだ——李三祥(リー・サンシャン)はすでに準備していた。彼はまず木の槍を押しのけて、司軒(スー・シュエン)の急所を避け、それから木の槍を握ってそれ以上進まないようにし、もう一方の手で石刀を抜き、趙成功(ジャオ・チョンゴン)の首に向かって突き刺した。鮮血が趙成功(ジャオ・チョンゴン)の動脈から噴き出した。


 趙成功(ジャオ・チョンゴン)は死んだ。死ぬ間際、彼の目には信じられないという表情が浮かび、まるで李三祥(リー・サンシャン)という人物を初めて知ったかのようだった。これまで、李三祥(リー・サンシャン)は隊の中で非常に温和な役割を演じてきた。しかし、ためらわずに木の槍を奪い取り自分を殺し、顔に血をべったりつけたこの人物に、趙成功(ジャオ・チョンゴン)はひどく違和感を覚えた。


 李三祥(リー・サンシャン)のこの一連の動きは非常に巧妙で、王允(オウ・イン)が董卓(トウ・タク)を殺した後に李傕(リ・カク)と郭汜(カク・シ)を追い詰めて反乱させたのよりもずっと巧妙であり、崇禎(スウテイ)が魏忠賢(ギ・チュウケン)を殺して宦官階層を徹底的に抑え込んだのよりも巧妙である。


「まだ早く薬草を取りに行かないのか?」司軒(スー・シュエン)の負傷を見て、李三祥(リー・サンシャン)は魯不責(ルブツェ)ともう一人の運転手に命じた。戸惑った二人はすぐに走って戻り、すりつぶしたヤシの葉を探し始めた。


 もし金属の槍だったら、司軒(スー・シュエン)はもう終わっていただろう。木の槍で傷つけられたとはいえ、それでも司軒(スー・シュエン)の肩甲骨を傷つけてしまった。


 言藝(ヤン・イー)の泣き声の中、司軒(スー・シュエン)は手に持った金属のナイフを丁重に李三祥(リー・サンシャン)に手渡した。


 盧安(ルー・アン)は今回の衝突の勃発には関与せず、そばで恐竜の頭蓋骨をいじっていた。


 恐竜の脳容量は非常に小さく、白亜紀で最も賢い恐竜でさえ、現代のダチョウと比較するしかない。人間の脳はこの時代の猛獣に対処するには十分すぎるほどで、むしろ同類を計略にかけることが多い。


 趙成功(ジャオ・チョンゴン)は計略を巡らせていたが、結局は李三祥(リー・サンシャン)に計略にかけられた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。