0134 細菌斑
盧安は呼吸器を装着した。盧安は下水道の臭いを一秒たりとも嗅ぎたくなかった。パックパックを開け、箱を開けると、中には内服液サイズの瓶が整然と並んでいた。これらの瓶には非常に粘稠度の高い透明な液体が満たされていた。幽魂の核を入れるためのものだ。
盧安の背後二メートルの範囲内に、無数の幽魂が壁のような電磁層を構成していた。これらの幽魂は今まさに突進してきたのだが、どの幽魂もそれ以上前に進むことができなかった。これらの幽魂はまだ牙をむき爪を振るっているが、彼らの核が彼らを束縛しているのだ。
コアの体積は米粒ほどしかないが、質量は幽霊全体の30パーセントを占めている。コアが制限されれば、幽霊というエネルギー体は離れることができない。現在、すべての幽霊コアは輪っかほどの大きさの空間内で円運動をしているが、その輪っかから抜け出せない。その輪っかは大きくなく、普通の人の腕輪くらいの大きさで、実際にはもう少し小さい。
無数のコアが禁锢され、コアの外でもがく電磁エネルギー体が密集して並び、壁のようなものを形成している。これらの幽霊は極度に恐怖している。盧安が瓶を手に取り開けると、もともと円運動していたコアが真っ直ぐな空気の通り道を通って、正確に瓶の口を通過し、瓶の中に入った。
ますます多くの幽魂コアが膠質の中に滞留している。見てわかるように、幽魂コアは24面体で、各面に指紋のような模様がある。これらの模様は幽魂の電磁層の構造に対応しており、したがって幽魂の電磁構造に簡単に命令を送ったり、電磁構造から送られてくる知覚情報を受け取ったりできる。これらの極めてハイテクな造物は、今では水に浸かったハエのように身動きが取れない。
瓶の周囲では、一筋一筋のレーザーがスキャンしている——装置は今や容易にレーザービームを幽魂コアの信号インターフェースに合わせ、外部の電磁構造を収縮させるように命令できる。これが瓶の中の透明な膠質の役割であり、もしコアがもがいて揺れ動けば、レーザーがインターフェースに合わなくなる。そして、幽魂の高電磁部分は、煙霧が充満するのを逆再生するかのように、瓶の一つ一つの小さな穴の空間にすべて収められる。
盧安の指には数本の小さな瓶が挟まれ、一つ一つ核心を収納していく。盧安の前の幽霊の壁はこうして急速に薄まり薄くなり、最後に消えた。合わせて六百七十四の幽霊が瓶の中に入り、これらの瓶はきちんと箱の中の空きスペースに並べられた。
30分後、盧安はある路地の下水道から這い上がり、自分の自転車に乗って近くの高層ビルにある自動受発送プラットフォームへ向かい、この箱のものを送り返した。そして10分後、また一つの箱が配送されてきた。
この箱を手に、盧安は引き続きこの都市で次の目標を探す。
盧安が次の目標へ向かっているとき、李三祥から通信が入った。
「盧安、お前はどれだけ捕まえられる?」
事前の演習を通じて、盧安は自分が送った幽魂の数が李三祥の予想を超えていることを知っていた。「過度な疲労や他の要素を考慮しなければ、一時間に一回の返送が可能だ」と盧安は答えた。
「これをやっていて、危険はないのか?」
李三祥の気遣いのうち三分は本物だった。なぜなら、李三祥は白露を指揮することができず、ただ盧安だけがこのように李三祥の下働きを手伝うことができたからだ。したがって、李三祥が計画を遂行するために誰かを犠牲にするとすれば、盧安が間違いなく最適の選択だった。
そして、このような結果は、盧安が意識的に作り出したものでもあった。
まず、盧安は李三祥が決して善人とは言えないことを知っている。しかし、彼が愚か者でなければそれでいい。李三祥は身の程をわきまえずに強大な力に挑むような真似はしない。つまり、李三祥は常に力を蓄え、実力を温存し続けるということだ。実力を温存するために、李三祥は意識的に自分の勢力に他人が干渉するのを排除しようとするだろう。李三祥が致命的な失策を犯さず、駒を犠牲にして全体を守るような局面に陥らない限り、彼の側に立って役割を果たすことは、非常に安全で待遇の良い選択となる——李三祥は不安定要素ではないのだ。
次に、誰も盧安の前で秘密を隠し通すことはできない。ただ予演を使って他人の秘密を探るのは、盧安としても少し疲れる。盧安自身が誰かと腹の探り合いをするなら、相手の反応を予演するだけでいい。今は腹黒い役柄の側に立っているので、盧安は李三祥が自分を売るかどうかだけ予演して把握すればよい。あらゆる悪意ある者を警戒するより、自分のよく知る一人だけを警戒するほうがましだ。しかも今のところ、李三祥は盧安が自分を警戒していることにまだ気づいていない。
李三祥の心配に対し、盧安は言った。「危険は全くないよ。幽魂の情報侵入は今のところ俺に有効な影響を与えられないし、やつらの質量は極めて小さいから、逃げさえしなければ全く問題ない。李叔、幽魂の数が多すぎるけど、何か問題は?この任務は自衛できれば十分で、無理をする必要はない。」
李三祥は笑って首を振りながら言った。「君が自分の安全を確保できればそれでいい、私のことは心配しなくていい。そうだ、今経済的に何か要求はあるか?つまり、この世界での金のことだ。」
事前の演習を通じて、盧安は李三祥が何を言いたいのかを知り、それで盧安は李三祥の考えに沿って言った。「うん、今の金もそろそろ底をつきそうだ。君が何とかしてくれないか?」
李三祥は笑って言った。「電子アカウントIDとパスワードを受け取る準備をしろ、指紋認証の画像を送る。」
盧安が捕らえた幽魂はあまりにも完全で、李三祥はすでにこれらの幽魂の情報を解読している。算籌制御によって、これらの幽魂に対しては拷問の手順さえ必要なく、情報を直接引き出すことができ、個人の富も含めて。
通信が終わった後、盧安はうなずきながら心の中で評価した。仲間選びは間違っていなかった。
チームメイトは頼りになりさえすればいい。自分に忠実で状況を理性的に判断できる、諸葛亮のような忠臣テンプレートのチームメイトは、現代社会では宝くじで500万当てるより難しい。相手が頼りになると判断し、自分が相手にとって利用価値があり、双方の協力の見込みを示すことで、初めて適格な協力者を見つけられる。神チームメイトの8割はこうやってできたもので、ダメチームメイトの8割はお互いに厳しい要求をし合い、結局まったく協力できなくなってしまったものだ。
盧安は、李三祥が一体どれだけの幽魂を必要としているのかわからなかった。盧安にとって、これらの幽魂を捕まえることは、金魚の池で金魚をすくうようなものだ。誰も金魚に責任を負わず、誰も金魚の気持ちを考えない。そして盧安は簇の状態にあるため、百無禁忌は他人が想像もつかないほどだった。盧安が守るルールは人間にのみ適用され、他の人が不快に思わなければ、盧安は百無禁忌だ。金魚すくいが残酷で不快だと傍目に感じさせれば、盧安は手を止める。しかし今、幽魂のために口添えする者はなく、幽魂の行為は百無禁忌であり、盧安は自分もまた幽魂に対して百無禁忌でいられると感じていた。
八時間後、恒星が西に傾き始める頃、盧安は幽魂の瓶を詰めた最後の箱を宅配ボックスへと送り込み、午後の日差しを浴びながら帰路についた。
盧安は今日の自身の狩りの数を黙って数えている。24個の箱、各箱の幽魂は平均600以上、合計2万3000の幽魂。“まだ力を発揮する余地があるはずだ。明日は誰かに手伝ってもらう必要がある。”
盧安は太陽に向かって、興味津々の笑みを浮かべた。「あなたがいくらでも受け取れると言うなら、俺は少なくとも1日に数十万は送るよ。」
禁忌がないということは、結果を考慮しないということだ。制限のない中で、自分の考えに従って進めば、盧安の行動効率はますます高くなる。
源城の噬魂組の中で。
赤い果物の皿の中で、一つの果物に青いふわふわしたカビのコロニーが生えていた。突然、片手がこの果物をつかみ、ゴミ箱に強く投げ捨てた。
この手の持ち主は厳しい口調で言った。「悪い果実は早めに捨てるべきだ。さもないとカビが他の果実にも広がってしまう!」
慕斯は怒っている人を見て、元気を出してなだめた。「瀚龍、怒らないで。あとで他の果物を全部洗うからね」
慕斯は果物を持って立ち上がり、その場を離れた。廊下で車椅子に乗ったガーナーにばったり会った。ガーナーは慕斯の果物皿から果物を一つ取ってかじりながら言った。「また誰かが怒ったのか?」
「みんなの気分がとても荒れているわ。もしかすると…」そこまで言って、慕斯はガーナーを見て、言いかけてやめた。
「実験の理由だ。幽魂を読み取るという狂ったアイデアを読み取るときに、自分もそれに影響を受けてしまった、それで……」果肉を食べ終えると、ガーナーは突っ立っている慕斯を見て言った。「必ず悪を懲らしめる心を持たなければならない、さもなければ……」
慕斯はかすれた声で尋ねた。「さもなければ……どうなるんですか?」
「私は終了コードを送信し、君たちの噬魂能力を取り消す。」ガーナーは笑って言った。「申し訳ないが、私は君たちを信じられない。人間は、変わるものだ。」
ガーナーはこれらの人々にチップ補助システムと、電磁替身体系構造を埋め込み、幽魂の情報を読み取れるようにしたが、ガーナーは同様にバックドアプログラムを設定した。
ガーナーは果核をロボットのゴミ箱に投げ入れ、慕斯に注意を促した。「以前、多くの人が参加し、また多くの人が退出した。」
慕斯は尋ねた。「退出した人たちはどこへ行ったのですか?」
「安心しろ、世間から隔絶された孤島へバカンスに来たんだからな」ガーナーは言った。「心が穢れたなら、大自然の中で浄化する必要がある」
ガーナーは慕斯の背後のドアを指さして言った。「瀚龍ももうすぐあそこに行く。君には少しでも長く耐えてほしいものだ」
慕斯はガーナーの車椅子が遠ざかっていくのをしばらく呆然と見つめていたが、背後でドアが開くと、瀚龍の怒鳴り声が耳に響いた。「お前、果物を洗いに行ったんじゃなかったのか、なぜまだここにいる?!果物を食べるだけだぞ、そんなに俺に逆らう必要があるのか?」
慕斯は慌てて振り返り言った。「今すぐ洗ってきます」慕斯は一歩踏み出したとたん、「ドサッ」と音を立てて転んだ。慕斯はそこでようやく気づいた。長い間立ちっぱなしで、足が完全に痺れてしまっていたのだ。
転がり落ちた果物を見て、慕斯は振り返り、青筋を立てる瀚龍を見て、苦しそうに言った。「本当にわざとじゃないんだ。」




