0125 旭起星
別の次元の宇宙で、青白い惑星が盧安の今回の穿越の任務世界である。
古典物理学の範疇では、やはりすべて同じで、各恒星上の陽子は同じ構造を持ち、陽子一つのみの水素元素が恒星の巨大な圧力の下で核融合を起こし、宇宙へ光を撒き散らす。宇宙の不均一性により、宇宙の隅々の環境は異なり、例えば量子擾乱現象の強弱がそうである。地球上の二つの粒子間の量子擾乱効果は特に小さいが、旭起星では、ここの量子擾乱効果はほんの少しだけ高い。これは地球表面の異なる地点の水分含有量が異なるかのようで、ある場所では毎日雨が降り、ある場所では一年中晴れ渡っている。
ここでも霊長類が発展し、同じように人類を育んだ。あるいは、二性の特徴を持ち、外見が地球人類の美意識に合う直立した生物と言える。類似した環境では、自然選択は似たものになり、生物の進化は収斂する。イルカの頭蓋骨とワニの頭蓋骨には類似性がある。もしかすると、人類の出現は変化する環境の中に隠された必然なのかもしれない。この必然的要因は地球に現れ、旭起星にも現れた。まるで誰かが曲を作りたいと思ったとき、左の部屋に行って作るかもしれないし、右の部屋に行って作るかもしれない。部屋は静かで明るいといった類似の条件さえ満たしていればよく、どの部屋に行くかは偶然かもしれない。二つの部屋では作り手が最終的に作る曲に多少の違いが生じるかもしれないが、創作自体は必然である。
旭起星の環境は地球と非常に似ており、海と陸があり、気温も適している。そのため、この惑星の人類は地球の人類と外見上の違いはほとんどないが、細部には違いがある。例えば、地球人の毛穴には体毛が生えているが、旭起星人の毛穴には細かい鱗がある。もちろん、人間の皮膚には産毛があるが、猫や犬のように全身がふわふわの毛で覆われているわけではない。地球人類と同様に、旭起星人の肌は滑らかで、鱗はごくわずかであり、それぞれの鱗は砂粒よりも小さく、毛穴を覆宇田けである。そのため、魚のように全身が鱗で覆われているわけではない。体表を覆う保温の道具である衣服が発明された後は、体毛であれ鱗であれ、遺伝子の対応する形質発現は減少する。
全体として見ると、旭星人の皮膚は地球人の皮膚よりも滑らかで、よりみずみずしく透き通っている。やはり二つの惑星の人類は異なる進化の道筋をたどってきたからだ。人類はアフリカ南部から進化を遂げ、サハラ砂漠を越え、北欧を席巻し、チベット高原の南北両側を迂回して広がっていった。一方、旭起星人はそれ以前の進化史はさておき、この十万年の間に、彼らの祖先は旭起星で水深3メートルにも満たない広大な浅海域を泳ぎ渡り、両生類的な生存を経験するという進化史を送ったが、最終的には再び陸地へと戻り、文明を発展させるに至ったのだ。
経験が異なれば、進化のルートも異なり、遺伝子体系も異なる。そのため、地球と旭起星の人類の間には生殖的隔離が存在し、それはホモ・サピエンスとネアンデルタール人の場合よりも、さらに完全なものとなっている。
しかし、二つの惑星の知的生命体は最終的に骨格と脳で収束した。両者の比率は同じで、手足、腰、肩、さらには頭髪や歯の分布までが非常に似ている。したがって、旭起星人が考えるイケメンや美女は、人間の基準に照らしても、男性は背が高く勇ましく、女性は胸が張ってお尻が上がっている。
旭起星人がまだ原始時代だった頃、陸地でも海でも太陽がいつも通り昇ることに気づき、それで自分の惑星を「旭起の地」と名付け、後に簡単に旭起星と略した。なぜそんな名前を付けたのか旭星人に説明させようとしたら?隣の次元の地球人は、表面積の70%が海である惑星を、無理やり地球と言っている。
量子擾乱現象の強度が地球よりも強いため、この世界にはいわゆる「意識海」と呼ばれるものが存在する。
脳内の情報はにぎやかに活動し、最終的に物質的な身体の中で消散した後、地球のように物質のエントロピー増大の中で永遠に消えることはなく、この星の他の物質の中で幽霊のような擾乱を起こし、秩序だった情報を組み合わせる。これらの情報の多くは、生命が生前に持っていた原始的な考えである。
これらの断片的な情報を担う媒体は、星にある単細胞藻類である。これらの媒体は脳と肩を並べるほど複雑ではないため、きらめく情報は複雑ではない。人間のような高等生物が生前に持つ複雑な欲望は最終的に消散するため、星全体の意識の海は平和でシンプルである。
科学技術の進歩に伴い、人類は意識の海の基盤を構成する藻類微生物が簡単な意識を担える原理を理解した後、より良く意識を担う構造を作り出すことを決意した。もし死後に自分の複雑な記憶情報が複雑なシステムによって担われることが保証されるなら、それは一種の変わり身のない永遠の命ではないだろうか?
そこで、旭起星は睿脳紀元を誕生させた。これが旭起星人の歴史的な段階における第二十七番目の紀元である。
最初の紀元は凝堅紀元と呼ばれ、旭起人類が陶土を焼いて堅固な陶器を作り上げた時代である。この紀元は三千二百二十四年続いた。
二番目の紀元は神跡紀元と呼ばれる。この時期には頻繁に隕鉄が落下し、人類はそれを研磨して剣とした。これが彼らの歴史上多くの神器や神壇の由来であり、今日に至るまでよく見られる。この紀元は二千百二十六年続いた。
もちろん、どの紀元であっても、元一の旭起区時空傭兵は上下三万年の歴史の中をタイムトラベルする機会がある。そして現在、地球区から来た時空傭兵たちは、ほんの一部がちょっとやって来ただけだ。
新平絲は目を大きく見開き、周囲の街並みや高層ビルをじっと見つめていた。彼ら九人が元一によって投下された場所は、科技の進んだ都市、啓明城だった。
この都市は先進的な設計理念を体現している。まず道路だが、自動車が走行する車道は地下七メートルの位置にあり、地表は透明な強化ガラスで隔てられ、まるでガラスの桟道のようだ。地表では足元のガラス越しに、絶え間なく行き交う自動車を見ることができる。都市の案内板の説明によれば、さらに深い地層には地下鉄のネットワークも存在するという。
地表のガラス製の歩道では、人々は歩くか自転車に乗っている。数百メートルごとにガラス構造の小さな建物があり、カードをかざせば自転車を借りたり、自転車を預け入れたりできる。これは自転車ステーションで、この構造の下には専用の輸送パイプがあり、各都市の自転車ステーション間で自転車を高速で移動させることができる。透明な地面越しに、自転車がパイプシステムから吐き出され、自転車ステーションのロボットアームによって所定の場所に運ばれ、人々が選べるようになっているのが見える。
そして地表の上、高層ビルの間には、鉄塔のような鉄骨フレームが立ち並んでいる。都市の半空には鋼鉄のレールが架け渡され、規格化されたコンテナがガイドレール上を運ばれ、各ビルへと届けられる。これらは宅配ボックスである。
地球区から来た時空傭兵たちは、まるで田舎から都会に出てきた田舎者のように、あちこちを見回していた。
技術的な観点から言えば、このように便利な大都市は、地球21世紀後半の科学技術で建設可能ですが、やはり問題はコストーーの問題です。建物の寿命が70年でも短いほうで、使い古したわけでもない建物を取り壊せば、常に公共財産の浪費という疑いがつきまといます。にもかかわらず、いかなる製品の技術進歩にも消費市場の新陳代謝が必要です。
地球21世紀前半、長くヨーロッパに住んでいた人が上海浦東に来ると、中国で最も都市建設が優れたこの街に衝撃を受けます。ヨーロッパに技術がないとは言えませんが、民主的な民衆や大資本家から人的・財的資源をかき集めてこのような大都市を建設することは難しいのです。もし戦争でヨーロッパ中のすべての建物が破壊されたとしても、戦後のヨーロッパ人は20年かければ、さらに先進的な大都市を再建できるでしょう。なぜなら、その時は民衆が何もかも失い、力を出さざるを得なくなるからです。
盧安も周囲を予行演習しながら見回していたが、実際には盧安は好奇心旺盛な連中から距離を取り、隊列の後方を歩いていた。明らかに、盧安はこの街にもたいへん興味を持っている。
「好奇心はいいけど、そこまでみっともなく振る舞うなよ」と、隊列の後ろに縮こまっている盧安は内心でぼやかずにはいられなかった。かたまり状態の中で、盧安は自分たち一行のこんな振る舞いがすでに周囲の多くの視線を集めていることに気づいた。その指さすような視線の中で、盧安は第二の予演から羞恥心を抱いた。
同じく列の後ろを歩いているのは白露だ。この人はまた、周りを見回しているが、まるで肉食動物が自分の縄張りを巡回しているかのようで、その視線に注視されると、背筋が凍るような感覚があり、そのため彼女の視線の先では、空気が少し冷たくなる。この視線は、学生時代に担任教師がクラス全体を突然静かにさせる凝視のようなものだ。
「もし第三次世界大戦が終わったら、みんなはこんな便利な都市を建設するんだろうな……」と盧安は思いながら、頭に浮かんだ鉄筋コンクリートの廃墟のイメージを記憶の奥深くに投げ込んだ。実のところ、これらの記憶はかなりしつこく、忘れがたい。何しろ自分が前世の最後の半年間の時間をそこで過ごしたのだから。
その時、スケートボードに乗ったり、蘿拉ースケートを履いた若者たちが路地から飛び出してきて、奇妙な曲調を口ずさみながら、盧安たちの周りをぐるぐると回り続けた。
これは失礼な行為だ。通常、人が歩いている際、周囲をスケートボードに乗った集団に絶えず囲まれると、立ち止まらざるを得ず、そのまま進めば衝突される恐れがある。そうなると、人は拘束されてしまう。このように人を囲い込む行為は、決して対等な交流とは言えない。
新平絲は眉をひそめた。李三祥は新平絲の肩を軽く叩き、落ち着くように合図し、それから振り向いて盧安に微笑みかけ、手際よく片付けるよう促した。




