0123 リラックス
元一空間からログアウトすると、盧安はまた平凡な一日を始めた。
簡単な洗顔を済ませ、盧安は学生寮を出た。周囲の環境は相変わらず調和している。
盧安は周囲を見渡した。「ここも、今も、本当に素晴らしい、でも、私は平坦さに飽きてしまったようだ。」
今、第二種の予演の跳躍的な考え(欲望と衝動)と、第一種の予演の現実に従う実際の行動(理性と自己検討)が再び衝突した。
「まさか衝動が湧いてくるとは!どうやら日々が安逸すぎたようだ。」盧安は今の自分の状態をこう評価した。
昨晩、新平絲が協力を求めていたとき、盧安の理性は同意していた。待つよりも、まず任務をこなして主導権を握るべきだ。しかし、盧安は自分の衝動もその任務の遂行に賛成していることに気づいた。衝動の目的は理性と一致しているが、衝動の理由は理性の理由とは異なっていた。盧安が衝動的なのは、今の生活があまりにも平穏すぎるからだ。衝動的な自分がその任務を聞いたとき、警戒心や心配ではなく、むしろ試してみたいという気持ちが湧いてきた。
任务を決断する時は理性と衝動が対立しないが、いったん任務が始まると、二つの考え方が必然的に異なる行動を取らせる。これは決して良いことではない。理性の立場から言えば、盧安は自分の衝動が何か死にに行くようなことをしでかすのを心配していた。だから、盧安の理性は今刺激を求める衝動に対して呆れている。これは、やると馬鹿らしく感じ、やらないとすっきりしない気分だ。第二類予演は現実のように自分を縛る必要がないので、第二類予演で考えすぎると、ある感覚が自分に影響を与えてしまう。
自己矛盾性は、盧安が常に感じており、自分もよく理性と衝動の間で妥協し合う中庸な行動を取っている。妥協できなくなった時だけ、深刻な自己葛藤が起こる。
今回も、盧安は素早く自分の迷いを鎮めた。
臨淵学院を通りかかったとき、盧安は足を止めた。「淵に臨んで魚を羨むより、退いて網を結べ。しかし、どうすれば自分の行動が魚を捕る網を結んでいるのであって、繭を作って自らを縛っているのではないと確かめられるのか?」
もし臨淵学院が出欠率を計算するなら、盧安はこの学校の授業をほとんどサボっていた。大規模なキャンパスイベントについては、盧安もあまり参加しなかった。ああいうイベントは学校の指導者のメンツを少し良くする以外に何の役にも立たない——俺には関係ない。
盧安は、環境を変える必要があると感じた。次の任務に入るまであと16時間ある。だからこの16時間の間に、盧安の今の考えで説明すると、「精神状態や人格状態に一部異常がある時は、正常な行動パターンでこれらの異常を覆い隠さなければならない」ということだ。
盧安はキャンパスを何周か歩き回った。授業のベルが鳴り、キャンパスはがらんと静かになった。盧安はがらんとしたキャンパスをぶらつくのは雰囲気に合わないと感じ、キャンパスの北東の隅にある木陰へ歩いていった。そこには池がある。盧安は少しリラックスしようと思った。
虎部の日数に関する研究所で、盛儒星は届いたばかりの書類の承認に忙しくしていた。盧安は一日の休暇を取っており、これらの関連業務は明日に回してもよかったが、盛儒星はまず溜める必要はないと考え、次に盧安のここ数日の仕事を確認したいと思った。
盛儒星は一件一件の仕事を進めながら、以前盧安がどのような手順で処理していたかを確認し、それを裏付けるために研究室の他の人に尋ねた。こうして確認することで、盛儒星は盧安の普段の仕事に問題があるかどうかを見つけることができた。
盛儒星は、盧安の仕事が非常に厳格であることに気づいた。すべての作業項目がリストーーに整理され、検算結果も整然と並び、大量の統計計算に基づいて各集団の生活特徴を分析し、「天數」現象の発生者がどの業界に多いかの確率をそれぞれ統計した。列挙されたデータは多く、後ろには日付が記されていたが、盛儒星には一目でわかり、少しも乱れていなかった。
作業日誌に記録された一連の作業手順を見て、盛儒星は眉をひそめて心の中で疑問に思った。「彼は仕事の実習をしたことがあるのか?」
盧安は現在十四歳で、この世界の年齢段階ではまだ少年だが、日常の仕事では非常に熟練しているように見える。
孟位は第三次世界大戦では技術兵種だった。第三次世界大戦は高度に情報化されており、ほとんど全員が技術兵種で、粗野な者は存在しなかった。孟位の主な任務は、自身が担当する装備のデータを情報として正確に報告し、司令部に打撃の根拠を提供することであり、二次的な任務として、攻撃の危険を冒して巡回し、危険戦区内の装備の安定稼働を保障することだった。このような状況は、平和な時代のテレビドラマで描かれるような、敵地深くに潜入して威風堂々とする場面とは全く異なる。第三次世界大戦における兵士への基本的な要求は、危険な環境下でも、平時と同じように技術的に難易度の高い作業をやり遂げる勇気を持つことだった。
三度の戦争を経験した兵士は必ずしも殺人の達人ではなく、現代の秘密保持制度に従う人々もまた、一部の人が考えるような過酷な拷問に耐えられる能力を持っているわけではない。むしろ上層部が規則を熟知し、何を下級に開示すべきで、何を開示すべきでないかを理解しており、軍隊システムの中にいる限り、敵があなたを拷問する価値など取るに足らないものになるのだ。
情報化戦争において、九割の軍人の仕事はそれほど熱血にあふれたものではなく、過酷な環境下で職務を全うし、制度が要求する複雑な任務を厳格に遂行することである。戦闘機や戦車を操縦し、空母や戦艦を操作するような熱い戦闘に参加できるのはごく一部の者だけだ。これは大国の宇宙機関のようなもので、人を宇宙に送り出すとき、世間は宇宙飛行士ばかりに目を向け、その背後にいる何万もの技術責任者の努力には気づかない。
一般的な高校生は幻想を抱き、知識はあるかもしれないが、その知識を実際の生産にどう応用するか、仲間と協力して知識を活用する方法、公平に仕事を分配できる組織を仲間とどう作るかを知らない。しかし、盧安は一般的な高校生ではない。
要するに、盛儒星は本当に盧安の仕事のミスを見つけられず、半日かけて業務日誌を調べた後、パソコンを閉じた。彼は、明日休暇が終わる盧安が来てから仕事をするほうがいいと思ったのだ。
盛儒星が立ち去ろうとしたその時、「バン」という音とともに、ドアが突然蹴り開けられた。入り口の盛怡苒は夏星瑞に言った。「星瑞姐姐、お探しの容疑者は中にいます。彼を逮捕してください。遠慮はいりませんから…」
話が終わらないうちに、部屋の中から盛怡苒が聞き慣れた咳の音が聞こえてきた。盛怡苒の顔の笑顔はたちまち凍りついた。彼女が逃げ出そうとした瞬間、扉の内側から盛儒星の声が響いた。「怡苒、客を連れて入ってきなさい。」
逃げられないと悟り、もともと他人の不幸を喜ぶ心でトラブルを起こしに来た盛怡苒は、うなだれて夏星瑞を連れて中へ入った。
二人が中に入ると、盛怡苒は周囲を見回し、盛儒星に尋ねた。「なぜここにいるの?盧安は?」
盛儒星は言った。「彼は休みを取ったんだ。最近の仕事の状況をチェックしに来たんだよ。」
盛怡苒は挑発するように言った。「彼、仕事でミスをしたの?クビにするつもり?」
盛儒星は少し残念そうに言った。「彼の仕事は非常に細やかで、私はただ、お前がいつか彼のように忍耐強く細かくなれるのかと思っているだけだ。」
このような他人の子はこ宇田のああだのという言葉を聞いて、盛怡苒は軽蔑の表情を見せたが、しかしまたうつむかざるを得なかった。
盛儒星は視線を夏星瑞に向け、笑いながら言った。「星瑞、応急治安部は、私たちに何かする必要があるか?」
夏星瑞は非常に淑女らしく言った。「盛部長、お言葉ですが、ただ貴方のところの盧安に手伝ってもらいたいことがありまして、彼に会わせていただけないでしょうか。」
盛儒星は言った。「すみません、彼は今日ちょうど休暇を取りました。」
傍らの盛怡苒はぼそぼそと言った。「ふん!悪事が露見して、罪を恐れて逃亡したか……」
盛儒星は盛怡苒を無視して、代わりに夏星瑞に微笑みながら言った。「彼の位置を調べてみよう…臨淵学院だ。そこは彼が崇明区に入ってから入学した学校だ。」盛儒星はパソコン画面で、携帯電話の位置情報からすぐに盧安の位置を特定した。
盛儒星は画面上の地図の粗い赤い点をクリックして言った。「彼がどこにいるか見てみよう…」盛儒星は画面の地図をキャンパス全体の各カメラの監視映像に切り替えて、「うん、彼はどうやら庭にいるようだ」と言った。
盛怡苒は首を伸ばして見て、信じられない様子で言った。「彼…なんと水遊びをしているのか?」
退屈に思ったとき、魚釣りは良い活動です。
昔から今に至るまで、数えきれない釣り愛好家たちがこれに陶酔してきた。彼らは大自然への愛と生活への情熱を胸に、川辺や湖畔へと向かい、生命力あふれる野外生活の情趣を楽しみ、心を奪われる湖光山色を満喫する。深い谷の清風が都会の喧騒を吹き払い、釣竿の震えが老人に童子のような喜びをもたらす。竿を手にすれば、気性の荒い若者でさえも「静かに佇む」かのようになる。この中の楽しみは言葉では言い表せない。
「バシャバシャ」、池の中の一匹の魚が激しく身を捩り、水しぶきが飛び散る。しかし、この魚がどんなにもがいても、水の中でその場でもがいているだけだ。魚の尾びれと胸びれには抵抗ゼロの膜が付けられており、微塵の水流も起こせない。周囲の水はこの魚にとって、まるで超流動体のようだ。
魚がもがき疲れた。竹竿に縛り付けた金魚すくいの網が遠くから伸びてきて、もがき疲れた魚をすくい上げる。魚の尾から水がぽたぽたと滴り落ち、水から上がった魚は少しもがいた後、また静かになり、ただえらがパクパクと開閉するだけが残る。まるで長距離を走り終えた人が大きく息を切らしているようだ。
盧安はこの金色の魚を三番目の鉄のバケツに投げ入れた。盧安の近くには六つのバケツが置かれ、それぞれのバケツには大量の魚が入っており、すべて盧安が池からすくい上げたものだ。盧安自身の強迫観念に従い、体の50%以上が赤い魚を一つのバケツに、体の50%以上が黒い金魚をもう一つのバケツに入れる。他のバケツには白いもの、金色のもの、そしてさまざまな色が混ざった花魚、さらに体型が2斤を超える大きな魚が入っている。
普通の人にとって、金魚すくいは楽しいことであり、多くの場合問題ないが、盧安は今クラスター状態で、どんなことをしても普通ではない。池の金魚が徐々に減っていく光景を見たら、誰でも少しやり過ぎだと感じるだろう。
興味津々に金魚すくいをしていた盧安は突然はっとして、顔を上げて校門の方を向いた。
数秒後、一台の車が門の前に停まり、二人の美しい“厄介者”が降りて、まっすぐ盧安に向かって歩いてきた。




