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無窮重阻  作者: 核动力战列舰
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107/542

0105 物

 盧安(ルー・アン)は策略を弄することができないわけではないが、ただとても疲れるため、必要不可欠でない限り使わない。


 六時間後、龍部(リュウブ)、虎部(フー・ブー)、玄鳥部《シュエン・ニアオ・ブー》の責任者たちはそれぞれ会話システムを使い、目の前の大画面を通じて三者会談を行っている。


 天數(ティエン・シュー)プロジェクトの進展が少しずつ見られて以来、三者間の交流は頻繁になったが、今日はちょっとしたエピソードがあった。天數(ティエン・シュー)プロジェクトの進捗状況について協議し終えた後、姬流(キ・リュウ)が4•23の事件について触れたのだ。


「天數(ティエン・シュー)というプロジェクトは非常に良い出だしであり、我々三者がさらに協力を深める上での事例を提供してくれました。」姬流(キ・リュウ)は熟練した外交辞令を用いて、二人の対話者にそれとなく促した。


 虎部(フー・ブー)の盛儒星(シェン・ルーシン)は顔に困惑の色が浮かんでいる。盛儒星(シェン・ルーシン)から十メートル離れたカメラに映らない場所では、盛鑫(ショウシン)の顔は暗く沈んでいた。


 玄鳥部《シュエン・ニアオ・ブー》の盧華明(ホワミン)は不満をあからさまに顔に出し、危うく画面の向こうの姬流(キ・リュウ)に向かって「この恥知らずめ!」と罵るところだった。


「天數(ティエン・シュー)」プロジェクトは現在のところ、巨大な陥穽に過ぎない。三者は様々な手段を尽くしたが、結局「天數(ティエン・シュー)」の在り処を見つけられなかった。


 時間超能とはどのようなものか?長期間にわたるリターンがないため、現在の三者の統治者たちは、時間超能を単なる憶測、空手形のようなものと見なしている。一方、今や盧安(ルー・アン)が4・23事件で示した破壊力は、標準的な5級の破壊力だ。これは目の前にある優良プロジェクトである。


 盧安(ルー・アン)を対象に設立されたプロジェクトは有望な優良株であり、そんな時に龍部(リュウブ)が来て「以前は良い協力関係だった、さらに協力しよう」と言うのは、玄鳥部《シュエン・ニアオ・ブー》と虎部(フー・ブー)を不快にさせる行為だが、現在の龍部(リュウブ)にはそれを行う実力がある。


 この世界の超能力に関する科学技術の研究開発は、単に強力な超能力者を作り出すだけではなく、超能力を解析し、その解析に基づいて超能力を一定量保存できる装置を製造することでもある。この体系において、すべての超能力者は巨大な鉱脈であり、源態超能力を供給できる。そして対応する科学装置がその源態超能力を保存する。この装置は、自然物理現象を引き起こす超能力という存在を保存し、後で放出することを可能にする。


 例えば、鄧大能(ドン・ダーノウ)の超能力を保存する。それを特殊な結晶に保存することで、遠く離れた二つの物体に力の相互作用を起こせる。この世界の宇宙技術がこれほど強いのは、まさにこれらのブラックテクノロジーの応用があるからだ。地球上の回転輪と宇宙空間の飛行体が突然相互作用を起こす。それは、まるで長いポールを地面から宇宙に伸ばして、宇宙飛行体を突くようなものだ。


 そして、楚滄霞(チュー・ツァンシア)の超能力を解析して作り出した超能結晶は、良好な冷却装置として使える。宇宙船が着陸するとき、この超能力を使えば、宇宙船と大気の摩擦で生じた熱エネルギーを素早く別の領域に放出できる。


 孟位(モン・ウェイ)の歴史線に対して、これは標準的な不正行為である。超能結晶の保存時間は限られており、超能結晶に保存された超能現象は使用に伴い弱まる……とにかく多くの欠点があるが、しかしこのような補助は、容易に科学技術を加速させて突き進ませることができる。


 現在、三つの超能部門の中で、龍部(リュウブ)の実力が最も強く、強大な超能者だけでなく、先進的な超能解析設備、保存設備、製造設備もある。万が一、盧安(ルー・アン)が五級になれなかったとしても、特定の力場環境で五級の実力を発揮できさえすれば、それに応じた血液と細胞の収集を通じて、超能結晶を製造してこの超能現象を保存でき、依然として大きな利益がある。


 十二の超能部が設立された当初の目的は、超能者の持つ超常現象を利用して研究することにあった。一部の過激な研究者たちの目には、超能者を捕らえ、二十四時間水槽に横たわらせて科学技術部の者たちが血液を採取し超能結晶を製造できれば、これ以上ないほど理想的だった。なぜなら、超能者の持つ超能はあくまでその個人のものに過ぎず、全世界に供給できる超能こそ、彼らが手に入れたいと切望するものだったからだ。


 もちろん、上層部のこれほど急進的な計画は承認されなかった。まず、第二次世界大戦後に形成された社会道徳が、こうした行為の代償を極めて大きなものとしたためであり、次に、そもそも割に合わなかったためである。超能者の超能は、その思考の活発さと密接に関係しているからだ。水槽に横たえられた超能者は最終的に永遠の眠りに落ち、その後超能は消失する。これは彼らが一部の超能犯罪者に対して行った実験で得られた結果である。長期的な利用か、それとも一度きりの搾取か、賢明な者ならば選択を誤らない。


 超能は非常に奇妙で、他の物品、さらには他の動物でさえ、超能を発生させることが難しい。人類以外の他の超能の担い手は、使うたびに少しずつ減っていく。超能現象は人間にのみ起こり、万物の霊長だけを偏愛する。まるで地球上の知恵の創造現象が人類という種族にのみ集中して現れるかのように。だから、この世界の超能者は巨大な鉱脈に相当する。


 龍部(リュウブ)が今、鉱脈を奪いに来た。五級は数百の四級に相当する超鉱脈であり、争奪せねばならず、譲れない。したがって、龍部(リュウブ)の協力要請に対して、虎部(フー・ブー)と玄鳥部《シュエン・ニアオ・ブー》はまず拒否したいと思っている。


 盛儒星(シェン・ルーシン)は言った。「このプロジェクトは重大な関わりがあるので、審議待ちだ。」


 一方、盧華明(ホワミン)は、直接に陰鬱な顔つきで言った。「それは絶対にありえない、私たち家族がそのようなことを許すはずがない。」


 姬流(キ・リュウ)は両方の拒否を予測していた。彼は首を振り、次に盧安(ルー・アン)と潘陽(パン・ヤン)の面会の動画を再生した。動画では潘陽(パン・ヤン)の顔にモザイクがかけられ、また動画は一部編集されており、例えば盧安(ルー・アン)が潘陽(パン・ヤン)に不利な場面はカットされていた。


 動画の再生が終わると、姬流(キ・リュウ)は笑いながら言った。「4・23事件の対象者は、自分がどの一族に属するとは考えていない。我々は彼の消費記録を調べた……うん、これはとても質素な子供で、この数十年間の総消費額は二十六万元前後だ。」


 盧華明(ホワミン)は盧安(ルー・アン)に月額二十万元の利用限度額がある消費カードを渡していたが、盧安(ルー・アン)は実際にほとんど使っていなかった。


 姬流(キ・リュウ)は笑いながら盧華明(ホワミン)に言った。「二十六万元、もし損失を惜しむなら、我々はそれを十倍にしてあなたに渡してもいいですよ。」


 卢華明(ホワミン)の顔にはまず驚愕の色が浮かび、それから一気に青ざめた。姬流(キ・リュウ)が笑みを浮かべて放ったこの言葉は、赤裸々に盧家(ルー・ジア)全体のけちくささを皮肉っている。盧安(ルー・アン)の現在の価値に比べれば、彼の消費など九牛の一毛に過ぎない。これっぽっちの代償で盧安(ルー・アン)を縛り付けようなど、あまりにも甘い考えだ。


 卢華明(ホワミン)は盧安(ルー・アン)の今の消費状況を知らず、ただ自分が盧安(ルー・アン)に大金を渡したことだけを知っていたが、盧安(ルー・アン)がそんな大金を手にしながら、まだ普通の消費生活を続けているとは思いもよらなかった。姬流(キ・リュウ)の言葉を聞いて初めて、卢華明(ホワミン)は盧安(ルー・アン)の状況を理解したのだ。


 ビデオから見る限り、盧安(ルー・アン)はこのお手頃な父親に対して過度な期待を抱いておらず、そして今もなお、卢華明(ホワミン)は家長としての姿勢を崩さず、盧安(ルー・アン)に対しても何の関心も示さず、日常の消費にすら注意を払っていない。これはまさしく、赤の他人のような親子であった。


 姬流(キ・リュウ)は盛儒星(シェン・ルーシン)に視線を向け、非常に真剣な口調で言った。「もし貴方がたが私たちとの協力を望まないなら、私たちは自分で土地を借りて、新しい実験室を建設するしかありません。」


 盛儒星(シェン・ルーシン)は言った。「控心術、あなたたちは心霊制御系の超能力者を崇明城に潜入させましたね。私はこのビデオの真実性を深刻に疑っています。」


 姬流(キ・リュウ)はこれを聞いて、口元が一瞬ひきつり、心の中で毒づいた。「心霊制御ができれば、私はまだここで話し合っていたりするか?とっくに人を拉致しているさ!」同時に、姬流(キ・リュウ)は心の中で執棋者の暴露について自戒の念を込めて注意を促した。


 姬流(キ・リュウ)は首を振って言った。「このビデオは絶対に真実です。彼は完全に自主的な意思で、しかもこの子は崇明城に強い愛着を持っています。もし崇明城が技術不足で彼を失望させたら、この愛着は壊されてしまうでしょう。」


 なんて見事な言い方だ、一貫して私利私欲に触れず、美しいことだけを語っている。


 三つの超能力勢力の押し問答はついに止み、最終的に龍部(リュウブ)が強引に介入し、三部は急遽合同実験チームを結成した。


 二日後、実験チームは準備プロセスに入ったが、盧安(ルー・アン)は相変わらず秩序ある生活を送り、毎日運動場と図書館を往復し、夜には元一(ユエン・イー)空間にログインしていた。


 ヨーロッパ大陸のイ貝利亞(ベリヤ)半島にある山脈の中に、一角獣社の基地が隠されている。山体の大量の土石はくり抜かれ、川を通って海岸へ運び出された。基地全体は一本のトンネルで直接地下へ通じており、最深の実験空間は地下三千メートルに位置する。


 これは一つの科学技術基地だが、人員のパワードスーツや基地の各種装飾には濃厚なカトリックの色彩が見られる。パワードスーツに埋め込まれたさまざまな色の十字架が、各人の身分を区別している。


 科学工作者が信仰に惑わされるとは、一体何が原因なのか?その答えは、彼らが研究する現象に高等知性の存在が関与していることにある。この高等知性はすでに彼らとある程度の交流を確立し、一定の思想を伝えている——神が降臨した、と。


 暗黒物質がこの惑星を覆い、この惑星上の知的生命体——人類は暗質場に適合し、自らの暗黒物質場における身体を生み出し、主物質世界で超常現象を引き起こしている。言い換えれば、人類が新たな生命体へと発展するのに適したこの領域は、もともと知的生命の誕生にふさわしいのである。


 人間社会の一般的な現象によれば、自分が好きなものは往々にして他人も好きである。文明の歴史によれば、自分の文明に適した開拓地は、当然他の文明がそこで発展している可能性がある。肥沃な土地は誰もが愛し、自分が占領するのに適した領域は往々にして十分に複雑で肥沃であり、そしてそれは土着勢力が誕生する条件でもある。


 暗黒物質の環境には主がいる。知恵が天才を発揮できる環境は、往々にして他の知恵を待ち望むことなく、自ら輝く知恵を誕生させる。植民地化が血なまぐさいものであるのは、開拓するあらゆる生存空間が土着の知的生命体の誕生にも適しており、植民するためには土着の生命を血で洗い流さなければならないからだ。すべての探検がヨーロッパ人がインカを征服したように幸運であるわけではない、そのため数百人で一大帝国を征服することは、ヨーロッパの植民者たちを刺激する狂気の神話であった。


 金羊社(ジン・ヤン・シャー)基地、すなわち山体の中腹部分にホールがある。ホールの中央には巨大な缸があり、その中には一人の「人間」がいる。この人間はほぼ完璧で、筋肉はたくましく、髪は淡い金色で、神像のように缸の上部に屹立し、澄んだ目で缸の周囲にひれ伏す多くの獨角社《ドゥー・ジャオ・シェー》メンバーを見つめている。


 動力装甲を身にまとった獨角社《ドゥー・ジャオ・シェー》の上層部は、神との信念を一体化させようと、敬虔に祈りを捧げている。物理的・生物学的な観点から見れば、これは寄生のプロセスである。暗黒物質の環境の中で、崇拝される存在は自らの暗黒物質構造の寄生体を、崇拝者たちの暗黒物質の胚に植え付け、その成長を刺激している。暗黒物質の胚が形成され、最終的に原子物質の物理現象に影響を及ぼす段階に達したとき、それが超能誕生のプロセスとなる。


 この時代はあまりにも多くの不安定要素が積み重なっている。

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