主従強化日間
オーク隊が仲間になってから、三日程の間、ちょこちょこと演習を行ったりしてました。
もちろん、オーク達やラチュのリオレでの生活に慣れさせる事や、ギルド内にてコルベル達との連携もしつつなので、特訓と呼べるレベルの演習でもないのだけれど、バカンスさんのアジトの地下は多目的に作られているので私を中心にコルベル達が周りを堅め、オークが隊を組んで前進し、攻撃へと入る形なんかを試してみたり、散開や集合のタイミングを合わせたりと色々やってみた訳だ。
プルカリやシトリン、キミとボクやオーク達の立ち会い等も行われて、以前のマタリス行とはまた違った部隊運用が出来そうだね。
そんな日々を送っていたら、満を持す様にして、トモさんからお誘いが掛かった。
トモさんの修行内容は『ファミリア使役』である。
以前、がじゅまるを強化してもらった事もあったが、正に私が従士やペット、騎獣、使い魔などを使役する技術に関する事なのだと認識している。
何処かで待ち合わせなのかとも思ったのだが、裏庭にて待ってるとの事なので早速向かってみる。
裏庭の広さで出来る内容なのかな?
「……おはよう」
裏庭では、既にいつもの着物姿のトモさんがちょこんと立っていた。私よりも小柄で、やっぱり今日もお人形みたいである。
「おはようございます、トモさん!」
「従士隊も増えて、今こそ必要なスキルを学ぶ時」
「はい、よろしくお願いしますっ!」
「準備はよくて?」
「はい、何からすればいいでしょうか?」
そこまで話すと、トモさんは地面をさらりと撫でた。
次の刹那、地中から巨大な蔓が生えてその場で実をつけると、それはどんどんと大きくなった。
その実は紡錘形で、烏瓜の様な形をしている。それがパックリと開いて、中にはベンチの様な形に形成された果肉があった。
『果実のゴンドラ』とでも呼ぶべきだろうか。
「覚悟が決まったのなら、私の用意した修行場へ案内する」
トモさんはそう言って、ゴンドラに乗り込む。
今更恐れてもしょうがないので、私も続いて乗り込んだ。
ゴンドラは2人を乗せると、開いた果実が自然に閉じて、下へ(多分地中?)と潜っていくのであった……
… … …
ゴンドラの辿り着いた先は、崩れた大量の壁石が苔生している何処かの遺跡だった。
倒壊し、朽ち果てた白亜の瓦礫と、繁茂した草木のコントラストが、少しだけレディー・ラケルの『リンボ遺跡』を彷彿とさせるね。
「此処は?」
「『アルマナの祭儀場』と呼ばれている。いつ、誰が、何の為に造ったものなのか、アルマナとは誰なのかも分からない。近隣の集落にて、名称のみが口伝されていたものだから。調べてみても、大昔の祭壇らしいという事、描かれたシンボルに類似したものが各地の古い土着信仰で見られる事、そのシンボルの教義・信仰が歴史的な書物には記載がない事、それ位しか分からなかったとアカシは言っているわ。でも、此処は僻地で何もない場所だから、邪魔も入らないし、祭壇の名残りゆえか魔力集中が行い易い。そういう磁場が形成されてるのかも知れない、お誂向きな場所なの」
なるほど。その話を聞いた上で崩れた壁に施された意匠を見ると、大きく『ウジャトの目』の様なものが彫られていた。何というか……こりゃ、御母君様由来のモンじゃないっすかねぇ?
… … …
静寂に支配された遺跡跡で、トモさんと対峙する。
「ファミリア使役のレッスン1。この周辺に土着するモンスターを捕まえる」
「捕まえるって、種類とか指定とかあったりします?」
「指定は『パシー』。柿の様な色味で、果実に手足が生えた様な姿。この遺跡のエリア内には、それしか生息してない」
果実の姿……植物系モンスターって事は、トモさんが支配出来るタイプの魔物か!
最初の試練、気合いを入れて探そうと思った私だったが、それは拍子抜けしてしまう程に容易く見付かってしまった。
遺跡の瓦礫の隅から、こちらをチラチラと伺う様に覗いてるんだもん。
「捕まえて。体当たりしか出来ない種だから捕縛は容易」
毒や特殊スキル持ちでないならば安心だね!小さく、か弱そうな姿だからこそ、そこを一番警戒していたのだ。
飛びついて、両手で捕まえると、ピーピーと鳴きながらも普通に捕まってくれた。
「そのまま保持して。じきに抵抗しなくなるから」
トモさんの言う通り、手の中のパシーはすんなりと大人しくなった。
「調伏完了ね。この種は捕まえるだけで従わす事が出来る、初心者テイマー向けモンスターよ」
「あの……私って、テイマーになるべきなんですか?」
「いいえ。でも、貴女は従士契約を行った。従魔・使い魔は、テイム能力を前提に支配する。従士はNPCの信頼から従える。似て、異なるもの。しかし本質は近しいものがあり、意思の疎通や強化に関するスキルは類を同じくする。今の貴女は、深く繋がる事も、力を引き出す事も出来ない。これは、その為の修行」
納得した。今までも従士隊は居たが、勝手に動いてもらってた感じだった。私自身は、隊の長として未熟だったって事だ。トモさんががじゅまるを強化したのも、私自身が修行前で危なっかしかったからという事だろうか。
「レッスンその2は、『精神感応』の習得。このパシーと意思を疎通させる事!」
精神感応!ずっと欲しかったスキル!今まで、プルカリに頼りっぱなしで、お願いしてたから。私はまだ、がじゅまると真正面から会話が出来てない。
それは、従者契約者としても、主従としても不誠実だ。
彼は飄々として余裕ぶっているが、私は彼と直接話をして、主としての対応をするべきなのだ。
要通訳って、一見さんの海外旅行じゃないんだしさ。
毎日会う相手となれば、出来る限りは面と向かって対話をしていきたい。
「パシーを地面に置き、お互いに自然体で、目を見て念じる様に心の中で話しかけてみて。相手に意思が伝わったら、電話の様に言葉が返ってくる。一度慣れれば、自転車みたいにコツは忘れなくなる」
教わった通りに、パシーを置いて念じてみる。
石畳に着地した彼は、左手と右足を上げ、降ろすと同時に右手と左足を上げてと交互に動かし始めた。踊ってんのか?
(こんにちは! 聞こえるー? 私はコト。 よろしく〜!)
(……)
踊ってる。ダメか?
(やあ、いい天気だね! キミは夜行性?昼行性? ご一緒にポテトは如何ですか?)
いや、何を言ってるんだ私は?なんか、何も考えてなさそうな表情で踊り続けられてると、私もなんか思考がぐるぐるして訳分かんなくなってきたぞ。これ、変な同調とかしてるんじゃない?
(ぴっ……)
おっ!?何か、聞こえたか?
(ぴっ、ぴっ……ぴっ…)
(はいはーい、何ですかー?)
(ぴっ、ピロぴー!)
(もしも〜し!)
えーっと……。
「なんか、『ピッ、ピッ』って感じにしか聞こえないんですけど…」
「それが聞こえたのね。だとしたら、良い傾向」
「でも正直、コレとの意思の疎通はムズくないっすか?」
「……個体として小さく、栄養も足りてなく未熟なのかも知れない。取り敢えず、ちょっとだけ強化してみる。……【植物操術】!『成長進化』!」
トモさんの【密林の主】としての力による、植物系魔物の進化術が発動した!
手の平を翳されたパシーは、一瞬光ると少しだけオレンジ色が濃くなった。
「覚醒をさせた。能力は殆ど上がってないけど、ほんのちょっとだけ素早さが成長したのと、スキル『体色変化』を覚えたみたい」
「へ?」
素早さだけ上がったの?知性は?
気にはなったけど、トモさんにダメ出しする訳にもいかず、取り敢えずは再チャレンジだ。
(お~い、ご機嫌いかが〜?)
(ピッ…)
「名前を、付けるといい……かも?」
トモさんからアドバイスが飛ぶ。なんか、自信無さげだけど。
でも、一応やる価値アリかな?
「小……コパシ……いや、『コッパー』!」
(ピッ、ピッ……)
(おー、ピッピーね〜!は〜い、ピッピ、ピッピー!)
(ぴー……ピ・ニャ・コ・ラダ!)
「何でやねんッ!」
思わずツッコミを入れてしまった。
「え、何?」
「あ、いや……こいつ、柿のくせに今、ピニャコラーダって……」
「成功ね。知性が低い個体は、特に意味のない事も喋る」
「えー、じゃあ今のでOK?」
「理論上は。というか、ずっと聞いてたけど貴女のも大概……」
ブッ……思わず頬が熱くなる。確かに言われてみれば、私の念じてた内容も高尚とは言えないレベルだったもんね。
「これで精神感応は完了。テレパスを所有する従者や使い魔を始めとして、ギルメンやフレンド及び友好的プレイヤー、テレパス通信での交渉意思のあるNPC、元々テレパスのみで意思疎通する植物系や魔法生物、知性あるアンデッドなどの一定の知的生命、意思のある存在との疎通が可能。色々、実際に話して慣らすといい」
やったー!遂にテレパスをゲットだー!
… … …
「続いて、試練その3。『召喚・返還』の前提として、『転移』を習得してもらう」
「ムーブ!?」
「転移は、テイマーの基本技の一つ。使役する使い魔や従魔を自在のタイミングで縦横無尽に展開する。いっぱしの使い手は、数百〜数千メートル圏内を自在に転移させて、戦略を展開する。テイマーは個人の勇よりも、そのタクティカルなシミュレーションが基本戦法となる。一般プレイヤーがVRRPGなのに対し、彼等はVRSLGで動く」
そうか。彼等の戦術は複数バトルが基本になるのか。これまで余り深く考えて来なかったな。
従士隊の皆には、いざという時に勿論手伝ってもらう気でいたし、現にマタリスの帰りには共に戦ってもらった。
でも、私の基本的な戦績と言えば……トモさん、トマホーク、別荘バトル、能面三兄弟、薄荷、オーク剣闘士各位、殴路羅たち、ゴブリン集団、海の幸、神前決闘、マタリス追撃戦、ナスビートル、エターナル何とか、ミミナガ君、クラッシュ氏とか、その辺りだ。
タイマンが戦闘、少人数戦が戦術、戦争が戦略とするなら、私は戦闘メインで、ちょっとだけ戦術らしきものを齧った程度。
テイマーの様な者や、戦闘クラン、軍勢とかは想定して来ていないのだ。
「ちなみに、トモさんは密林の奥にある『湿原の主』なる称号持ちだとお聞きしましたが、やはりテイマーの様な戦い方を主体とするのですか?」
「勿論。『ドゥロセラ湿原』を手始めに、各地で数多の植物種を調伏し、強化してきた。テイマーとしての戦略は得意。但し、私の場合はそれに特化してない。普段は、個で戦う」
さすがは我が先輩である。でも、それはそうだよね?もし完全なるテイマー特化だったならば、私等がボロ負けしたあの裏路地でも、適当な下僕を呼ぶ素振りがあっても良かった筈。私が弱すぎだからかもだけど、あの時は手ずから処される寸前だったものね。
「さあ、まずは数十センチ程度からで良いから、パシーを転移させて見せて」
数十センチかぁ。私は、コッパーに(そこにじっとしてて!)と念じつつ、手を翳す。
(ぴっ、ぴっ、ぴっ……)
コイツ……じっとしててと言ってるのに、何で踊ってんだよ。
テレパスの時からずっと踊ってるけど、なんかエスカレートしてきてるんだよね。だんだんと動きが大きくなって、今は反復横跳びみたい左右に動きながら踊っている。
さっきから手を翳して『転移』を念じてるのに、こいつの動きのせいで転移してるのかしてないのか、よく分かんないんだよ!紛らわしい!
しばらくの苦戦の後、ようやっと転移が成功した。
結局左右への転移は諦めて、少し後ろや少し前に跳ばしてやった。コッパー、跳んだ先でも左右に動いてたからね。
でも一度成功してコツを覚えたら、そこからは楽になった。
少しずつ距離を延ばしたり、転移先を遺跡の壁の上にしたりも問題なさそう。
ただ、何度転移させても最後まで反復横跳びは止めさせる事が出来なかった。何なのよ、もう!
どこに跳ばしてやっても、彼は一切動じていないみたい。まったく、アレのせいで集中出来ずに余計時間くったよ。
… … …
「試練その4、『下僕覚醒』。但し、これはヌシである私の『成長進化』みたいな永続的な強化と違い、インスタント版だから、時間制限があるわ」
覚醒!そうか、従者や使い魔をただ呼んで戦わせるだけでなく、勝つために覚醒させて強くしたり、力を引き出させるのか!
先程、トモさんが進化させた時を真似する感じで、覚醒を念じる。
当のコッパーは、さっきまで踊ってたくせに居眠りを始めた。
まさかとは思うけど、覚醒するのがめんどいから寝た、とかじゃないよね?(怒)
こっからの覚醒修行は地味なので途中を割愛する。
ひたすら念じて、何も起きなかった、の繰り返し。それを延々繰り返したその先で、コッパーに変化が起きた。
「こっ……これはッ!?」
なんと、コッパーのヘタの部分が、ちょっとだけ逆立ったのである!
「……って、寝グセじゃねーかッ!!」
思わずツッコむ。さっきからツッコミ所満載で疲れるんだよ。何なんだ、この生き物は?
「『従者覚醒』、覚えたみたいね」
「え、あっ……いや、ホントにこの寝グセで覚醒してるんですか?トモさんのヌシの力で、覚醒後の変化って分かりますか?」
「……。そうね、『カッコよさ』が+1されたみたい。あと、覚醒時だけのパッシブ能力として、【プラシーボ∶強くなった気がする】が付与されたわ」
「はいぃ?」
「説明を読む限り、『主人公キャラの様に髪型が変わる事で、パワーアップした様な気持ちになる』とあるわね」
「あの、それって戦闘でなんか意味あるんですか?」
「さあ。百戦中、百回逃げ出す程度の戦意が、九十九回しか逃げない様にルーチンが変わる、位の感じじゃないかしら?カッコよさ上昇により、本人の気持ちがアガる!とか、そんなものかも?」
「そ、そんだけぇ……!?」
「コト、パシーはあくまで召喚練習モンスターでしかない。日本で、メダカやカタツムリを一匹連れて、熊退治や戦争に向かう様なもの。パシーでは、街の酔っ払いにすら勝てない」
そ、そうか!私、初のテイムモンスターだから、ゲットして対戦し続ければ強く育つんだと勝手に思い込んでたよ。
この子はいわゆる、完全なペット枠か。どうも、何かを求めるってのは酷らしい。
「次よ。レッスン5は『送還』。テイマー同様に異界と現界でパシーを行き来させる技の『送り』側の練習。これを駆使出来る様になれば、負傷した従士隊を瞬時にホームへ返す事も可能になる」
「!」
私は、何よりも『召喚』をメインに考えていた。けど違うッ!『送還』があれば、従士隊の死亡率を下げられる!
聞く所によれば、スキルがマトモに使える様になりさえすればトモさんの『ゴンドラの実』みたいに無詠唱で出し入れ出来る様になるらしい。
ただ、さすがに始めは難しいらしく、パシーに両手を翳しながら、返還を唱える。
「遠く、ここじゃない場所をイメージして!」
……初めての術だけど、遺跡のシンボルから察すると『異界』とはやっぱり『幻夢境』の事なのだろうか。あちらには、『澱みの森』という森もあるそうだし、パシーが生活し易い場所も何となくイメージ出来るかも知れない。
「『返還』!」
それっぽい感じで唱えてみると、呆気なくパシーは消え去った。これは、成功という事でいいのかな?
(早い。他のレッスンは特質を感じないペースなのに比べて、送還はただ一度で成功させてみせた!コトは異界とのリンクに対して、親和性が高い?)
「ラスト、レッスン6。『召喚』。送還で送った先のパシーの存在と位置を想像し、目の前にピックアップする様なイメージを持って」
よし、遂に召喚だ!仮に、イメージした澱みの森に飛ばせたとして、パシーはちゃんと生存出来ているのか?とか、同種の別個体が沢山いるのか?とか、ちゃんとさっきの個体が戻って来てくれるものなのか?、なんていう雑念がぐるぐると巡ってくる。ちゃんと、集中しなきゃね……
「『召喚』!」
次の瞬間、私の中から何かが急激に吸い出される感覚を覚え、私は何も抵抗出来ぬまま、ブラックアウトしてしまうのであった……
… … …
NAME:【曰く付きの骨董】コト・イワク 種族:タト族・マニスリング(獣化箇所:センザンコウの鱗の手甲)
LV58 キャラクタークラス:アイテム合成師 RANK:C
STR216 VIT212(+1) DEX214 MEN208 SPD211
《所持金》
990678P
《師事》
『弧を描く餓狼』ガラム・マサラ
《習得技能》
【工芸】(LV20) ※工芸品知識及び製造におけるプラス補正。補正値はレベルに準ずる。
【目利き】(LV30) ※一定の商業系スキルにプラス補正。NPC商店訪問時にレアアイテム出現率が微細にUP。
【値踏み】(LV−) ※品物の相場を読み取る様になる。目利きに統合され、レベルは目利き準拠。
【体術】(LV62) ※格闘系スキル。強力な武術ではないが、あらゆる格闘技の基本となっているスキル。
【シンセサイズ】(LV45) ※二種のアイテムを合成して別の何かを造り出す事が出来る固有スキル。
【八十五式和合婚刻拳】(LV12) ※相手の回避にマイナスの補正が掛かる固有武術。レベルに応じ覚える三連打突技毎に威力が上がって行く。
【活眼】(LV25) ※周囲の者の力量を推し測ったりオーラを見たりするスキル。成功率はレベルに準拠。
【調理】(LV3) ※簡単な料理を作り出すスキル。レベルに応じて成功度が上昇する。
【暗闇の歩法】(LV8) ※暗殺者などが用いる歩行術。盗賊の忍び歩きの上級版で、足音・気配を消して達人ともなれば存在まで希薄にし、ステルス化する。戦闘にも組合わせて使用が可能。
【狼煙】(LV2) ※指先から煙を出す簡易魔法。レベルに応じて少ない魔力でより多く発煙させる事も可能。
【四換】(LV8) ※掌中で魔力を属性に関する物質に変換する。✡変換可能物質:小石(地属性)、煤塵(闇の加護)
【魔銃】(LV9) ※指先から魔力を弾丸にして発射する簡易魔法。指先への魔力の集中次第で威力変化。
【魔力撃】(LV3) ※魔力を込めた拳撃を放つ技。鍛える事で威力上昇や属性付与等の応用技が使用可能。
【睡夢撃】(LV3) ※夜魔族の用いる催眠性の魔法拳撃。レベルを上げる事で高位の相手にも催眠効果が見込める。✡加護により成功率上昇。
【魔睡銃】(LV2) ※催眠効果のある魔弾を撃つ技。攻撃威力は極少で、催眠成功率はレベル依存。連射不可。✡加護により成功率上昇、弾速上昇。
【乗馬】(LV0) ※馬に乗る為の技能。このレベルが高いと早駆けや遠乗り、スタミナの調整や馬との意志疎通も可能となる。
【反作用受け】(LV11) ※シンセサイズを応用して産み出された固有技。失敗時の反動で相手の力を相殺する。
【気功】(LV5) ※体内エネルギーを操り、攻撃力・防御力を補強するオーラへと転換する。
【縮地】(LV1) ※戦闘時、周囲30m四方に対して高速移動を可能とする。その速さはスキルレベル、オーラ、SPD依存。
【部分獣化】(LV7) ※タト族及びチト族の獣人病患者専用のスキル。全身獣化に至る前の基本スキルで、レベルが上がる程に自在に素早く任意部位を獣化する。獣化時の能力はタトの種に依存。
【闇刃】(LV1) ※暗闇となった場所に指を入れて発動する闇の刃を指に宿す生活魔術。殺傷力は低い。
【闇刃・改】(LV1) ※高位の夜魔の力で改良が施された闇の刃。斬れ味が高品位の剣程度に底上され、殺傷力が上昇。✡追加能力:魔力消費で短剣→小剣に変化。霊体・魔法生物に攻撃可能な戦闘用の闇刃。
【星の飛槍】(LV1) ※星空の下で極星を指差して発動。指先が煌めいた状態で光の槍が射出可能。象獏族の固有術で星空の夜限定。邪悪な存在、霊体、不死者に特攻。
【月光刃】(LV1) ※月の魔力を具現化した光の小型鎌。月に両掌ないし片掌を翳して発動。手持ち武器、投擲に使用可。月の霊力を宿し、幻夢境の生物や闇属性の者に特攻。技の開祖たる闇の道化師との制約により、良き闇の眷属に使用すると無散して精神力がゼロになり昏倒する仕様。
【暗雲の瞳】(LV1) ※視線の先に50cm程の闇の霧を発現させる。複数発現が可。有効射程は視界内だが、距離に応じて消耗が多いので注意。
【崩閃禍】(LV1) ※護身魔法。任意の手に爪紅をさす。爪紅は術式装填数を示し、手による攻撃で対象の神経系を1秒麻痺させる。殺傷力はない。肉体を持つ生命にのみ有効。
【精神感応】(LV1) ※精神感応スキル持ち同士で、思念通話する能力。遠距離ほど、レベル上げが必要。
《タト族の力》
◇尖山甲 ※生命エネルギーを込めた拳撃。打撃系『突き』属性。タト族の能力は一日にLV÷10回使用可能。
◇暗帰路 ※生命エネルギーを込めた裏拳。打撃系『払い』属性。タト族の能力は一日にLV÷10回使用可能。
◇破斬 ※生命エネルギーを込めた手刀。打撃系『斬り』属性。タト族の能力は一日にLV÷10回使用可能。
《フィート》
*【闇の加護】∶夜を紡ぐものの加護。属性に闇を加え、闇の力を帯びた攻撃時と被弾時にプラス補正が入る。
*【夢渡り】∶念じる事で、辺獄(リンボ界)へと渡る事が可能。
【綺羅星の加護】∶NPCに好印象を与え、助力を得やすくなる。
【寄り道の王者】∶秘匿エリア、秘密の店等の看破率アップ。
【応用技術万能】∶組合せスキル、新スキル開発にプラス補正。
【野生の超反応】∶不意打ちや狙撃等をパッシブにオート反応。
【進化創造の手】∶生産品や発明品が大きく化ける可能性有り。
《装備品》
木綿のセーラー、布のナックルガード、腕輪『乾坤一擲』、星虹の腕輪『三色』、鼬鼠のベレー(1)、セブンリーグ・シューズ『昼夜を駆け廻るもの』、毒喰の山刀、転ばす先の杖、クローバー・ピンズ、黄色いマグネット、マタリス入場バッジ、肩掛けカバン(12)×2、鼬鼠のウエストポーチ(3)、鼬鼠のプラントホルダー、魔笛『アムネシアの呼び声』、子鹿の根付
(予備装備:肩掛けカバンにクラウン・ピンズ、タンブラー・ピンズ、ドロップ・ピンズ、ハートフル・ピンズ、赤マグネット、青マグネット、緑マグネット、白マグネット)
《所持品》
水筒(小)、ペン付き手帳、遠眼鏡、小型ナイフ、初期財布(100)、お菓子の巾着、指ぬき軍手(白、赤、橙、緑、黒)、クルリエっぽい銀のカトラリー、クルリエっぽい銀の包丁、コルキントンの香炉、バンジーの急須、水琴窟の小壷、30%ポーション×17、80%ポーション×4、中級薬草×40、月光草(薬用素材)×5、夜光草(強化素材)✕5、夜陰草(毒物素材)✕5、石のサイコロ、茶碗『湧水郷』、ナットリング×62、小さなメダリオン×66、リサイクル・ピンズ×68(内訳:クローバー13ヶ、王冠9ヶ、酒杯11ヶ、雫石5ヶ、ハート11ヶ、剣9ヶ、渦巻9ヶ)、ワッシャー・タグ×36、付与マグネット×21(内訳:赤4、黄6、青4、緑2、白5)、石器ナイフ×6、火口箱×2、ティンダースティック、砥石×3、石筆×5、茶壺『密林の欠片』、翼竜の卵×3、念話の結晶石、ダークマテリアル×35、高原の花、宝石(10万P)×2、宝石(5万P)、ふしぎなルアー、彷徨うボトル、薬の小瓶、虫の化石、きれいな石ころ、オリハルコンインゴット×1、エリクシール×28、山伏茄子×3、蛇玉×1、リオール鉄貨×1、頭陀袋(陶器の破片入り)、頭陀袋(端切れ・糸屑入り)、歪んだ蹄鉄
《アーティファクト》
鑑定魔のモノクル(C) ※レア度C以下のアイテムの鑑定。
蒼き水源の水差し(B) ※清水が無限に湧く(ON/OFF可)。
夢幻のカレイドスコープ(C) ※夢幻郷の一部を覗き見る事が出来る。
《所属ギルド》
【B・N・G】
◆【混沌】バカンス・デカダンス
◆【禍つ女】点
◆【檮杌】ブキョウ・キナガシ
◆【饕餮】ゲイン・バショク
◆【窮奇】明石・暮紅人
◆【獣王】ふらりぃ
◆【インビジブル】NON・EMPTY
◆【大蟒蛇】魅酒螺
◆コト・イワク
◆ミミナガ・メデカ
《フレンドリスト》
●『第三使徒』【治の司祭】ぷみら・みにま
●ぐすたふ
●アイアン
●ライ・クライ
●エスプレッソ・デミタス
●『メルティ・ローズ』【奈落に咲くもの】ヘルベティア・ローゼンリース
●【採集者】ロータス・ピットフォール
●『黒閃』【十輪の剣匠】TOWA
●『第四軍司令』【百錬将】方天画戟
●【埃の錬金術師】ノックス・N・トリノ
●『戦闘代行業者』【喧嘩屋】殴路羅
●『梟熊』【ねじくれ】ちろる
●『梟熊』【闇食い】ハクア
●【試し屋】リュウザ・ラッシュ
●【棘山猫】ローゼン・リンクス
●【オーバーキル】レッド・ナイヴス
●【古城の貴婦人】ラディアン・ブリリアンツェ・バームクーヘン
●【白き玄武】グレゴル
●【流騎士】フランベル
●【五色の雲舞う】韮井カナエ
●【飛刀使い】エンジ
●【楽匠】久遠
●『第十一使徒』【黄の司祭】シャンメリー・スパークル
●【鉄節】アイゼンヘルツ・ハイマン
●【木陰の瞳】エルツェ
●『剣の獣王』【片角】サクラン
●『死霊術パティシエール』【煉獄の蔓薔薇】ふろらんタン
●『黒き魔弓』【蒼丘の主】ラン・C・ストラトス
●『黒き輝き』【瞬速の貴公子】ステイン・グレイ
●【理の助祭】ライラック・L・シチョーカ
●椎野くぬぎ
●キーラ・キラルル
●茴香
《従士隊》
◆プルカリ【リビングメイル】♀(ガーディアン)
◆コルベル号【ロットワイラー】♂(番犬)
◆シュロ【白猫】♂(ストレイキャット)
◆フレデリック【うりぼう】♂(ゴミ漁り)
◆がじゅまる【アギル・カクタス】?(観葉植物)
◆シトリン【マーモットリング】♀(バトル・ファーマー)
●バコツ・ドコゾノ【エクウスリング】♂(無頼漢)
◆オーク隊
・【出っ歯】バジー ♂(斥候兵)
・【大剣】セバロ ♂(剛剣士)
・【早食い】ミダ ♀(斧兵)
・【ずんぐり】ゾーデ ♀(闘士)
・【うすのろや】ンゴラゴ ♂(重戦士)
・【早駆け】チルリ ♀(剣盾兵)
・【舞刃】ヨラド ♂(舞剣士)
・【戦紋】ポルタス ♂(短槍兵)
《積載獣》
◆アンドレイア号【荷馬兼乗用馬】♀
◆ディムナール号【荷馬兼乗用馬】♀
《ギルド部屋の金庫(99)》
ロセオの花瓶、クロウトの皿、耳長新報(創刊号)、厚手の手袋(左)、紺のベレー
《工房の所持物品》
古びた荷車、空の頭陀袋×40、石のフィギュア×11、宝石の卵×2、バルグナン・パフェグラス、もっと黒い塵芥×1、すごく黒い塵芥×1、黒い結晶×1、すごく黒い結晶×1
… … …
気付け薬を与えた後、回復したコトを蔓で縛り、『ワタリウリ』(ゴンドラ)に乗せて強制的に帰還した。
本人は続けたいと言ってもがいていたが、それは看過出来ない。
あれは召喚呪法を習い始めた程度で起きる症状ではなかった。
プレイヤーの中にはリスポーン数日で、召喚士を目指す者だって存在する訳で、そういう者達にもこの様な事象は起きてはいない。
召喚士修行は危険なんていう話はこのゲーム内にないのである。
… … …
深夜。
コトがログアウトした後に、ギルドホールには9人のメンバーが集っていた。
それぞれにも都合があるとはいえ、元フダツキの面々はこんな時間にも気にせず、日頃からよく集まっている。
今宵はバコツも参加していた。
「で〜?コトちゃんが騒いでたけど、召喚修行失敗したって?」
バカンスが困っても、困ってもない様な調子で聞く。
「召喚を一回試しただけで昏倒するのは予想外。送還を行った時は一発成功。むしろステータスビルド的に得意分野かと予想」
「ナルホドね。トモ的に見ても、有望そうな見立てだった訳ね。アカシ?一報を聞いて、何かあるんだろう?」
待ってましたとばかりに、アカシが口を開いた。
「やはり、速報を聞いて一番気になったのは『闇属性』ですね。先日の『夜間の特殊イベント』なるもので、一定種類のスキルにブーストが掛かっており、暴走……と考えられませんか?『闇属性付与』というよりは、憶測ですが『闇の加護』的なものが与えられているかもと。ブキョウとの旅路で見付けた、ジャイアントテイパーの秘宝。それを用いた事で、私が頂いたスクリーンショットに映った『幻夢境』なる異界。更に、『アルマナの祭儀場』にあるシンボル……アレの意味そのものは解読出来ませんでしたが、あの紋様は各地に点在する『夜の帳の女神』を信仰する少数部族などによって共通的に使われているものです。その者達にとっては、十字架やアンクの様な信仰の象徴として用いられている代物です。それらの情報を総合して、夜の女王に気に入られる様なイベントの発生と、異界へのリンクが深くなってる状態にある……なんて予想をしてみますが、我々では答えを再現出来ませんからねぇ。これはあくまで、コトさんのプレイの結果ですから」
「OK!アカシの推論からしても、邪悪で危険なもの、コトに修業を中断させるべきものではないと考えるべきなのかも知れないねぇ。キミの言う通り、これは彼女の選んだゲーム世界での旅の結果だろうからね。多少のリスクはあっても保護者が押さえつけるべきではないよね。取り敢えず、皆からもひと言もらおうかな」
バカンスは楽しそうに笑ってそう言った。
「邪悪は兎も角、大いなる存在というのは危険な存在でもある。俺もアカシも到達出来ていない、ままならぬ存在だ。コトを見る限り、プレッシャーもなく楽しんでいるゆえ、今は特に何も言うまい」
ブキョウは色々と思う所が有りそうな表情である。
「イイじゃんよ!コトにもそれ位の背負うものがあった方が、箔が付くってもんだよ」
ふらりぃは楽しそうである。ちょっと位危険や不安がある位の方が、よいスパイスになるというのが彼女の考えだ。
「ブキョウが光、アカシが風、コトが闇と因縁が出来た。今はそん位の認識でいいんじゃないかい?」
ミシュラは、確認程度にそう言った。何にしても、まだアラートを鳴らす様な時ではないというのが彼女の認識である。
「闇属性なら、私の分野よ。あのコが悩む様なら、お姉さんとして相談に乗ろうかしらねぇ」
ノンはむしろ、同属性の後輩が出来た事に楽しそうにしていた。
「転んでもタダじゃ起きないヤツだからな。案外、俺らよりもしたたかかも知れんぞ?」
ゲインは、そう言って笑う。
「オレもそう思うぜ。なんせ、このオレを弟子にしたんだからよ!何かに遭遇したって、オメー等よりは器用にこなすだろーよ!」
そう言って、バコツは爆笑した。
「OK!OK!明日以降も、引き続きトモに任せるって事で良さそうだね?」
「承知!後は召喚のみ。明日にでも、あの子の意識を再確認して続行する。あの子ならば大丈夫だ、と私も信じている」
トモの言葉と共に、この日の夜の会合は、お開きになるのであった……
※コトがテレパスの最中で、ポテトがどうとかなど訳の分からない事を言っていたのは、慣れないスキルで会ったばかりのモンスターの心とリンクした事による、精神汚染的なバグの演出です。
トモに習っているので、大事にはならず、パニックも起こさずにすぐ解消した、そんな流れです。
※今回のステータスにはテイム、転移、下僕覚醒、送還は追加していません。
トモの全修業が完了の折に、統合されたスキル名で加えられる事となります。




