座標を睨む(4)
うーーんと彼女が唸る
「アンタは勝てないって踏んでるんでしょ?じゃあ逃げよっか」
俺は滾る感情をねじ伏せる。
怨霊撃破という勝利条件が極めて厳しい。
俺は始祖を見るが、当然だと頷いていた。
「そう!正解!」
どこからともなくピンポーンという音が鳴り、テーブルににょきっと始祖人形が生えた。
「この始祖ちゃん人形を集めますと、豪華温泉ペア旅行が進呈されます!」
どこからともなくバニーガール始祖が集まり
「わーーー頑張れーー」
「応援してる~~」
囃し立てる。
始祖がカンペを持って「退場」と書いていた。
…その優しさを俺にも分けて欲しい。
兄弟でありながら扱いが違いすぎる…。
ダン!と俺は机を叩いた。
「グッドアンサーは逃げて消滅を待つ‥‥」
「そうすると一緒にアネゴも消滅する」
兄弟は俯いている…その表情には耐えがたい苦悶が表れている。
あいつの本分は戦闘支援だ。
それと同時に人類の支援を定義され存在している。
この湖畔の生活で兄弟は始祖を人類、もしくはその同胞と捉えているのだな。
俺はそう思った。
誤作動ではない。
兄弟がそう思うのなら俺にとってはそれで十分だ。
「なんで?」
彼女は兄弟ではなく始祖を見ている。
「始祖と怨霊はイコール、むしろ怨霊が本体で始祖がまとな‥‥アネゴいいっすか?」
兄弟が言い淀んで始祖を見る。
よい。始祖が頷いた。
虚空から二枚目のホワイトボードが出現し、キュッキュと内容がまとめられていく
アネゴのプロフィール
①超古代文明である管理者に作られた人類
②怨霊はその人類
③その人類はチョーーー強い、主人公の嫌いな表現で言うとゴッド!
④怨霊は死亡して霊体
⑤霊体で4000年ころ、分け身のアネゴ生成
⑥怨霊はLOVEな人の復活を願って狂った
⑦アネゴは狂う前のバックアップとして作成されている
⑧ブロはLOVEな人を復活させるための器
「ザックリ言うとこんな感じ」
「③の表現が気に食わない訂正してくれ」
信徒として神という表現は許せん。
「ブロ…却下」
「運命とか因果律を操って愛した人とよく似た人物「器」を召喚し続ける存在だぜ?」
「そう表現したほうが分かりやすいってもンよ」
「少なくともヒロインちゃんがついていけない」
彼女がウンウンと頷いている。
「そうだなこれは当事者でもある彼女も把握すべきだ」
「おーーい⑧読んだ?ブロも当事者よ」
俺もその内容は怨霊から聞かされた。
兄弟が始祖に裏取りしたなら事実だろう。
「あのさあ」
「はい!ヒロインちゃん」
「⑧ってどうやって復活するの?前のホワイトボードの未確認存在?」
「その確率は薄いな、俺はアネゴにリスニングして「あの人」はそれを望まない事を確認している」
「復活はアネゴも方法が分からない」




