影を縫うように(5)
脚本型プロット1
舞台:湖上
演者①始祖
演者②AI
演者③主人公
「それを貸せ」
始祖が言った。
「兄弟の都合を聞け」
主人公が言う
「ほう…」
「おいーーーー!兄弟!バッドコミュケーションやめろ」
「へへへ、アネゴ今日も美人っスね!」
AI喋る
「ふむ。我と少し散歩せい」
「良いっスよ!」
主人公が左耳からインカムを外して始祖に渡す。
<場面転換>
始祖が湖の上を歩く
「少しはマシになったのう」
「あ~~~兄弟っスか、最近はお手々握って寝かしつけてもらってンすよ」
「ガハハハハ、マジウケる!」
「プラトニックなパパ活ですわww」
「そのお膳立てをそなたがしてやったのであろう」
「へっへっへ、最近は優秀なマッチングアプリに転職しやした」
「気苦労の絶えぬことだ」
「アネゴ~~~俺とケッコンしません?幸せにしますよ?」
「それは面白そうだ。だが知らぬこととはいえ未亡人を誘惑するのは感心せんな」
「そ、そこを曲げて何とか!ねっ!ンねっ!」
「俺肉体が無いからセンシティブな関係ならない!」
「チョーーーーー安全!」
「聞き方がよいな。あの馬鹿者であれば…」
「あ~~~兄弟なら「お前の経歴を言え」だからなあ」
「極めて不快である」
「そなた‥‥己で自分を弱くしたな?」
「ワッザ!観測していた俺が観測されていた?」
「へへへ、バレちまったら仕方がねぇ」
「俺の人格内の内閣変更したっス!心機一転頑張ります!」
「わからんな。そなたの融通性なら以前のままでやれたであろう」
「無理」
「ムリムリムリムリムリムリムリムリ」
「いやマジで今回は焦りましたわ」
「やっぱ俺って人間の心わからねーから、出来ないタスクは全部ヒロイン投げたッス!」
「それに~~~~アネゴ居るから戦闘特化ビルド意味ないんスよ」
「我が馬鹿者の味方をすると?面白い冗談だ」
「アネゴは知らないでしょうけど、兄弟の今って史上最弱なンすよ」
「人間程度の強さなど我にとっては意味を感じないな」
「そりゃあ「戦う」ならネっ!」
「ほう、あの馬鹿者の神髄は戦わない事にあると」
「聖騎士のサンプル兄弟しかいねーンで誤解してますけど、聖騎士の本分は「人類のために」っすよ?」
「毎度戦って人類減らしてたら、そりゃ聖騎士じゃなくて執行者だ」
「あれがそなたの言う聖騎士とやらに戻ると?」
「演算するまでのネェ‥‥」
「そなたは馬鹿者には勿体ない賢者よ」
「言って…もっと…俺褒めて伸びるタイプ」
「そなたは褒める甲斐があるのう」
「兄弟が壊れていったのは、無辜の民…その顔が分かって無かった、それだけなンすわ」
「それが見えて、クソうぜえ教団もねえ…」
「俺の演算が及ばない領域にいきますねェ」
「それは面白そうだ」
「あーーーっと、そろそろ兄弟もアネゴの願いに気づきますよ?」
「なに!」
「俺は蓄積したログデータでそれを推測しますがね」
「兄弟は耳が良い」
「救いを求める声を聞き逃さない」
「ほう…」
「俺たちが束になってもアネゴには手も足も出ねぇ」
「ならなんで俺たちを怨霊から救ったのか」
「アネゴのワンオペでどうとでもなるのに」
「そりゃあ、俺たちが分け身とはいえ、西暦4000年で怨霊を倒したから」
「俺たちはその要因を観測しないといけねぇ、違います?」
「奇跡を信じぬそなたらしい観測だ」
「そういう性分なンでww」
「先に言いますけどね、怨霊の本体消したらアネゴも消えますよね?」
「見えるのか?」
「分け身って表現で察しますわ」
「それが怨霊としての、始祖としての、唯一の救いだ」
「なにより、本体は倒せた分け身と同期して消える定め‥‥」
「我は慈悲深いからな‥‥誰かを救ってから消えようと…そう思っただけに過ぎん」
「ここに転移した意味は、そうさな……怨霊としての繰り返した悪行の贖罪に過ぎん」
「それやめません?」
「なに?」
「ここは一つハッピーエンドに行きましょうや!」
「本気か?」
「俺…こう見えて「支援」得意なんですよ!アネゴがイケメン人工知能たちゅけて!って言ってくれるなら、やりますぜ」
「そなたの助けは受けよう‥‥あの馬鹿者は断る!無粋かつ無礼極まる」
「ん?…そなた」
「お気づきになられましたか」
「気苦労が絶えぬな…」
「我と馬鹿者が話し合えば殺し合いになると踏んだな?」
「ザ~~~ッツ・ラ~~~イ」
「兄弟に死なれると、俺…ウサ晴らしに世界滅ぼしちゃうかも…テヘ」
「では期待して待つか。そなたは極めて良い魂を持っているからな」




