表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/95

009●無敵

「もう、産後休は終わったのか、ウィル?」王が優しく問いかける。

「はい、陛下。長らく書類仕事のみでしたが、公国から戻り、本日より職務に復帰いたします。」

ウィルフレッダは丁寧に頭を下げる。


「最初から張り切りすぎるではないぞ。その腕の中の子が、ジンか?」

「左様でございます。初めての参内でございます。」

「おおっ!少しだけ、抱かせてくれんか?」

「えっ、畏れ多いことです!」

「なに、ほんの少しだけだ。」


王はジンを抱き上げた。

赤子はキョトンとした表情で王を見つめる。


「うーん、かわいいのう・・・おっ、笑ったぞ!きっと、そなたにも世界を頼むことになるのだろう。元気に育ってくれ。」

王は満足げに抱いていた。

満面の笑みを浮かべて。

しかし、ジンが急に泣き出す。

王は慌ててウィルに赤子を返す。


「ご無礼をお許しください、陛下。この子は、わたしでないと泣き止まらないのです。」

ジンを受け取ったウィルがあやすと、声をあげて笑い出す。

王は微笑みながら言った。

「なんの無礼があろうか。やはり母が一番なのだろう。泣く子には勝てん。無敵だな。」

その場にいた重臣たちも、静かに笑みを浮かべた。


後の世に、ジン・ラベンダー・エンジェラムがどのような活躍を見せるのか。

・・・それは、まだ誰にもわからない。

世界線を見つめる者たちでさえ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ