080●大神島 その3
やっとついたぞ、大神島!僕と同じ姓の島!
固有種が多いといいな。研究室は、思い切って休職届をだした。
教授は、長期無給休暇にしておくから、いつでも帰ってこい、っていってくれた。
いい人だ!
民宿に着く。初老の男性が出てくる。
ギョロっと睨まれて、部屋に案内される。和室だ。
畳敷きでテレビ、テーブル、湯沸かしポット等々がある。
窓を開けると2階の部屋からの見晴らしはよい。海が一望できる。
「良い眺めですね。」
「これしかねえんだ。」主が自嘲気味に言う。
さあ、ここで最低2年は粘るぞ。日本のダーウィンになれるかも?
捕虫網と虫かごを持って、森の中に行こう。いい天気だ。
おう、神社があるな。こういうところに、意外と新種がいるかもしれないな。
勝手に入ってもいいよな?
あっ、巫女さんだ。聞いてみよう。
すみませーん!
「物好きな方ですね。わざわざ都会を離れて、こんな島にいらっしゃるなんて。」
「いえ、この島だからこそなんです。あっ、オオガミ カズヨシと言います。」
「あらっ、この島と同じお名前なのね。同じ漢字なの?」
「そう。大きな神。ちなみにカズヨシは平和の和と美しい。よく女性に間違えられて困るんだけど。」
「へっ〜!じゃあ、わたしと同じ名前ね。カズミっていうの、あなたと同じ漢字よ。苗字は平井。よろしく!」
カズミさんと話していて時間を忘れる。
イカン、研究、研究。じゃあ、また!
許可ももらえたし、奥まで進もう!
あっ!なんだ、あの蝶は!




