4/96
004●種明かし
アストラの司令艦内では、歓声があがる。
「提督、やりましたね!」
「偽装旗艦、戻します。」
「敵艦艇、砲撃を中止。宙域で停止!」
「やったやん!こらあ、歌わなあかん!」
♬われら勇猛、司令艦!空をこえて、ルルル、星の彼方!♬
「しかし、ノクティスは何がなんだか、わからんでしょうな。」
「詐欺にあったようなものですからね。普通じゃない。」
「まさか、旗艦と攻撃特化小型艦が、連中の最前線で息を殺し無抵抗で待ち構えて、包囲網を作っていたとはね。想定外もいいところでしょう。」
「漂う我等が、間近で貫通弾だけを撃つなんて、夢にも思わないことですよね。」
穏やかな空気の中、ロイ・ラベンダー提督は、静かに笑みを浮かべながら、次の指示を出した。
「敵司令艦群の人命救助にかかります。・・・いや、もう敵とは言えないだろが。」
その言葉に、歓喜に沸くクルーたちの顔に、安堵と尊敬の念が浮かんだ。




