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あなたにおくる魔法の教科書  作者: 珍獣モフ犬
第一部 とてつもなく長いプロローグ

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(76) 閉幕①

 遺跡から外に出た一同は傷の手当てを行った。メラリア隊長は意識不明で外傷も多いが幸い生きている。


「セラフィエル、いやレイグ副隊長の行方については私は調べておくよ。多分もうノレス君に関心はないだろうから安心してほしい。」

「ありがとうございます。あの、学園長・・・。」

「何かな? この偉大なる私を忘れていたことにショックで大変申し訳ないのかな? それなら全然問題ないさ! 偉人というのは世に振り回されるもの! 忘れられてもまた思い出してもらえからね!」

「なわけないじゃろ! いい加減その悪癖(一人会話)治すのじゃ!」 

 ラジエルはウィンデヘェルの脛を蹴る。

「全~然! 痛くも痒くもないね! 君はいつまでも慈悲深い!」

「全力で蹴っておるのじゃ!」


「あの・・・。学園長・・・。」

「何かな?」

 何となくデジャブな気がする


「俺のこれからの事、処遇についてはどうなるのでしょうか? <ラジエルの書>と呼ばれる禁書に触れてしまったのでやはり魔術師は剥奪ですかね・・・。」

「う~ん。<ラジエルの書>は<教科書>の一種ではあるけども禁書としての危険性は少ないからね。剥奪とは行かないんじゃないかな。ただ、<ラジエルの書>を知ってるのは私だけだろうし・・・、私の立場が立場だから・・・。」

(<教科書>?禁書の隠語なのか? それに<ラジエルの書>は一体・・・。)


「ノレス君を魔術師剥奪させるのは持ったない! 魔術師としての才はもちろん! 教師としての才もある若者を捨てようとする<連合長>には賛成できない。もし剥奪になりそうなら私が何とかして見せよう!」

「本当ですか!? ありがとうございます!」

「ああ、この<傲慢の君>である私に無理なものはない! さぁ!前払いとしてどんどん私を褒めたたえてくれ!」

 ウィンデヘェルは魔術で花びらを周りに振らせる。


「それで大失敗したら笑いものじゃがな。」

 ラジエルは冷たい目で彼を見る。


「さて、ノレス君のことはひとまず置いといて、君たちはどうするのかい? <教会騎士団>はあまり詳しくないからフォローすることは難しいのだけど。」

 ファミラとツェルカは所属部隊(獣ノ隊)の副隊長に刃を向けたものだ。訳アリではあるが、隊長副隊長ともに活動が難しくなっている状況で獣ノ隊が存続できるのは難しいだろう。


「多分解体させられるんじゃないかな。一般人を無断で処刑しかけたし、その後もファミラ以外の隊員がルオさんを襲撃したんだ。騎士団長サマに命じられて独自で動いていたファミラ以外は聖剣を捨てさせられる(クビ)になるだろうな。私も終わったわね、ま、メラリア(フィレスティナ)が何とか生きてて良かったけど。」

 ツェルカは処置を終えて眠っているメラリア元隊長を見た。

 ルオよりも獣ノ隊の方が後のことが大変だろう。


「解体については円卓会議で話し合われるって団長が言ってるよ。」

 <風の香>で団長と通信会話していたファミラは言う。

「もしかして生き残りの当事者である私も参加しなきゃダメ?」

 ツェルカは<円卓会議>という言葉を聞いて顔を青ざめている。

「そりゃ生き残りが隊長を入れた私たち二人だけだもの。残りは他ノ隊に拘束されて牢屋送りとレイグに殺されて話せない状況だから。」

「はぁ~。私蝶と竜だけは会いたくないんだよ。というか全部隊が怖い。」


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