(66) 再び遺跡へ
「お返しとかは必要ないから、気をつけてね〜」
ギヌアから<渡り鳥の羽>を貰い、ルオたちは遺跡へと転移した。
「ルオさんたち、大丈夫かな?」
クレーネが飛び立った彼らのことを心配する。
「 大変なことになるだろうけど、ルア君たちならきっと大丈夫。
・・・君は行かなくても良いの?」
「!?」
ギヌアはツェルカの方を向いた。
「さっき言ったじゃない。殺されたくないから行かないって。」
「・・・・そっか。」
ギヌアは何かを見透かしたような目で言った。
ーーー
ワープ装置を発動後目の前の景色は眩い光に包まれ、光が消えた後には<クローギヌ遺跡>が姿を現した。
「これが、メラリア隊長たちが捜索した遺跡・・・。 うっ・・・。」
「ルオ? って!大丈夫!?」
ルオは口を押さえしゃがみ込んでいた。
「すみません、まだあの事に慣れなくて。」
「慣れなくていいから!! というかそんなことに慣れちゃダメ!」
ファミラは習いたての魔術達でどうにかルオの体調を回復させようとした。
「・・・そうなんですか?。」
ルオは不思議に思った。
「そうなの!!」ファミラの手から小さな火たちがポンッポンッと飛び出した。
「そうじゃぞルオ君。命は尊いのじゃよ。」
「2人とも何をしている、早く遺跡に入るぞ。」
「「「あんたこそ何してるの。」」」
カイは遺跡を壊していた。
「入口をつくってる。」
遺跡の本来の入口はカイの真横にある。
「カイ、君の真隣に入口がちゃんとあるよ?」
「本当だ・・・。では、俺は今まで何をしていたのだ?」
「帰ったらクレーネさんにでも報告しとけ。」
ーーー
遺跡の内部はルオが捜索した時とあまり変化はなかった。あるとするならば、奥から綺麗で不気味な魔力が、風のように身体に叩きつけていることだ。
「迷宮にはなってないね。」
「ダンジョンは魔獣によって生み出される、魔獣のナワバリじゃからの。天使や悪魔などの魔獣以外の魔法生物にはつくれん。」
「2年前のアレはそういう事だったんだ。」
(ファミラはあの時から居たのか。獣ノ隊に。)
「・・・奥に着いたぞ。」
先頭のカイが振り向く。
「思ったよりも早かったね、着くの。」
「こんなにも魔力で溢れているのに、魔物が1体も存在しないなんて・・・。」
ルオは以前よりも異常である事を改めて感じた。
「天使は純粋なる魔力を有するからの。今のセラフィエル別の純粋さを感じるがな。」
ラジエルが震えながらルオの真後ろで言う。
「ルオ・・・、準備はいいか?」
「うん、行こう。これ以上の犠牲を出さないために。」
4人は最奥の部屋へと入っていった。
「・・・。」
何者かが物陰から彼らの様子を見ていた。




