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あなたにおくる魔法の教科書  作者: 珍獣モフ犬
第二部 迷宮編
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(64) クリア報酬

「ルオ君、メリー、用事は済んだかの?」

 服についた汚れを落としながらラジエルがポテポテと歩いてきた。


「うん……。」

「はいです。」

 2人は静かに答える。


「そうか……、2人ともよく頑張ったのじゃ……。帰ったらウィンデの奢りで五つ星レストランに行こうか。」

「「賛成!」」

 2人はぱあっと笑顔になって、元気よく挙手をする。

 

「ちょっと!? なんで私のお財布で行くんだい!? メリーは暴食の君(ベルゼブブ)が顔負けするほどの大食いなんだぞ!? そんなお高いお店に行ったら私の全財産が一瞬で溶けるじゃないか!」

 観客席で特に何もしてなかったウィンデが慌てる。(実際は時空乖離を防ぐというMVPだが、彼らは知らないし、知ってても腹立つ)


「一人だけ分かったふうにしよった貴様の天罰じゃ。さっき通信妨害が解けたから、もう予約してウィンデのクレカで支払うようになっておる。」

「この悪魔ぁあああああああああああ!!!!」

「悪魔は貴様じゃろ? る、し、ふぁ~?」

「こんっの、最弱クソガキぃいいい。」

 ウィンデは半泣きになりながらラジエルの首根っこを掴む。

「わ! ちょ! 何をするのじゃ!?」

「こんな悪ガキはルオ君と一年離れ離れの刑にするべきだね!」

「そ、それだけはやめるのじゃ!!」

「あ~、聞こえないねぇ~。」

 2人は子供もあきれるほどの低レベルな口喧嘩をしながら、廃墟の方に歩いていく。


「俺たちも行こっか。」

「はいです。けどあの廃墟に何があるんです?」

「多分あそこが出口で迷宮財宝があるんだろね。」

「迷宮、財宝……?」

 聞いたことのない言葉にメリーは首をかしげる。


「普通の群れていない迷宮はダンジョンボスを倒すと、クリア報酬として特別な財宝を貰えるんだ。迷宮群は複数の迷宮が合わさって発生したものだから、もっと豪華になるみたい!!」

「そうなのです!?」

「それに、迷宮は何故かクリアした人の人数分の報酬が用意されてるから、分け前とかの心配はいらないかな?」

「なんと!気が利くのです!!」


 メリーの言う通りだ。災害の一種とされているのに、何故かありがたい供給のある。一体迷宮とは何なのか……。


「さ、2人とも! これが君たちの報酬のようだ。」

 ウィンデは指を指した先には、スーツケースほどの宝箱が二つ並んでいた。左にはルオ=ノレス、右はメルセリスと書かれてあった。

「名前付きは初めてだ。これも迷宮群だから?」

「いや、私も初めてだ。」

「それだけこの迷宮が特別なのじゃろうかもな。」


「それじゃ、開けてよっか!」

「はいです!」

「「よいしょ!」」


 宝箱を開けると、中から……。


 

いつも夜遅くに読んでいただきありがとうございます!


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