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あなたにおくる魔法の教科書  作者: 珍獣モフ犬
第二部 迷宮編

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(52) 俺は何役ですか?

(51)話の答え! 

正解は2人以上です!! (え、2人以上?)

「はい、あ〜ん♡」

「自分で食べれます!」

「ママ悲しいわ〜。」

「いい加減にしてください……。」


 ——<ヘルヘイム>、????——

 マギアバーストを起こし、異形の姿へて変貌して暴走していたルオは、今隣にいるヘルと呼ばれるダンジョンボスに助けられ?この場所にいる。


「<道化派(ロキ)>は開祖共々、3柱の礎国に滅ぼされたと聞きましたが?」

「ワタシは魔獣でなくってよ?」

「は?」

 衝撃の事実にルオは開いた口が塞がらない。


「ワタシから魔獣の匂いするかしら?」

「いえ。」

「でしょ? ワタシはさっき言ったとおり、ロキの娘にして隠匿の女神。魔法生物であれど3種に分類されないその他枠。」

「その他……。」

「そ、と言っても隠匿を司る女神でもあるから、自分でも何者かほとんどわからないのだけど。」

「えぇ……。」

 だったら何なんだよ!っと言いたくなるが喉までで抑えた。


「ロキの娘であることと魔法生物であることだけは分かるのですか?」

「その通りよ。本当に賢いわねヨシヨシしていい?」

「却下」

「あら残念♪」


 ヘルは楽しそうにふふふと笑う。


 2人だけを見れば穏やかなティータイムに見えるが、それはズームになっているだけであり、周りは悪寒がとまらない冷気で覆われ、ヘルとルオ以外の人型のものはスケルトン・アンデット型エネミーばっかりである。そして2人がいる場所も廃墟の豪邸であり、まさにお化け屋敷。


「どうしたの? もしかしてお腹壊しちゃった?」

「いえ、ただ……。お化けが物凄く苦手で……。」

「あら! びっくり! 記憶を見た限りじゃゾンビ映画やR18の血みどろ映画のような景色を何度も見てきたようなのに、ホラーはダメだなんて! お姉ちゃん初耳!」


「姉に代わってる……。」

 今度は自称妹になるのではとルオは思った。妹verなら現実の妹と代わってほしいと思うのだが……。


「大事な弟がそんなにお願いするのなら、お姉ちゃんは腹をくくります! 全員、クビ!」


 パチンッ

 gyaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


「な!?」

 

 ヘルが指を鳴らすと一瞬でこの場にいるエネミーたちが消えた。いや、撃破されてしまった。


「……。」

 ルオは椅子からガタンと立ち上がり、後ずさりをする。


「う~ん……。ワタシが使える道具って基本アンデットだからなぁ~、アンデットが苦手な子たちには嫌われちゃうってわかってるけど、アンデット以外生み出すことも使役することもできないし……。」


「…………。」

 ヘルは目を瞑り歩き回りながら、何かを考えている。ルオはなるべくこちらの行動が予測できないように、ミリレベルで退路を確保しにいく。


「ねぇ、なんで逃げるの?」


 !?


 ヘルの恐ろしいほど無機質な声でルオの方を振り向く。ルオはしまったと思い<天の羽衣>で飛行しようとするがもう遅い。


「あぐっ!」ルオはヘルに押し倒された。見た目以上に力が強く、腐っても魔獣のルオの抵抗を赤子の手をひねるかのように押さえつける。


「どうしての逃げるの兄様!? 妹のワタシのことが嫌いになったのです!」

「ここで予想通りかよ……。」


「ふふ、な~んてね♪ 母、姉、妹役はもう飽きちゃったかな?」

「てことは次は妻役ですか?」

「それはダメ♡ バルドルに怒られちゃう。」

「バルドル……。」


 ヘルはルオの襟元を方で掴んでルオを軽々と持ち上げる。

「じゃあ俺は何役になるんだって顔してるわね? 大丈夫ちゃんと主役よ!」

「主役?」

「そう! 死の国の女王の人(・)質(・)に(・)し(・)て(・)下(・)僕(・)という大役をね!」

 

 ベシンッ!

 ビリィイイイイイイイイ!!!


「あああああああああああああああああ!!!」


 ヘルが鞭でルオの身体を叩く。鞭にはスタンガン越えの電気が備わっており、電流が身体に流れる。ヒトでないため死なないが、永遠の痛みに苦しんでしまう。

 電流が流れ終わった後、ルオはバタンッと床に倒れた。人間の身体が半身であるため、当分動けないだろう。


 ヘルはカツンカツンとヒールを鳴らしながら、バルコニーへ出た。


「さあさあさあ!! おいでなさったわ!! 哀れな魔獣の堕とし子を救うためにやってきた戦士たちが!!」


 !?


「戦士? 違うのぅ。我はルオ君の専属サポーターじゃ。助けに来るのは当たり前の事じゃよ。」


「……ラジエル。」


 2週間ぶりのよわよわ天使は、なんとも自身にあふれた顔で登場した。


 

いつも夜遅くに読んでいただきありがとうございます!


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