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あなたにおくる魔法の教科書  作者: 珍獣モフ犬
第二部 迷宮編

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(42) 今すべきことは

ファミラの2通目の手紙の内容は次のとおりだった。


 ——ルオへ

 ルオにとっては約一週間ぶりかな? ちゃんと元気?

 こっちの世界ではもうあれから2か月がたったよ。獣ノ隊が解隊された後は竜ノ隊に先輩と一緒に異動になって、そこから階級が上の人たちの雑用を任せれてたんだ。ちなみに処罰の方は今まで受けてきた痛いのと比べたら全然平気だったから安心してね?

 そして! 今私は竜ノ隊内で新設されたレヴァンネ班の班長になってます! 文字通りだけど(笑)。

 メンバーについては先輩が言うには、まだ公表しちゃダメみたいだから性別だけにするね、私とツェルカ先輩以外に女子が1人、残り2人は男子の計6人男女比1:1のメンバーに決まったよ!

 最初の1カ月くらいはみんな(特に初めましての3人)個性豊かで、みんながそれぞれ考えてることが凄く違いすぎて、何回も上司っていう人に怒られちゃったよ……。でもでも! 最初はぜ(・)ん(・)と(・)た(・)は(・)ん(・)だったけど、また1カ月後の今はようやくみんなと仲良くなれてきたよ!

 まだまだみんなと仲良くなれていないし、上司の人にはいつも怒られてシュンってなるけど、私の1番の目標のために頑張っていくよ!

 ルオも大変だろうけど、迷宮攻略がんばってね!


                                                       ファミラより——————



「『ぜんとたはん』って前途多難でしょ……。」

 出会った時からそうだったが、おそらくファミラは一般的な教養が無い状態で生きてきたのだろう。(自分も人の事はあまり言えないが……。)

 だが、ファミラのあの光属性が文面にも元気に出ている。やっぱり敵わない。


 

 ———現在、ラストダンジョン<ヘルヘイム>第一層——


「俺はファミラとはほんの数日しか共にしておらず、文通のやり取りもまだ2回だけで俺が彼女のことについて博識であるということは絶対に無いのですが、ファミラはどんな苦境になっても絶対に逃げたりはしないんだ。それこそ1通目と2通目のようにね……。」

 ルオはファミラの子供のような筆跡を見つめながら言う。


『確かにあの元気娘(ファミラ)が弱気になりことはなさそうじゃが、あの女じゃって1人の人間族。嘘つきとよぶのは流石に失礼じゃないかと思うぞ。』

 ラジエルは恋敵?のルオの意見にやさしく反対する。


「どうして言わなかったの?」

『あぐっ!?』

 ルオは時々現世の新聞を<コイン>で購入し、手紙が出せそうにないためせめてファミラの様子は調べようとしていた。その後ファミラの現状が得られた。

 それはあまりにもひどかった。


『ファミラに言われたのじゃ! ルオ君に心配をかけないようにしてほしいと!! あんなに真剣に頼まれたら断れなかったのじゃ!』

「ラジエル……。」

「ファミラが今すんごく大変な状況なのは違いないが、あやつならきっと何とかなるじゃろうから、今は自分のことを優先するのじゃ!」


「……。うん……、分かった……。今ファミラ宛に手紙を書くから、ファミラに送ってくれる?」

『分かったのじゃ!』


 ファミラのことは気になるが、ラジエルの言う通りだ。今はやるべきことをしよう。

 

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