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あなたにおくる魔法の教科書  作者: 珍獣モフ犬
第二部 迷宮編

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(41) 嘘つき

 ラストダンジョン……。それは、ふつうにラジエルが今生み出したどこでもありそうな言葉だった。


「そのまんまか……。」

「ほんとに知恵を司ってるんです?」

『魔術オンリーが知恵を司どるわけないよ。』

『ウィンデ(悪魔)は黙っておれ。』


「それで、現世ではもう4ヶ月経過しているんですね?」

 ルオは開口一番にラジエルが口にしたことをウィンデに問う。

『こいつの意見は反対したい派なんだけど、残念ながら事実さ。』

『名誉棄損でうったえてやるのじゃぞ。』

『やれるもんならやってみな。』


「あ~、おっほん!! とにかく!累計四ヶ月経って今夏の終わりに差し掛かっている所なんですね!?」

『ルオ様の仰る通りでございます。』

 馬鹿2人の代わりにセバスチャンが答える。


『そういえばルオ様にファミラ様の手紙が届いております。』

「忘れてた頃に……。確かこれで3回目くらいっだたな。最後に書いたのは第四迷宮で、当時ファミラが班長のレヴァンネ班が結束されて早2か月だったんだよな。ようやく本格的な任務を任されることになって喜んでたな……。」

 相次ぐ違反行為により、解隊させられた獣ノ隊に所属していたファミラと階級が1つ上のツェルカは、貴族の所属率が多い二番手の隊、竜ノ隊に異動することとなったのだ。そして、次の手紙(第四迷宮中)では、レヴァンネ班の新メンバーとの仲がとても悪く、いつも口論になって連携すらままらない状態であの元気なファミラが疲労を口にするほどであった。その後少しだけ息が合うようになって、ついに隊員たちにも認められたことを心の底から喜んでいた。でも……。


『今、ご覧になられますか?』

「いいの?」

『我は良いと思うのじゃが、時空のズレが起きておったから世間とは認識が大きくずれてしまうのがの……。いや、そっちに方があやつにとって救いか……。」

「ラジエル?」

『あ! いや、なんでもないのじゃ!あやつの班はしっかり頑張っておるのじゃ! ほれ!今送ったぞ!』


 ラジエルは慌てながらファミラからの手紙を転送する。


 ————ルオへ


 おっひさ~! そっちはもう第四迷宮攻略した? ま、ルオならきっとできたよね!? あ、言っておくけどメルセリスって女の子のことは好きになっちゃだめだからね! なんでって? それは教えな~い! 

 そうそう! 今本格的な任務を任せれてるのはもう知ってるよね!? すごいでしょ! わたしってリーダーの才能があったんだって分かってとっても嬉しい! だからちゃんと帰ってきたらほめてね! 約束だよ!

 いつもたいへんで忙しいけど私たちレヴァンネ班ならどんなことでもできちゃうすっごい班だから、ケットシーの手も借りたいときは(猫の手も借りたい)時にはすぐにこのレヴァンネ班にお任せを! 

 へんじまってます!

                                                          ファミラより————


「……、嘘つき。」

 ルオは第四迷宮で世間を知るために、わざわざ現世時点での時間の新聞を読んでいた。


 

 

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