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あなたにおくる魔法の教科書  作者: 珍獣モフ犬
第二部 迷宮編

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(24) メルセリス(メリー)の弱点

 三層目からはメリーの言った通り、魔物群のトラップが急激に増えた。しかし、大した強さではないため毎度慣れた手つきで対処した。そう、何度も。


「ねぇ、メリー。」

 ルオは先頭をルンルンと歩くメリーに声をかける。

「なんですの? メリーはどうしてこんなにも可愛いのだろうって言いたいのですの?」

「違うから。それ行っちゃうと俺がロリコンみたいになるから。」

 メリーは中学生女子の平均身長よりも少しだけ低い。


「じゃあ、なんですの? ……きゃあ!?」

 メリーは後ろを向いて歩いていたので、前を向いておらず誰でもわかる落とし穴トラップのボタンを踏んでしまい、落とし穴に落ちていく。

「あぁっ! もう!」

 ルオは慣(・)れ(・)た(・)手(・)つ(・)き(・)で<天の碧船>で生み出された魔力の碧い船でメリーを落とし穴から拾った。

「ギリギリセーフですの、サンクスです!」

「これで106回目だよ!?」

「いいえ、107回目です。」


 第二層を進んで第三層に至るまでメリーは毎度トラップに引っかかっていた。あまりにもの多さにラジエルも対応がめんどくさくなり、ルオに丸投げしている。現在ラジエルはセバスチャンがつくったパフェを食べている。なんて羨ましい。


「魔力量も多く、実力も確かな君がどうして第二迷宮で苦戦したのかがよ~く分かった。トラップ引っかかりすぎ! というかドジ過ぎない!?」

「凄いです! まさかメリーの弱点を分かってしまうとは! 流石は我が師が興味を持つ魔術師ですの!」

「誰でもわかるわ! ウィンデさんがメリーが迷宮攻略するのを未だに許可させないのも分かる……。」


「もしかして、迷惑ですの?」

「迷惑だけど、いてくれたら戦力が大幅にあがるから必要ではある。」

「もしかしてこれは、ぷろぽーずということですの!?」

「違います。」

「でも、ごめんなさいです。メリーには恋をしている人間族の男の子がいるのです。」

「話聞けや。」

 ルオはメリーと会話すると何故か疲れが溜まっていく。


「行方不明者の依頼があるのだから、早く進むよ! あと二層で第二が攻略できるから。」

「はいです! ……あっ。」

 メリーは円が描かれた場所に立ってしまった。そのトラップは今まで107回中56回引っかかったトラップで、どこからか巨大な球がこちらに向かって転がってくるというものである。


「このままじゃ埒が明かない! 逃げ足でそのまま第三層を突破する!」

「えっ!? ちょっと何をするんですか! ……っていうかそこはお姫様抱っこでしょうがぁあああ~!」

 ルオはメリーを小脇に抱え、大蛇流魔術<疾風(はやて)>による高速ダッシュで第三層を突破した。

 


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