閉ざされた扉 5
花火の準備が着々とされていて
浜辺には今迄見たことのない人達も多く集まり賑やかになっていた
それでも都会の花火大会とは違い、どこからでも綺麗に見渡せ
どこも特等席だ
日が沈みかけ適度に風が吹き心地いい
あこが何かに気が付いたのか一生懸命、俺に指さしながら教える
その方を見ると遠くから近づく典明さんだった
「お!ここにいたか」
あこが喜ぶ
「あこ凄いですよ遠くから見つけてました」
「お!そっか、解ったか。俺も、凄い可愛い子がいてるな~って見とれてたら
あこだったは」そう言いながら頬を触った
また髪飾り見せる、どんだけ気に入ってくれたんだと少し照れる俺
「こちらは?」と女性の方を見て会釈した
「島スーパーの、お孫さんです」
「初めまして、真弓と言います」会釈する
「典明です、最近島に来ました」
少し自己紹介してる二人
あこが指さしながら「きらぁきらぁ、キレぇ~」と言う先は
太陽が近づきながら海を輝かせている
少しづつ雲の間に入ってはオレンジや赤や赤紫など、いろんな色に変化しながら
水平線に近づく
この島に来て何度も見てる夕日だが
今日は一番綺麗だった
あこが「わあ~」と声をだす
皆も並びながら「ほんとに綺麗」と口々に言う
茂さんとも合流して
一番いい場所があると皆を連れて行き
みんなで横一列に並ぶ、あこだけは、また俺の膝に座る
海の水平線が見えなくなり少しして
海から美しい花火が上がる
こんなに近くで観たのは初めてで
凄い音を響かせながら空に上がり空一面に広がる花火が暗い空を一瞬で明るく輝かす
あこは驚かないどころか喜んでいる
空に広がった花火が
いろんな色に形を変えて海に落ちて行く瞬間が、たまらなく綺麗だった
まじかで見ると自分達に迫ってくる感じで少々怖さも感じる大人だが
あこは全く動じないで喜ぶ姿は一番頼もしくさえ感じた




