表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
23/26

第23翼~警鐘~



 独白

 沈黙の警鐘

 静かになり響く鐘の音は

 すべてを癒し

 すべてを包み込む


 鳴り響いた風は

 ただ永遠を刻んでいく

 終わらない日々に終演を告げる

 ――――――【福音】―――――――――

氷原

紅葉「本当にこっちであっているんですよね?」

 紅葉は炎をともしながら

 前を歩く相手に問いかける

シリエル「(ごまかすように)あぁ・・・・もちろん・・・・・だ?」

  辺りを切り刻むは氷原

 すべてを凍てつかせる氷淵

 そして、雷鳴。

 鳴り止まぬ源素

紅葉「(ため息)どうりでまったく敵もあわないはずですよね。だって、レイさんから離れているんですから。」

 会うのは妖魔や魔物の類だけ

 人間や翼には会わない

シリエル「なによ!わたしが悪いっていうのか!?ついてきたのはあんただろ!」

紅葉「脅迫めいた言動で――――」

 再び首をつかまれて

 動けなくなる

紅葉「あっ・・・すみません!!!」

 紅葉が謝ると

 その手を離す

シリエル「わかればいいんですよ。ただし、今度はあんたが先導しなさい。」

 紅葉が尻餅をつく

紅葉「はいはい。」


源素の乱れた空間

 辺りには乱気流のように源素が噴出している

アウル「今のは少し危なかったですよ。」

 アウルの半身がやけどをしたかのように

 ただれている

レイ「ダメージを削りとられた・・・」

 アウルの傷が回復していく

アウル「言ったはずですよ、君の力は解析済みと。」

 辺りとは違う源素が満ちあふれている

アキ「(息切れ)もう・・・・」

 アキの意識が途切れようとしている

 レイも同様

レイ「くそっ・・・・」

 立ち上がる力すらも失せていく

アウル「本当におもしろかったですよ、あなた方は。」

 アウルの腕から光の線が現れる

 それが、ネットとなり、捕縛を始める

氷結の竜

 氷原に満ちあふれた

 無数の波動

 すべてを凍てつかせていく

 (咆哮)

紅葉「これは・・・・」

 明らかに野生とは違う生き物

 そして、刻まれしウロボロス

シリエル「あんたが先導した結果だ。自分でなんとかしなさい!」

 シリエルの周りに光の膜が姿を現す

 外と内を完全に分かつシールド

 (咆哮)

 咆哮とともに放たれる冷気

 辺りを完全に氷結させる

紅葉「くっ・・・」

 かろうじて自分の周りに熱量を発生させて防ぐが

 かなりの深手を負う

紅葉「こんなの・・・・・・」

 片手を支えながら

 立ち上がり、杖状剣を構える

 だが、いつもの光の刃は現れない

シリエル「(M)今回の旅路で、あんたがどの程度、ランクアップしたのかを確かめさせてもらうよ。」

 シリエルは手助けをするつもりゼロ

紅葉「“もえあがれ、真紅の方に”」

 紅葉の腕に宿る紅蓮

 それが杖状剣に移動し

 刃を形成する

竜「(咆哮)」

 今度は冷気を切り裂く

紅葉「いつまでも弱いままじゃ・・・・」

 熱量が上がる

 冷気を完全に遮断する

紅葉「いられないんだ!」

 辺りの空間が水に満たされる

シリエル「(M)熱量にて氷結を溶かす。これほどとは思わなかった――――――だが・・・」

 上空から氷の弾丸を飛ばす

紅葉「僕は・・・・・・」

 氷の弾丸を切り裂いていく

 (咆哮)

紅葉「追われない。」

 紅葉の周りの元素が高まっていく

 言葉とともに呼応する力

 広がっていく思いと

 あふれる力

シリエル「(M)新たな力の波動・・・・ようやく、目覚めたか。」

 シリエルの膜すらも脅かす波動

紅葉「僕は・・・・僕も・・・・」

 紅蓮の炎がすべてを包み込んでいく

シリエル「(M)だが、これは少し危ないな。このままいくと・・・・」

 シリエルが防御を説き

 攻撃態勢をとる

シリエル「“雄心に契りこん”」

 あたりに吹き渡る源素

 すべてを包み込み

 すべてを滅ぼす力

紅葉「負けられな・・・・・」

 瞬間、気絶する

 力の波動が消え去る

シリエル「ほんと、力に翻弄されるなんて甘いな。」

 すべての殺気が

 龍に向かう

龍「(鳴き声)」

 殺気に相対するように咆吼をあげる

シリエル「だが、少し気分がいい。」

 包み込んだ力が剣に変貌を遂げる

龍「(咆吼)」

シリエル「一撃で終わらせる。」

 一瞬の閃光

 すべてを切り裂く

輝きの翅

 レイとアキが捕縛されている

 中からは解除不可のようだ

レイ「くそっ・・・」

 力すらも使用できない

アウル「無駄ですよ。」

 力の波動も出来ない

アキ「くっ・・・」

 二人とも不可能のようだ

アウル「おとなしくしてなさい。」

 ネットに電流が走る

 二人がダメージを受ける

レイ「くっ・・・」

アウル「そのままおとなしくしていてください。」

 二人を無力化する

 そこに無数の闇が降り注ぐ

アウル「なんだ?」

 光を防いでいる

セスタ「みつけました。」

 闇がすべてを壊していく

アウル「あなたは・・・・なるほど。やはり、これらは例の計画に関係があるのですね。」

 光が闇を阻む

セスタ「関係ありません。私は主の命令に従うだけです。」

 セスタの周りに闇が募っていく

レイ「(M)なんなんだ・・・こいつら・・・」

 アウルの周りにも光が募っていく

セスタ「やはり、ひいてはもらえないのですね。でしたら――――」

 セスタの姿が異形へと変わっていく

 異形の獣

アウル「そこまでして・・・・でしたら、余計に渡すわけにはいきませんね。」

 アウルも異形へと変貌を遂げる

 黒き燐翅が辺りに舞い散り

 黒きツバサと赤き瞳を

 素のみに宿す異形の怪物

 彼らを畏怖し、

 人々は

レイ「ブラッド・サッガー。」

 レイのつぶやきに反応して

アウル「へー、下界にも知ってるものがいるのですね。この異形の力を。」

 精神状態もそのまま

 見た目と姿が変わっただけで

 特異はないようだ

セスタ「一気に終わらせます。」

 セスタの姿が消える

 どうやら、拘束で移動しているようだ

アウル「言葉は正確にいいましょうね。」

 アウルの姿も消える

 二人とも高速戦闘をしているようす

レイ「(M)ランクが違いすぎる・・・。」

 レイの目でも追いきれない様子

アウル「君は長い間、その力を使えない。」

 だんだんアウルが優位に立っていく

レイ「(M)真紅の剣舞さえあれば・・・」

 既に消え失せた力を望む

 アキは気絶している

セスタ「くっ・・・」

 次第にセスタが傷を負っていく

レイ「(M)くそっ・・・・僕は本当に・・・・無力だ。」

 レイが自分の力のなさを痛感している

アウル「どうしました?やはり、その程度ですか?」

 セスタの体がはぎ取られていく

セスタ「くっ・・・すみません。主・・・・」

 セスタから闇が現れ

 元の姿に戻っていく

 其れと共にはぎ取られた部分は戻っていく

アウル「ふふふ、このまま終わらせますよ。」

 アウルの凶刃が

 セスタへとおそっていく

セスタ「うっ・・・」

 その凶刃にてセスタがやられる

アウル「さて、邪魔者も消えたことですし、一緒に来ていただきますよ。」

 レイ達の方を見る

レイ「(M)くっ・・・」

 レイにはなすすべがない

 既に捕縛され

 ダメージも受けていて

 本来の力も出せていない

アウル「そうです。おとなしくしていれば、なにもしませんよ。」

 アウルが再びレイ達を運んでいく

瓦礫の街

 力の余波がまだ続いている

 辺りは完全に破壊されている

蒼真「ちっ・・・」

 グレイト戦慄が消えた方を見ている

リリス「だが、あのまま戦っていたら君は・・・」

 リリスが蒼真を見つめている

 蒼真は自分の手のひらを見つめて

蒼真「あぁ、本気でやっていただろうな。」

 蒼真が手のひらを握る

リリス「そして、私はおまえを殺していた。」

 リリスも空を見る

急におちゃらけた風に

蒼真「さーてと、あとはあいつ等を探しますか-」

 蒼真の言葉に軽く笑みを浮かべて

リリス「そうだな。」

リリスも蒼真の意見に賛成する

二人がその場を後にする

氷結の街

 白銀の世界

 白だけがすべてを包み込んでいる

 空も白い空間

紅羽「くぅ・・・・」

 紅羽が痛みを覚えながら

 目を覚ます

シリエル「ようやく目がさめたか。まったく。」

 紅羽が体を起こす

紅羽「・・・すみません。僕が弱いばかりに・・・」

 紅羽が落ち込んでいる

シリエル「気にするな。君には、まだ早い相手だったんだ。」

 シリエルが慰めている

紅羽「すみません。」

 シリエルが紅羽を見て

シリエル「もう少し休め。」

 紅羽が宇奈月

紅羽「はい・・・」

 紅羽が再び眠りにつく

シリエル「(M)さてと、わたしは一仕事してきますかね。」

警鐘

 鳴り響いた鐘の音は

 闇に――――

 すべての光に

 届かぬ願いをとどけた


 鳴り止まぬ鐘の音

 僕たちの心には

 鳴り響かない


 鳴り響かなかったんだ

 あのときまでは。

 

 もし―――――

 もし、このときに気づいていたら

 僕たちは失うことはなかったんだ。


 失わなかった―――――







『警鐘』

 




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ