第15翼~最愛なる別離~
現在―ステラの墓の前
きれいな装飾がされている
草木も枯れずに永遠の安らぎを与えているようだ
アキ「(M)見つけた・・・」
アキが墓の前に立つ
どこからともなく取り出した花を活けはじめる
紅羽「(M)ツァーペリン・ステラ????」
紅羽は理解はしていない様子
疑問だけが浮かんでいる
アキ「紅羽君、火~。」
少し離れたところから呼びかけの声
それに答えるように
紅羽「はいはい。」
指先からビー玉ほどの火を飛ばす
それがアキの手元の木に宿る
アキ「ありがとう。」
燃え上がった炎が燐子となり
あたりを照らす光となる
アキ「これで・・・」
燃え上がる木を置く
紅羽「(M)――――レイさんが早くみつかりますよ~に♪」
手と手を合わせてお祈りをしている
あたりには、燃え上がる木の香りが満ちている
あま~い香り
アキ「さぁ~て、それじゃぁ、次にいきましょうか?」
紅羽に問いかける
紅羽「えぇ、そうですね。」
紅羽も同意する
あたりに満ちる殺意が二人に突き刺さっている
過去―ステラ家
出来上がった料理をレイに渡す(テーブル?におく)
ステラ「はい!できたよ。」
おくと同時に手に持っていた
紅の液体をかけていく
レイ「わぁ~い♪」
うれしそうに見ている
紅の液体が料理と混ざり合い
独特の雰囲気と共に
芳しい匂いを放っている
ステラ「はい、できたよー。」
液体をかけ終えると
それに箸をつける
レイ「いっただきま~す!!」
箸を手に持ち一気に食べ始める
ステラ「それじゃぁ、私も食べようかなぁ~・・・」
近くにあるボトルを取る
そして、一気に口の中へと含んでいく
レイ「お姉ちゃん!おいしいよ~。」
レイが満面の笑みでステラに向ける
ステラ「それはよかったぁ~。いっーぱい食べて早く大きくなるんだよ~。」
ステラも満面の笑みでレイを見る
レイ「うん!早く大きくなっておねえちゃんを守れるようになる~。」
レイの言葉にステラが少し涙ぐみ
レイ「どうしたの?どこかいたいのおねえちゃん?」
ステラの涙に問いかける
ステラは涙をぬぐって
ステラ「うんうん、何でもないよ。ただうれしかっただけだよ。」
レイの頭をなでる
現在―緋骸なるもの
あたりに導かれし邪気
一瞬ですべてを飲み込んでしまうほどの
エビル「よくきてくれたねー。緋骸真紅。」
闇の中に真紅の線が入り込む
そして、緋骸が入ってくる
緋骸「ふん!呼んだのは貴様であろうが!!」
緋骸はやや怒っている様子
赤き線が緋骸の周りを飛んでいる
エビル「で、聞きたいことはなに?」
エビルがおどけた感じでいう
緋骸「知れたことを。われは復讐者。」
緋骸は相変わらずにまじめに答えている
エビル「知らないのか?お前の同胞を殺した相手は、絶対領域の使用者だと。」
エビルの言葉に緋骸が考える
緋骸「アブソリュート―――(M)レイ以外での使い手は、シンクとアキのみのはず・・・」
思い当たるのは二人だけ
アキとシンクのみ
エビル「さ~て、それじゃぁ、そろそろ面白そうなことがはじまりそうなんだけど、来るかい?」
その言葉に緋骸がうなづく
緋骸「貴様とは長い付き合いになりそうだな。」
返事と共に
闇と一緒に空間が砕けていく
現在―アキ・紅羽
あたりに囲まれている
無数の敵
翼ある悪魔たち
敵「ころす!!」
燐子があたりに飛び散っている
襲い掛かってくる
紅羽「“紅蓮なる瞬火よ”!」
紅羽の周りの燐子を燃やしていく
アキ「ほ~んっと、紅羽君って役に立たないですねー!」
アキの体からあたりに脈動が走る
大気が震えていく
敵「抹殺する!!」
敵が無数ある
すべてから攻撃してくる
アキ「“咎とする力よ―――夢幻なる大いなる闇、櫃焔なる光の刃。すべてを貫き去る力となれ”!!」
脈動する力が
アキの下へと向かってくる
また、アキの中からも脈動が走る
紅羽「(M)やはり、アキさんは強い――――レイさんと戦ったらどっちが強いんだろうか?」
紅羽も炎であたりの燐子を燃やしてはいる
アキ「すべてを無に還すよ!」
アキの手から放たれる
アブソリュート
すべてを無に還していく
研究者「さすがは、『虚無なる導き手』。生半可な力ではありませんね。」
アキの攻撃を消し去り姿を現す
翼持つ悪魔も多少は残っている
アキ「・・・こんなところで、あなた方に出会うなんてね。」
アキは少し闇を宿す
過去を少し思い出しているようだ
研究者「あなたは、本当の意味で『大いなる翼』ではなかった。あなたの宿した力は、すべての始まりにて、終焉を遂げる力。われわれの望む力―――すなわち、終焉にてすべての始まりを告げる力、『○○○の紡ぎ手』であった。」
研究者は淡々と話を進める
アキ「だから、私を破棄しようとしたの?いらない力だから。」
アキが少し悲しそうな顔をする
研究者「あぁ、そのとおりだ。貴様は『生まれてはならぬ罪』そのものだったのだよ。だから、われわれは貴様を壊すために追っていたのだからな。」
ほぼ無感情で話を進めていく
アキ「私は、あなたにとってただの物なんですね。それ以上でもそれ以下でもなく。」
アキがだんだん辛そうになっていく
そこに割り込むように
紅羽「あなた方もやはり普通の人間なんですね。自分の中で機知できない力には恐怖する。触れ合おうともしない。触れないのが安全だと知っているから。だから、差別もできるし、簡単に壊してしまおう思う。たとえ自分が作ったものであっても。」
紅羽の言葉に二人が反応する
アキはややうれしそう
アキ「(M)紅羽君・・・」
研究者はいぶかしそう
研究者「なっ・・・」
言葉づまる
紅羽「確かに僕もみんなの力が怖いですよ。それが、普通ですしね。でも、僕は受け入れるだけの心を持っている。あなた方とは違います。あなた方のように壊すなんてしません。ただ、一緒に歩いていくこともできるんです。非力な人間でも。だから、あなたは、普通ではありませんね。ただの弱い人間です。」
紅羽が研究者を指差す
研究者「凡人のあなた方にはわからないのですよ。われわれが正しいこと、そして、そんな詭弁がわれわれには通じないことがね。」
それに対して
紅羽「詭弁であったとしても僕は考えをかえませんよ。」
研究者の周りに源素の渦が現れる
その渦があたりの源素をも巻き込んでいく
アキ「私は私。過去を消すつもりはありませんが、いま、私は必要とされている。その事実だけで、私は迷わない。」
アキの背中に純白の翼が現れる
一点の曇りもない
純真なる白が
研究者「貴様が覚醒状態になるのは計算済みだ!」
腕を上に上げる
アキを捕らえるように
電磁の網が重なっていく
紅羽「では、僕の存在は計算に入れていなかったようですね。」
研究者の真後ろから切りかかる
それを簡単に交わして
研究者「貴様などでは誤算になどなりはせん。貴様程度の力ではな!」
一気に力を放出する
紅羽「いえ、十分誤算になってますよ。」
紅羽の回避した後ろには
アキが構えている
研究者「くっくく、その攻撃防げるわけがない!私の力はアブソリュートに影響されない。」
研究者の攻撃がヒットする瞬間、
アキがその攻撃を受け流すようにして
アキ「“流水剣・柳”」
いつの間にか現れた光の剣で
攻撃を受け流し
そして、相手へと返す
研究者「ふん!自分の技が返せないとでも思うのか?」
更なる力で
その技に立ち向かう
アキ「(M)レイ・・・力を借りるよ。」
剣の構えが変わる
それと共に光が満ち溢れる
研究者「いまさら、何をしようとも無力だ!」
膨大なエネルギー波があきに向かう
アキ「“偉大なる深淵なる力、緋骸なる真紅の輝きをやどさざん、妖かしのひかりならざる力、われは求め訴えたり、咎とならざんことを”」
通常とは違う異質な力が当たりに立ち込める
紅羽「(M)・・・アブソリュート・・・いえ、これはレイさんの・・・」
アキの姿が一瞬、レイと重なる
アキ「死なない程度に手加減はします。でも、よけてくださいね。」
相手に忠告めいた言葉を残す
研究者「ふん!何を!!」
より強い力を込めていく
アキ「そう・・・さようなら、“ディストーション”」
時の楔を崩し去り
研究者に一気に次元をぶつける
紅羽「(M)レイさんの・・・極大魔法・・・」
アキの背中の純白の羽根が散っていく
それと共に羽根が光の粒子になっていく
アキ「(息切れ)っつー、やっぱりレイみたくうまくはつかえなかったかな~」
ひざを突く
あたりには何も残っていない
紅羽「大丈夫ですか?アキさん?」
アキは笑みを浮かべて
アキ「紅羽君?だ~れに聞いているんだい・・・って、いいたいところだけど、今日だけはちびちび人間の力を借りてやるデス。」
紅羽の差し出した手をとる
紅羽「素直じゃありませんね。」
アキが立ち上がり
アキ「どーしてもって紅羽君がいったから、かりてやってるだけですよ。」
散った羽根(光の粒子)が、アキの傷を癒していく
紅羽「もう少し休んでいきませんか?」
紅羽が携帯用の休憩所(?)みたいなのを取り出す
魔力を帯びて一気に広がり
完成する
アキ「・・・仕方がないから、休んでやるデスぅ」
アキがそのまま倒れる
紅羽はうまく受け止めて
部屋へと運んでいく
紅羽「(M)ほんと、無茶ばかりするんだから・・・」
アキが寝言を言う
アキ「(寝言)むにゃむにゃ・・・、ちびちび人間にしてはよくやるですぅ。」
紅羽が苦笑しながら
紅羽「まったく、どんな夢を見ているんですかね?(苦笑)」
過去―ステラ家
レイが寝ている
頭をなでながら
ステラ「お姉ちゃん、出かけてくるからね・・・」
少し不安がよぎっているようだ
ステラ「必ず・・・戻ってくるから。」
レイの布団をかけなおす
振り返り去ろうとする
レイ(子供)「(寝言)おねえちゃん・・・がんばってね・・・」
一瞬、ステラの動きがとまる
だが、雰囲気を感じ取り
そのまま去っていく
現代-凄然なる刃
あたりに集まる邪気
一気に膨れ上がっていく
シリエル「隠れているつもりか?出て来い!」
腕から現れた刃が壁に向かっていく
壁が壊れると共に翠眼の女性が現れる
サディ「さすがだな。オレの力に気づくとはな」
シリエルが少し切れて
シリエル「あんだけ邪気を放っていて気づかないのは、どこかの馬鹿くらいだ!」
無数の刃が現れる
その刃が当たり一面に向けて放たれる
サディ「むっ?情報とは違う能力のようだが・・・・・・まぁ、情報なんてあてにはならん!」
サディが手を前に出す
淡い光が現れて、
すべてを防ぐ壁を作り出す
シリエル「むっ?絶対領域のようだな。だったら、全力で行かせてもらう!」
12本の剣がシリエルから現れる
2本の刃が飛び出して
光と闇の十字架を築く
サディ「何を使用とも無駄だ。」
光が強まり、更なる力を与える
シリエル「“鉾殲輝”、“稀聖羅”、“夜酔翼”――――三連斬!!」
三つの剣を交互に手に取り
各一撃ずつ与えていく
きり終えると剣を大地に刺し
次の剣が手に来る
シリエル「“無戸姫(ooooo)”、“殺伝霧”―――――二倍!!」
計2回ずつ
斬撃が計6回になる
シリエル「“湊鳴尽”、“符継姫(ooooo)”――――――累乗!!」
連撃が次々に決められていく
シリエル「“羽都姫(ooooo)”、“無牙爪”、“神薙槍”――――――108煩悩!」
すべての剣戟を終える
敵は108回切りつけられ
壁は一気に破壊され
破片となり散っていく
シリエル「“死喪憑”、“屍環珠”――――聖炎斬!!」
更なる連撃!!
炎を生み出し
相手を包み込む
そして、切り裂いていく
サディ「ふむ。なかなかやりますね。」
体のパーツがバラバラになっている
その状態でも話している
シリエル「変わった体をしていますね。実に面白い。」
上空からさらに12本が降り注ぎ
敵を破壊していく
サディ「あなたも面白いですよ。ここで、殺してしまうのには惜しいくらいにね。」
バラバラになった肉体がつながっていく
サディ「“咎とされる力よ―――――無の橋梁なる根源よ。われに集いて力へと変換せよ。”」
そのうたに反応する
シリエル「なるほど、レイとアキの二人だけがアブソリュートの使い手だと思っていたのだが・・・・。貴様も使えたのだな。」
シリエルの言葉にサディも反応する
サディ「むっ?おかしなことを言う・・・・貴様がアキではないのか?」
二人が攻撃態勢をやめる
シリエル「はぁ?オレがあんな馬鹿なわけないだろう?」
沈黙が宿る
サディ「すみません・・・間違えてしまったようです。」
光の粒子が募っていく
シリエル「はぁ?貴様から手を出しておいて逃げるのか?」
一本の剣を手に取る
サディの消える体制が整っている
サディ「また会うことがあったら、ぜひ、そのときはお相手してください。今回は、別件を先に済ませなかればいけませんので。」
サディが完全に消える
そのまま逃げていく
シリエル「ちっ、厄介すぎだぜ。」
シリエルの刃がすべて消える
完全に戦闘態勢を解除
シリエル「さて、それじゃぁ、オレも次の場所へ向かうか。」
過去―ステラⅡ
あたりにちりばめられた無数の気配
ステラ「ねぇ~?隠れているつもりぃ~?」
大気の脈動が始まる
その脈動があたりの風景を変えていく
ステラ「無駄ですよ。“インビシブル”程度で、私の目はごまかせません。」
脈動により
すべてのインビシブルが解除される
研究者「よく気づきましたね。いや、気づいて当然というべきか・・・」
隠れていた魔導機械
キメラなどが一気に現れる
キメラ「ぎぃー!!」
異形のつめで攻撃をしてくるキメラ
ステラ「私をなめているのですか?」
ステラが軽くふれただけで、
キメラをバラバラにしていく
研究者「えぇ、わかっていますよ。あなたが相手では、この程度の戦力では何の役にもたたないって・・・・。ですが、時間を稼げればよいのですよ。この私の命をもってしてね。」
研究者の魔力が広がっていく
それに伴い魔導機械の力も一気に強まっていく
機械「ころす!!」
通常の二倍くらいの長さの魔力の剣
そして、魔力で起きる事象を防ぐ盾
魔導機械の装備されている
ステラ「なるほど、少しでも時間を稼ぎたいらしいですね。でも、その程度の装備で何ができるというのですか?」
ステラが手を前にかざす
淡い光があふれていく
研究者「無駄だ。その盾はお前の魔法でもダメージを防げる。」
淡い光が位相のずれを呼び込む
その位相のずれが天空より舞い降り
すべての敵を削り取る
ステラ「“極大魔導”」
無限なる力がすべてを削り取る
砂煙があふれかえる
研究者「ふむ。思ったよりも威力があるものだな。」
兵器は全員無事だが、
盾に亀裂が入っている
研究者「だが、やはり無駄だったようだな。」
盾が再生をはじめ
修復されていく
ステラ「ふ~ん、、、手加減なんてしている余裕はないみたいだね。」
一気に魔力が広がる
第7源素が広がっていく
研究者「手加減?何を言っている貴様の力はこの程度のはずだ。」
膨れ上がる力が力を呼んでいく
更に呼び出される力が力を呼ぶ
無限の螺旋のように
ステラ「甘く見ないでください。確かにあの頃よりは、弱くはなりましたよ。でも、そのおかげで手に入れたものもたくさんあるんです。」
次々に生み出されていく力が
ステラに集っていく
研究者「この力は、データにない・・・・怖い・・・」
研究者が恐れをなしていく
ステラ「遅いのですよ。すでにね。」
集った魔力が一気に放出される
無限たる力が
位相のずれを大きくしていく
研究者「くっ・・・」
ステラ「“極限魔法”」
巨大なる位相のずれが
一気に戻ろうとして
すべてを消し去る
今度は盾ごと完全にすべてを消滅させていく
エル「少し遅かったようですが・・・」
すべての魔力を無力化していく
研究者「おまえは・・・」
次の瞬間、ステラの体が貫かれる
ステラ「くっ・・・」
完全に胸を貫かれる
エル「はじめまして、オレの名前は、“エル=ローライト”。ですが、お別れです。」
貫かれた所から
闇が侵食していく
魔導機械は全滅の様子
助かったのは、研究者のみ
ステラ「くっ・・・・こんな・・・・・(M)ごめんなさい・・・レイ(悲痛)」
フェイドアウト




