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しゃぼん玉の行方
弾け散ればいいと強く願う。
手を洗っている時に偶然生まれるしゃぼん玉。
一度目を離せばどこに在るのかわからないほど小さいものがひとつふたつ。
うえにしたにひだりにみぎに。
ゆうげんにうきあそび。
はじけちる。
空に還るのか。
土に還るのか。
人に還るのか。
どこにせよ、地球の中。
一つの中からは抜け出せない。
巡り廻るのだから消え去れない。
「よう」
「おお」
気まずげに挨拶を交わし、そそくさと背を向けて歩き出す。お互いに。
酒の勢いもあった。
それは確かに認めよう。
しかし、悪いのは自分。
友人の旅立ちの日付を間違えた自分。
感情を爆発させた自分。
似合わない花束それもめっちゃ大きい求婚でもするのかと微笑まれるくらいの花束を渡した自分。
(あ~。酒が記憶を消し去ってくれればよかったのに~俺のもあいつのも)
次にいつ会えるのかわからないくらいの別れ、旅立ちだったのだ。
だから素直に、今までに言ったこともないくさいセリフも言えたのに。
まだ一か月も先だなんて。
「~~~あ~」
しゃぼん玉みたいに記憶が弾け散ればいいのに!
(2021.4.14)




