8章 錬金国家の貴族166-品質は同じ-
「この野菜、俺がオーナーやってるお店で使おうと思ってるんだけど、どう思う?」
「僕には同じにしか見えないけど…」
「クジャクが手にとって観察してるけど、見ただけで分かるの?」
「わかるぞ。故郷では鍛錬の一環で農業もやっていたからな。故郷の物と比べると形は良くないが、品質は問題なさそうだ」
「加工して使うのには形は気にならないしね」
この世界では、形が良くないからという理由で商人は足元を見て、かなり安く買い取るのが常態化している。
センティーレの商会ではそういう事はせず、形が良い物と同じぐらいの値段で買い取りを行っているそうだ。
「一ついいかい?」
「どうしたリリス?」
「僕の知ってる限りだと、アズモディア国やエランジェルイト国のものよりも、形が良いんだけど?」
「そうなのか?」
ジャポネーグの農業はかなり進んでいたようだ。
「アンタたちの故郷がこれと同等以上の物を作っているって謎が生まれたわ。魔道具も魔法も発展してないよう国が、どうやって作っていたのかしら」
「ルーシェ、今のはさすがに問題発言だよ」
「…ごめんなさい。そうねリリスの言う通り、問題発言だわ」
「俺達は気にしてないぞ。事実だし」
「まぁルーシェの言いたい事も分かるから、別段気にはしないかな。それよりも、レストランで使う食材の仕入れ先をまだ探してるから、良さそうなものがあったら教えて欲しい」




