8章 錬金国家の貴族164-反省はしている-
手紙を錬金国家に数通出してから数日が経ったある日の朝
商人ギルドに呼ばれた。手紙が俺宛に数通来たからである。手紙を受け取り、全て読んだ。その後すぐに俺達は、ハロルドに会いに行った。
「マルセロから手紙が届いた。祝福の言葉と文句の両方が書かれてた」
「そりゃそうでしょうね。ああ、それと辺境伯様から伝言が書かれてた」
「親父から?直接手紙をくれれば良いのに」
辺境伯はハロルドに手紙を書かずに、伝えて欲しい事をマルセロに言ったそうだ。たぶん、気持ちの整理がついてないから、手紙だったとしても直接やりとりしない方が良いと思ったのだろう。
「『私からの手紙には必ず返事を返す事』、『たまには家族を連れて辺境伯邸に来い』、『家族を不幸にするような事はするな』だそうです」
「…そうか」と言い、ハロルドは俺達に背を向けた。
「俺達は今から錬金国家に戻ります。辺境伯様に何か伝える事は?」
「…」
「それじゃまた、我が義弟よ!」
そう言うとセッテは逃げるようにその場を後にした。
「あの馬鹿が申し訳ない。俺達もいくぞ」
男爵夫人達もその場を後にした。
「ハロルド様…何故泣いてるにゃ?」
「親父達に申し訳なくて…」
「それにゃら今度、ちゃんと会って話をするにゃ」
「ああ。感謝と謝罪を色んな人に言わないとな」
「別れ際のアレ、ふざけすぎよ」
「ルーシェ、ハロルドは泣いてたんだよ」
「そうなの?」
「そのまま帰りますでもよかったのだろうが…」
「それにしても、ふざけすぎよね?」
正直シリアスな状態で帰りたくはなかった。少しふざけすぎたと反省はしている。




