14、クイーン・ジェイン
今回も出ていく人の話。
ラウルス城攻略事件後、イェレミース宮殿の警護指揮官であるカールが追放されてしまったため、急遽別の指揮官を派遣する必要性に迫られた。その時に抜擢されたのが『評議会』議員、マリアン・リュディガーである。少々頼りないような気もするが、今年いっぱいは彼が警護指揮官を務め、その上でダメそうなら来年から別の人を派遣する、ということで会議は落ち着いたらしい。
そうなると、『オーダー』本部・ラウルス城側の指揮系統に問題が生じた。なぜなら、マリアンは『オーダー』所属の魔術師の総合的なまとめ役だったのである。
では、別の人にやらせればいいではないか、という話なのだが、スヴェン=エリクは自分の研究室から出てこないし、キリルは医療関係者を取り仕切っている。『評議会』議員にはほかにも魔術が使えるものはいるが、どの人もピンとこない。
ということで、白羽の矢が立ったのはメアリだった。もともと彼女は攻撃系魔術を使う魔術師をまとめ上げていたし、指揮官としての実力も認められたわけだ。実力が認められるのはうれしいが、おかげさまでやることが増えた。
「メアリっ。城の裏手で、火事!」
「そんなの、私にいちいち報告しないでよ! 消火!」
「研究区画で謎の怪音!」
「それはスヴェンさんに言いなさい!」
「メアリ~! 森で熊が徘徊してて危ないから、1人魔術師派遣してって」
「はいはい!」
なぜかいちいちメアリの所に報告が上がってくるようになった。基本的に面倒見の良いメアリだから、対応してしまうのが悪いのかもしれないが、今更性格は変わらない。
後から考えれば、上の人間がいきなり変わって、みんな戸惑っていたのだと思う。6月下旬にシャンランとハオシンがラウルス城を出るころには、メアリの周囲も落ち着いていた。
7月に入ると、メアリのもとにも適当にさばけない問題が入り込んできた。
「お姉様!」
「ミグ!?」
何故に!? メアリは突進してきた少女に抱き着かれてその勢いのまま後ろに倒れた。強かに打った頭をさすりながら、メアリはむくりと上半身を起こす。
「どうしたのよ。何でここにいるのよ、ミグ……」
「会いたかったわ、お姉様っ!」
話を聞かずに、ミグ……メアリの異母妹マーガレット・オリヴィエはメアリの首筋に抱き着いた。通りかかった騎士たちが「楽しそうだね」と笑いかけては去っていく。頼むから、誰か助けてくれ。
「何してるのよ」
比較的冷静に話しかけられてそちらを見ると、クラウディアだった。メアリは訴える。
「この子、どうにかしてちょうだい」
クラウディアはピクリと眉を動かすと、メアリからマーガレットを引きはがした。
「お姉様ぁ」
「なんか悪人になった気分なんだけど」
クラウディアがマーガレットの首根っこを摑まえたまま言った。彼女にも妹がいるので、甘える妹を無視できないのかもしれない。
「とにかく、どこかで話をしましょう。ミグ、あなたまさか、1人で来たの?」
「いいえ! ジャスティーンも一緒です! ジョージ様に連れてきてもらいました!」
「あの男!」
メアリは目を吊り上げて罵った。昔っからロクなことしないな、あのバカ!
「お姉様、どうしたの?」
お姉様、と声がかかり思わずそちらを見たが、今度の「お姉様」はメアリではなくクラウディアだった。呼びかけたのは当たり前だが、マルガレーテだ。
「グレーテル。ちょうどよかった。この子をよろしく」
クラウディアがマーガレットをマルガレーテに預けた。年の近い2人が挨拶を交わす。
「初めまして。私はマルガレーテ。この人の妹です」
と、マルガレーテはクラウディアを指さした。彼女は少し不快気に眉をひそめる。しかし、何も言わなかった。
「初めまして。私はマーガレット。メアリ姉様の妹です」
「マーガレットかぁ。私と同じ名前ね」
マルガレーテが言った。確かに、マルガレーテをサリス語で読めばマーガレットになるが。
2人はしっかりと握手を交わした。何か通じるものがあったようだ。シンパシー。
「で。メアリ。あなたに客人」
「ん? もしかして、マーガレットに似た10代前半の女の子と、金髪に紫の眼をした、ヘタレっぽい顔をした20歳前後くらいの男の事?」
「ヘタレっぽいかはわからないけど、確かに20歳前後くらいの男と、あの子に似た女の子が来てるわ」
「……そう」
そう言えば、マーガレットはどうやって入ってきたのだろうか。いくら『来るもの拒まず』のラウルス城とはいえ、限度がある。見知らぬ者の入場にはさすがに制限がある。エントランスで『評議会』議員による面談が行われるのだ。メアリも入るときにやった。住人となればほぼスルーだが、そうでなければ門番に止められる。ちなみに、髪形を変えた時、エリーザが止められたことがあるらしい。
というわけなので、マーガレットが1人だけ入ってくるのは不可能なのだ。ということは3人で来て、マーガレットだけ城内ではぐれたかしたのだろうが……。
メアリはとりあえずマーガレットを連れて、クラウディアについて行って客人とやらに会うことにした。文句は顔を見てから言ってやろう。
応接間に入ると、マーガレットよりいくらか年下の少女がばっと立ち上がった。
「メアリ姉様! お会いしたかったです!」
……だから、メアリのこの異母妹からの好かれ度はいったいなんなのだろうか。彼女らの母親、つまり、父の後妻、メアリの継母とはそんなに仲が良くないのだが。
マーガレットは14歳、その妹のジャスティーン・オリヴィエは12歳。2人とも金髪で、マーガレットは碧眼、ジャスティーンはメアリと同じエメラルドグリーンの眼をしている。顔立ちはあまりメアリと似ていない。まあ、異母姉妹だから、こんなものだろう。
「メアリ、久しぶり」
少し控えめにあいさつをしたのは、メアリが言うところの「ヘタレ」っぽい男、ジョージだ。一応、苗字としてはケイスになるのだろうか。ジョージ・ケイス。ケイス公爵の息子であるが、彼の姉が白の王国女王なので、よくわからん。
このジョージがマーガレットとジャスティーンを連れてきたらしい。メアリは思わず半眼で彼を見つめた。
金茶色の髪に菫色の瞳。たれ目がちなので、メアリでなくとも少々気が弱そうに思うだろう。実際に、あまり気が強い方ではない。頭はいいのだが。メアリと同じで20歳だ。
4年ぶりになるのだが、会わないうちに身長が伸びている。昔はメアリの方が背が高いくらいだったのに。そう思うと、何やら感慨深いものを感じた。
「久しぶりね……うちの妹たちを巻き込んで、あんたはいったい何してるのよ。お姉さん、元気?」
前と後の言葉がつながっていないが、ジョージはやはり控えめに微笑んだだけだった。
「姉は元気だよ。実は、姉上に『メアリを連れ戻して来い』と追い出されて……」
相変わらず尻に敷かれているようだ。メアリは「ああ、そう」とうなずき、アウラの隣に座った。アウラの背後には護衛代わりなのか、ダニエルが立っている。目が合うと、にっこり微笑まれた。
「……あんたが追い出されてきたってことは、王家関係? で、ミグとジャスが一緒ってことは、オリヴィエ公爵家も関係があると」
これでもメアリはオリヴィエ公爵家の跡取りだ。現在のオリヴィエ公爵、つまりメアリたちの父親に、息子がいないためだ。オリヴィエ公爵家は代々騎士を輩出しているのだが、メアリにはその才能はなかった。代わりに、『歩く大砲』と言われるほどの魔術師ではあるが。
それにしても、シャンランも母国のお家騒動で黄の皇国に帰って行ったが、城の王国でもお家騒動か……まあ、どこの国でもそうかもしれないが、白の王国の王家は現在、少々ややこしいことになっている。
「……実は、コンドレン公爵が、オリヴィエ公爵家に縁談を持ってきてるんだけど」
マーガレットとジャスティーンに説明をさせるわけにもいかず、ジョージがぽつぽつと、説明を始めた。
コンドレン公爵は先の白の王国国王の息子である。現在の女王はこの先の国王の姪にあたる。
何故こんなややこしいことになっているのか。答えは簡単だ。このコンドレン公爵が馬鹿すぎて、国の行く末を危ぶみ、父親である先の国王が遺言で姪のジョージの姉を女王に指名したのだ。
メアリが継母とそりが合わなくて家出したのが6年前。ジョージの姉が即位したのが今から4年前だ。その時にメアリは一度帰国しているが、戴冠式にコンドレン公爵は出席していなかった。もちろん、国王になれなかったのが面白くなかっただろう。
「それで、なんでコンドレン公爵はうちに縁談を持ってくるのよ。ちなみに、相手は?」
「マーガレットだ」
ジョージの答えに、マーガレットがうつむいた。なるほど。メアリは家にいないし、オリヴィエ公爵家の跡取りだ。縁談を持って行っても受け入れられる可能性が低い。だが、マーガレットは次女で、縁談としては悪くない。まあ、毒にも薬にもならないが。オリヴィエ家もコンドレン家も公爵家だしね。
「……っていうか、コンドレン公爵って、女王より年上じゃなかった? いくつ?」
「今年で26かなぁ。マーガレットと一回りの差か……」
ジョージがしみじみと言った。まあ、一回りの差は珍しい年の差ではないのだが、マーガレットが現在14歳であることを考えると、女王即位時彼女は10歳。10歳の少女に求婚はできないということで、4年待ったのだろう。
そして、ジョージはマーガレットと、ついでにジャスティーンを連れてラウルス城に逃げてきた、と。マーガレットがいなくなれば、ジャスティーンに矛先が向く可能性があるということだ。
ラウルス城は治外法権。コンドレン公爵が乗り込んできたとしても、ここでなら突っぱねることができる。ついでに、メアリがいるしね。
「つーか、うちのお父様とナディアさんが拒否るんじゃないの?」
「断ろうとはしているよ。でも。君の父上は先王と仲が良かったからね。その子供を邪険にはできないみたいだよ」
ジョージの苦笑気味の言葉に、メアリはふむ、とうなずいた。
「それで、なんでうちに縁談が? オリヴィエ公爵家を取り婚だって、国王になれるわけではないでしょう?」
「だって、君の伯母様が赤の帝国に嫁いでるだろう?」
そう言えば、そうだ。アウラがすぐに反応して、ダニエルに何かささやいた。彼が部屋から出ていく。
「……まあ、大体の話は分かったわ。それでなんで、私が戻らなきゃならないの? うちは父も義母も健在よ」
むしろ先妻の娘であるメアリは、義母にとって邪魔でしかないだろう。マーガレットに婿をあてがって、公爵位を継がせようとしてもメアリは不思議に思わない。
「これは姉……クイーン・ジェインからの勅令だよ。メアリを連れ戻して来いってね」
「理由は?」
「さあ……?」
ジョージは首をかしげた。
クイーン・ジェイン。つまり、白の王国の女王でありジョージの姉である女性は才女だった。先の白の王国国王、リチャード2世が彼女を次の王に指名したのは、彼女がとんでもなく聡明だったからだ。
そんなクイーン・ジェインは現在24歳。独身。メアリは彼女の弟のジョージと同い年だったため、その縁でメアリもクイーン・ジェインと面識がある。
そこに、ダニエルが戻ってきた。エリーザを連れ立っている。赤の帝国の話が出たため、アウラが呼びに行かせたのだろう。今日も表情に乏しいな。
彼女は並んで座っているジョージ、マーガレット、ジャスティーンを見て、最後にジョージに視線を戻した。
「えっと、彼女は?」
ジョージがエリーザを示してメアリに尋ねた。エリーザがジョージをじっと見つめている。彼は居心地悪そうに身じろきした。
「彼女は赤の帝国第12皇女のエリーザベトよ。エリーザ、彼はクイーン・ジェインの弟で、ジョージ・ケイス」
「……エリーザベト・シャルロッテ。よろしく」
「あ、ジョージ・ケイスです。よろしくお願いします……」
目力の強いエリーザに気おされて、ジョージは控えめに言った。エリーザはダニエルの隣に控えるように立った。
「エリーザ。座ってはどうです?」
「いい」
エリーザはアウラの勧めを断った。アウラは肩を竦め、それ以上は何も言わなかった。
「エリーザ。どこまで把握してんの?」
「メアリの異母妹がコンドレン公爵に求婚されているところまでは聞いたけど」
「コンドレン公爵はリチャード2世の息子なのよ」
「ああ……それで。オリヴィエ公爵の姉が、うちの皇帝に嫁いでいるもんね」
エリーザは簡単に答えをはじき出した。
「……うちは確かに選帝侯制度を取っているけど、第4皇子ベネディクトが即位する可能性は低いと思うよ。今のところ、本命ジークハルト殿下、対抗ヴィルヘルミーネ殿下、大穴ベネディクト殿下かな」
どうやら、メアリの従兄は大穴らしい。
メアリの父、オリヴィエ公爵の姉は第4后妃として赤の帝国皇帝フェルディナンド2世に嫁いでいる。つまり、エリーザの父親だ。その息子が第4皇子ベネディクト。エリーザの異母兄にあたる。
おそらく、コンドレン公爵はベネディクト皇子が赤の帝国の皇帝になる可能性を考えた。そうなれば、オリヴィエ公爵家は皇帝の母親の出身家になる。可能性は低いとはいえ、コンドレン公爵は赤の帝国とつながりが欲しいと思い、オリヴィエ公爵家に手を出そうとした。可能性はある。
「……コンドレン公爵が白の王国の国王になる可能性は低いと思うよ。相手が悪すぎる。クイーン・ジェインが賢すぎる。コンドレン公爵がすでに、彼女の罠にかかっている可能性も否定できない」
会ったことはないはずだが、エリーザはクイーン・ジェインを評価しているようだ。クイーン・ジェインはとにかく立ち回りがうまく、相手の10歩先を読み、被害を避ける。即位したばかりの時に、フェルディナンド2世と真正面から交渉を行ったのは有名な話しだ。
「コンドレン公爵がオリヴィエ公爵家に縁談を持って行くのは、クイーン・ジェインにとって想定の範囲内だったんじゃないか? あえて止めなかったのは、メアリに国に戻ってきてもらうためだとしたら? もしも、オリヴィエ公爵がコンドレン公爵の縁談を受けても、クイーン・ジェインがメアリを取り込めていれば問題ない。未来のオリヴィエ公爵はメアリなんだから」
メアリは頬をひきつらせた。クイーン・ジェインが自分のたくらみのためにコンドレン公爵を見逃している、という可能性は十分ありうるように思えた。
「……でも、どうしてクイーン・ジェインは私に国に戻ってきてほしいのよ? 私は確かに、オリヴィエ公爵家の跡取りってことになってるけど、それは仮の話しでしかないのよ? うちは3人姉妹だし、私は先妻の娘だわ。継母の娘のうち、どちらかに跡を継がせたいと考えていても不思議じゃないでしょ」
「いや、それはない」
「どうしてよ」
「私だったら、メアリを次のオリヴィエ公爵に指名する。別に、あなたの異母妹がダメだと言っているわけではないけど、メアリはクイーン・ジェインと仲がいいでしょう」
「……否定はしないわ」
「だとしたら、メアリに公爵位を継がせたいと考えるだろうね。だれが考えても、コンドレン公爵の負けは目に見えている。クイーン・ジェインがメアリを呼び戻すのは、コンドレン公爵を徹底的につぶすためだ」
「……わかる気がするけど、その方法は?」
「メアリと、クイーン・ジェインの弟のジョージが結婚する」
ですよねぇ。メアリはため息をついてジョージと目を見合わせた。そんな気はしたよ。やはり、手っ取り早く取り込む、と言ったら結婚だろう。このままいけばジョージはケイス公爵になるはずだが、もしもメアリと結婚すれば、ケイス公爵位はクイーン・ジェインの従属爵位とされるだろう。まあ、それはともかく。
「私は白の王国人ではないからよくわからないけど、白の王国ではオリヴィエ公爵家は王族に次ぐ権力を持っているんでしょう? なら、クイーン・ジェインが取り込みたいと考えても不思議ではない。それに、やはり、赤の帝国皇帝と親族関係にあるオリヴィエ公爵家は得にならずとも、損になることはないからね」
さらっとエリーザは言った。メアリは思わず難しい顔で考え込んでしまった。
「……私は、白の王国に戻った方がいいかしら?」
「ええっ! 戻ってきてください!」
マーガレットが身を乗り出してメアリに訴えた。ジャスティーンも眼をうるうるさせてうなずいている。ジョージは何も言わなかったが、期待しているように見えた。エリーザは不思議そうに首をかしげた。
「シャンランもそうだったけど、どうしてみんな、私に聞くの? どうしようが、君たちの自由だよ」
突き放すように言われたが、その通りだ。
エリーザに意見を求めてしまうのは、彼女の言葉が真実だからだ。いや、真実になるからだ。それだけの力が、エリーザの言葉にはあるのだ。
クイーン・ジェインは頭のいい女性だ。伯父である先の国王から女王指名を受けるくらいだ。その能力は、子どものころから特出していた。思えば、メアリの魔術の才能に気が付いたのもクイーン・ジェインだった。その頃はレディ・ジェインと呼ばれていたが。
「メアリ。よく考えて決めるのですよ。どうなっても、後悔しないように」
アウラがふわりとほほ笑んで言った。メアリはこくりとうなずく。とはいえ、この時点でメアリの心はほぼ決まっていた。
白の王国に帰る。
クイーン・ジェインの計略からは逃れられない。メアリ程度では、逃れられない。メアリは継母とそりが合わないが、異母妹たちはかわいいと思っている。ここでメアリがラウルス城にとどまり、マーガレットがコンドレン公爵と結婚することになったら、クイーン・ジェインはオリヴィエ公爵家ごと斬り捨てかねない。
彼女は自分に従うものには限りない愛情を注ぐだろう。しかし、はむかうものには容赦しない。苛烈にして冷徹な女。
だから、ジョージが派遣されて来た時点で、メアリに退路はなかった。ジョージはクイーン・ジェインからの「彼と結婚してこちら側につけ」という無言の要求。メアリがこの要求を呑まなければ、ジョージはマーガレットとジャスティーンを連れて白の王国に帰るだろう。彼女らは、メアリに対する人質だ。付き合いの長いクイーン・ジェインは、メアリが情で動く人間だとわかっている。
さすがにクイーン・ジェインがどうやってコンドレン公爵を叩き潰すつもりなのかはわからないが、彼女なら間違いなく再起不能にできるだろう。コンドレン公爵、相手が悪い。クイーン・ジェインの理性は鋼だ。メアリは重いため息をついた。
「……エリーザはクイーン・ジェインと気が合いそうね」
じと目で彼女を睨むと、意外にも「どうだろうね」と返答があった。
「クイーン・ジェインには会ったことがないから。会ってみたいとは思うけど」
よし、クイーン・ジェインにエリーザの話をしてやろうと、メアリは決めた。きっとクイーン・ジェインも会ってみたいというだろう。会わせてやろうじゃないか。
そんな決意をしてから3日後。メアリは婚約者(仮)と異母妹たちを連れてラウルス城を出ていった。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
どこかで見たような話ですが、ツッコまないで頂けると嬉しいです。
シャンランに続いてメアリも退場。でも、2人ともまた出てくるかもしれません。一度、赤の帝国で集結させたいなぁとは思っています。
ちなみに、途中で名前が出てきた「ナディア」は、メアリとそりの合わないオリヴィエ公爵の後妻です。マーガレットたちの母親ですね。




