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#対人依存症。和哉くんは生きづらい!  作者: 佐野和哉


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誰にでも好かれたがるのは誰のことも好きになろうとするよりたちが悪い。

ちゃんと今の自分を好きで必要としてくれる人が居るのに、まだ他の誰かからも好かれて居たい自分に気が付いた。

まさに対人依存症の面目躍如だが、誰にでも好かれたがるのは誰のことも好きになろうとするよりたちが悪い。今もし自分を愛し、支えてくれている人が居るにもかかわらず、自分が空かれたがっている人からソデにされてたら周りで見てるほうはもっと寂しいだろう。

自分が同じような立場で、私ならもっと愛せるのにと思っている人が全然その人を愛さない奴に焦がれているのを見ていたときは分からなかった。

ああそうか、今こんなに自分を必要としている、それも受話器越しにハッキリそう言ってくれた人が居て。端末に表示されるメッセージにも、それは活字になって表れていて。

私も、その人のことがとても好きで。

それ以上に必要なことって一体なんだろうか。


もしかしたら自分の失敗や後悔を直視できなくて、でも「私には愛してくれる人が居るもん!」と、都合よくその人たちを持ち出してお気に入りのヌイグルミみたく見せびらかすために抱えて歩いているだけなのかもしれない。

我ながらこの期に及んでまだそんなことを考えるに至る卑屈さに辟易するが、しかし実際に自分の見積もりがいちばん低いのはいつも自分で、誰かの出してきた最安値なんかぐっと下を潜って通してくる。談合も相見積もりもあったもんじゃない。

だからこそ、自分に向けてもらえる情愛は疑うくせに、自分からの情愛は受け取ってもらえないと矢鱈に寂しい。

面倒くさいことこの上ないが、真っすぐ人を愛するためには、そのぐらいの逡巡を経た上でそれでも好きなぐらいがちょうどいいのかもしれない。

ちょっとしくじったらすぐにソッポ向かれるのも分かりやすくていいけど、多少の問題や失敗じゃ勘弁してくれないくらいそばに居てくれる人が、果たして人生の中で何人居てくれると思うのか。

パッと思い浮かぶ顔が3名いる、と断言できる。たぶん。いやきっと。

あちょと覚悟はしておけ(まさし?)


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