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#対人依存症。和哉くんは生きづらい!  作者: 佐野和哉


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芋でも葱でも

いいじゃねえか自分が好きなんだったら。


誰かの意見や何処ぞの流行が人の美醜を決めることなんて絶対に無いと思う。

だけど、気になってしまうのは世の常で。何故かと言えば「気になりますよね!?」と押し付けてこられたら、気にしてないことまで気に病むようにしてくるからだ。

そんなもの瓦版だろうがSNSだろうが媒体や広告塔が移り変わっても基本的に手口は同じだ。

影響力のある人物や媒体が喧伝することで、その三歩ぐらい先にあるモノが売れて、それで人や会社が儲かるという仕組みのために、まず誰かの見た目を褒めたり貶したりする。実は見た目の揉め事なんか儲け話の地獄の一丁目みたいなもんで、もっとずっと先のほうでニンマリほくそ笑む奴が居る。

今は放っておいても毎日どっかしらSNSで火の手が上がる。

アイツは芋だのチーズの牛丼だの他人に向かってキツイこと言っていれば自分の醜さに怯えないで済む。他者を攻撃している間だけは。

過剰な攻撃は臆病の印だというのはアメリカ見てりゃわかるもんな。


そうやって揉めてる連中を尻目に、自分の見積もりだけが日々最安値を更新して命の値段も下がってくのだけが確かで。

そんなことない、あなたは素敵だと言われたって心の底からは信じて素直に受け取れない。その日その時その場では心からの言葉に思えても、あとで思い返すころにはすっかり冷めている。チーズもサラミも冷えて乾いて反り返った安いピザのようなもので、もう誰も齧りもしなくなって捨てられるのを待つばかり。


そんな話題や誰かの常識や無用の揉め事に構っている時間は無いのだが、そういうものを見せつけて火をつけないと食えない放火魔と火事場泥棒のコングロマリットみたいな連中が居る。目についたらすぐ端末をいっぺん放り投げるか、なんか他のこと考えた方がいい。そこに参加するなり、自分の意見を表明するだけ無駄だ。


なんでもいいんだ。芋でも葱でも。

あんた可愛いんだ。そんで好きなんだ。

そういうことを言える、思わせてくれる、それだけだって幸せなんだ。

…そうとでも思わないとやってられないんだ。振り向くはずのない人を好きになったら。


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