表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
#対人依存症。和哉くんは生きづらい!  作者: 佐野和哉


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/59

味噌汁を作ってみたら殴られた

小学校1年生くらいの時だったと思う。

祖母に教えてもらいながら初めてお味噌汁を作った。具は祖母が切ってくれたので、それをお鍋に入れてダシ入れてお味噌といて…出来上がったそれを2階で寝てたアレに持ってったらボコ殴りに遭った。という話。以下アレとかバカとかいうが、この記事からご覧くださった方に向けて恥を忍んで説明すると、私の実の父親である。

自分としては頑張ってお味噌汁を作ったので召し上がってほしかったのだが、寝起きのバカはガキが勝手に火を使ったと思い込んだらしい。言動にしろ行動にしろ力の弱い人間に対して乱暴に振舞うオトコというのは気が済んだ後で急にしおらしく謝ったり泣いて釈明したりするもので、あの時もそんな風に「お前が勝手に火を使ったと思って驚いて心配で云々」と言っていた。火を使って事故に遭った方がマシなレベルで部屋中引き摺り回され、せっかく作った熱々のお味噌汁はお椀ごと投げつけられて頭からかぶったんだけどな。


このバカ、寝起きが悪いどころか如何なる理由でも「寝てるとこ起こされた!」となった瞬間に

「オレはキレて暴れて女子供でも殴ってよい」

というスイッチが入る。寝ているとこを起こされるということが、家庭内暴力OKのサインになるシーケンサというのは何色をしたどんな形のものなんだろう。

なので普段から何かしら用件があっても、寝ているとこを起こすのが物凄い憂鬱だった。

ちなみにその起こされたくない理由とやらのの一つが「夜勤だから」だったのだが。

まあ確かに普通に働いてはいたけど生活費ビタ一文入れてなかったはずだぞアイツ。

じゃなきゃあの当時で新車のグロリアなんか買えるわけないじゃん。

ちなみに土足禁止だった。バカだよな。てめぇ一人だけが乗るならまだしも、そいつでこれ見よがしに会社の草野球連れてかれたり、どっか買い物や行楽にも行くんだぜ?

で、帰りに乗ろうとするとズボンに泥ついてるとかでブチキレられ家に帰れば殴られたしシートも掃除させられたんだもん。いま考えりゃクルマ見せびらかしてるだけだったし、殴る理由を増やしただけだったんだろうな。幾らするクルマだったか知らねえけど。


未だにモータースポーツやクルマに血道を上げるオトコ、特に必要以上に自動車を磨いたりチューンナップする奴に冷めてるのはコイツのせいだと思う。

野球とクルマは押し付けられて酷い目に遭ったから好きじゃないんだろうなって。嫌な思い出、辛い記憶と結びついてるから好きになりようがないし、車と野球が好きな男にロクなのいないじゃん。一人称ワイで本当つまんない奴ばっかりだし。

私の周りにそんなのしかいなかったんかな?

ちなみにプロレスも同様で、特に小規模会場にはそんなのばっかり。

TAJIRIさんの書いた「少年とリング屋」という小説に書かれている気色の悪いプロレスファンとか、いかにもオタクで見た感じ良い印象は抱かないけど気のいい人々の描写は抜群だったな。リングの上や会場の奥、物販のテーブル越しにずっとプロレスという世界を見つめていたのだと思う。


いま残った趣味はそれを免れたか、母が離婚してからのもの。

主に祖父母絡みの旅行やドライブ、母から受け継いだ映画や音楽のレコード鑑賞に読書、あと自分の持って生まれた性分に合ってた格闘技とプロレス…といったところか。

全部、あのバカには否定されバカにされ軽蔑されてきた。

その代わりに自分の好きな野球とグロリアには絶対的に肯定するように暴力で強制されていたから、まあそりゃ反発するわな。あのバカの古くからの仲間や会社の人たちはみんな可愛がってくれたから、あのバカだけが特別にバカだったのだと今となっては思うばかりだ。


他人の趣味も痛みも人生さえも理解せず、ただ自分の思い通りにならないと暴力で力の弱い人間を挫いて満足する。そんなのを反面教師にもてたことは不幸であり災難であり、あれと同じ血がずっと流れていると思うと今だって死にたくなるぐらい嫌で仕方がない。

仕方がないけど、生きてしまった。

3月の初めに日付も場所もボンヤリ決めて家を出たんだけど帰ってきてしまって。なんか、それからそこまでのことは考えなくなった。


何してても面白くなかったし、手っ取り早い結論が出ているのに自分は一体何をやってるんだろうな。と思ってた。いや思ってる今も。

でまあ、これを書き始めた。手っ取り早い結論の根拠は生まれ育ちであり、ままならぬ恋愛や対人関係であり、仕事であり現状であり……何もかも上手くいってない今にしか書けなかったと思う。

気持ちの整理でもなく、過去の清算でもなく、これ以外に書き物が出来なかった。

ただただ書きたくて書いていた。

そしたら意外と読んでくれて、似た経験を持つ人が共感してくれたり声をかけてくれたりして。まだ他にも居たら、そしてこれを読んでくれて、笑うなり理解わかるなり、してくれたらいいなと思って続けてみた。


ちょうどコレで40回目だ。

妙にキリがいいので、一旦ここまでにします。

あともう一つくらい、総括めいたものを書いておこうかなとも思ってます。

ここまで読んでくれてありがとう。

子供の頃の私も、きっと少しは報われていると思いたい。


2026年4月18日追記。

ごめんやっぱ続けます。

またよかったら読んでください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ