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#対人依存症。和哉くんは生きづらい!  作者: 佐野和哉


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バカVSヤクザ「3.バカとヤクザとマンションと」

電話を切ったあと、バカが何処かへ電話をかけていた。

「あ、オークボさん!?ちょっとさあー助けてよぉ」

オークボさんというのはこのバカの先輩であり、私も小さい頃よく遊んでもらってたおじさんであり、ヤクザ屋さんだ。

要するに自分では手に負えなくなったので喧嘩のアウトソーシングと洒落こんだんだな。

どこまでも情けない奴め。

オークボさんは、すぐやってきた。泣き言をいう後輩のためというよりも「子供がいる前で揉め事ひとつ納められないんじゃ、まずカズヤがかわいそうだ」って言ってくれた。

さすがホンモノは言うことが違う。


私はあの家のなかで一応与えられていた、廊下側で寒くて殆ど何もない部屋に入った。オークボさんが「お前はココに居ろ。大丈夫だから」と言うので、あとはもう成り行きに任せるしかなかった。

やがて輝さんがやってきた。広くはないマンションのリビングにホンモノがふたり。

バカがひとり。

「お前か、佐藤って」

「おう、お前は誰だよ?」

から始まり、その後は聞き耳を立ててもあまりよく聞こえなかった。やがて……

輝さんとオークボさんが、大声をあげた。

爆笑している。

「おー!?なんだよ、じゃあお前も!」

「あれー!?じゃウチのオヤジ知ってるじゃん?」

から始まり、やがて二人仲良く私の部屋にやってきた。何面の笑顔は、もうすっかり友達と言った感じだった。

「おうカズヤ!帰るぞ!」

「カズヤ心配したろ、でも、な、大丈夫だったろ!?ガハハ」

そういうわけで私は荷物をまとめ、輝さんの車に乗り込んだ。オオクボさんは先に帰ったが、その前にしっかり輝さんと連絡先を交換していたそうな。


結局それで私はアレとの縁が途切れ始め、高校生に上がったころには泊りにも行かなくなった。今に至るまで20年以上絶縁状態である。おばあちゃんの葬式の時に顔は見たけど話しもしなかった。知らせを受けて病院に駆けつけたとき駐車場ですれ違ったあのバカは号泣していた。

(お前が散々、死ぬ寸前まで痛めつけておいて今更泣いてやがる、バカだな)

と思ったのを今でも覚えている。


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