男女の友情は時々もどかしい不可侵条約になる
〝友達で居たいからお前とはセックスしたくない〟っていうのが今までで一番クールな断り方だった。
ってぬかしてる奴を見てとてもとても嫌になったし自分が惨めになった。
うるせえ!
そんなもん「誰でも良かったとしてもお前とだけは嫌」なだけだ。
醜いとか汚いとか思われて。
見た目が良くて好みならツレでもカレでもヤラせてくれてるよ絶対に。
自分だけはダメでイヤで無理なんだ、そーゆー美辞麗句が並ぶときほど。
断るのもかったるくて面倒臭いから言葉だけ綺麗になるんだ。
だいたい人間なんて赤の他人が大勢いる中に突っ立ってても孤独だし、いくら友達や家族が大勢いたって独りだし、誰かのことを好きになっても相手はコッチのことなんかちっとも好きじゃない。
いつでも心に染み付いてるのはひとりぼっちの自分の影。
お前は独りだ、独りで踊って独りで疲れて、なるべく早く死ね。出来れば今。
…出来れば、なんてぬかしてやがる。まだまだ甘い。
こんなになるまで何も出来ず誰にも愛されず愛させてももらえなかったくせに、
まだ〝出来れば〟生きようと心の何処かで思ってケツカル。
生きてる価値のない人間の取り柄は納税か芸事で佐野、お前に後者の価値はない。
黙って財源になるか今日を命日にしろ。
〝愛させてもらえなかった〟これもまた違う。誰も愛させてもらえない、なんか甘い。
佐野お前になんか愛されたくない、が正しい。
そんな凌辱を受けるくらいなら死んだ方がマシだとみんな思ってる。
お前にその資格がないことを佐野、お前だけが気づかないで幸せに過ごしていたんだ。
誰かのことを知ることは、その人との間にある遠近感とか光の差す角度、影の大きさが変わることだ。
実際の距離や心模様は変わりゃしない、どうせ他とヨロシクやってるだけで自分は指咥えてる間にアッチは違うもの咥えてる。
でも、その人への見え方や接し方は変わる。
まあ大抵ロクな変わり方はしない。
そんなもので変わって嬉しいものなんて相手のことなんか何も考えちゃいない、自分にだけ都合のいい勝手な願望が叶うってだけだ。だからお前は何も変わらないといつも思っている。当たり前だ。
こんな奴、誰が愛したり愛されたりしたいものか。




