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#対人依存症。和哉くんは生きづらい!  作者: 佐野和哉


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アンタから見た俺が幸せそうに思えたんだったらそれでいい

アンタにとって俺は、その程度で幸せになれるくらいの七夕野郎おめでたいバカだったということだ。それならそれでいい。

どっちみちコッチは全部なんにも幸せじゃなかったし、何一つ〝生きてきてよかった〟と思うようなことなどないまま終わる。

何一つ願いは叶わなかったし、夢は実らなかったし、想いは通じなかったし、会いたい人には会えず、やりたいことは出来ず、行きたい場所には行けず、ついにそのまま終わる。


またね!

と言っておけばきっとつながると思ってた。

希望や期待を口に出せば、言葉にすれば、叶うんじゃないかと思ってた。

願っていた。無邪気だったし、能天気だったし、今思えば惨めだな。


どうせそんなわけねえだろ、とずっと周りからは思われていた。

お前もアンタも思ってただろ?バカな奴だと。でも優しいよな、まあ面と向かってモノ言うわけじゃないから、端末の文字ぐらいどんな大袈裟で感嘆符や絵文字に塗れた文句でも真顔で打ってバカじゃねえの、って吐き捨てても俺には一切なんにも伝わらねえもんな。

絶対。


それでも十分幸せじゃん、それでいいじゃん、というのはお前が俺を見下して、お前ならそのぐらいでも釣りがくるぞバチが当たるぞ、と言っているのであって。

自分が俺よりはもっとマシな自覚があるから「お前はそれで十分幸せ」なんて他人に向かって言い捨てることが出来るのだ。


自分と他人を見比べて人生の充足を量り知るなんて愚かだと言えるのは自分が他人よりはマシだと思っているからだ。他人の物差しも事情も知らないで、他人よりいい車に乗りたいってだけで黒いセルシオに乗ってるだけなのにワゴンRを意味もなく見下して国道23号線で執拗に煽る尾張小牧ナンバーのチンピラオヤジと同じだ。

そしてそんな奴らに交じって日々、通勤して配達してる自分が死ぬほど嫌になっている。

そんな毎日。そんな人生。そんな残り物の日々。早く死んだほうが楽だしマシだ。

せめて診断書と薬でもよこされりゃいいのに、下手に動けているせいか、なんなのか。

もう何もしたくないし考えたくない。脳死で動画を見ている自分が嫌になる。

何か書かなければと思うのに何も思いつかないし、書いても何も面白くない。

これしか取り柄も楽しみも無かったのに。

初めから取り柄でも楽しみでもなく。他人の時間を奪って迷惑かけてただけ。

それに気づかずに続けてたんだから、そりゃ確かに幸せに見えるわ。

気づいてよかった。


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