7/8
第七話 重力の試練
転移からちょうど一ヶ月が経過した。
俺のレベルは35。カルボン32、健太30、零31。
ついに「重力」の神子・大槻隆が大軍を率いて攻めてきた。
決戦の地は盆地の中央。俺は炭素で即席の黒い要塞を構築した。
隆は大柄な男で、重力場を操りながら嘲笑った。
「所詮炭素ごときで、俺の重力に勝てると思うな!」
周囲の重力が数十倍に跳ね上がり、兵士たちが悲鳴を上げて倒れていく。
しかし俺は動じなかった。
炭素はどんな圧力にも耐えうる——ダイヤモンドだ。
「超高圧炭素構造!」
俺の周囲に黒い結晶の球体が展開され、重力を分散・吸収した。
さらに雷を流し、相手の重力場を乱す。
カルボンの蔓が足を絡め、零の毒が体力を削り、健太の鉄槍が突撃。
四人の連携が完璧に決まった。
隆は膝をつき、呆然と呟いた。
「……お前ら、ただの大学生じゃねえな」
俺は彼を殺さず、配下に加えた。
この戦いで俺のレベルは38に到達。
下級世界での本格的な台頭が、始まろうとしていた。
戦いの後、カルボンが俺に抱きついてきた。
「ご主人様……本当に強くなりましたね」
「ああ。お前たち全員のおかげだ」
黒い炭素の結晶が、掌の上で静かに輝いていた。




