↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界都市伝説大戦【改稿版】  作者: 知恵利一
第1部 死と生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/33

第8章 雷と炎、共闘の夜


⸻


 炎の矢が夜を裂き、特級怪物の肩を焼き焦がす。

 瘴気が悲鳴を上げるように渦巻き、巨体がよろめいた。


「立てるか!」

 少女の声が飛ぶ。


「……あ、ああ!」

 双雷は血を吐きながらも無理やり立ち上がった。

 全身は傷だらけだが、心には確かな熱が宿っていた。


 少女は神弓を構えたまま振り返る。

「私が援護する! アンタは雷で仕留めろ!」


「命令すんなよ! ……でも、分かった!」


 特級怪物が咆哮し、地を揺らしながら突進してくる。

 少女は矢を番え、炎の神力を注ぎ込む。


「――【火焔矢(かえんや)】‼」


 火炎を纏った矢が怪物の足を貫き、動きを鈍らせた。

 その隙を逃さず、双雷が飛雷針を構える。


「喰らいやがれぇ‼ ――【飛雷針(ひらいしん)】‼」


 三寸釘が稲妻と化し、怪物の胸に突き刺さる。

 轟音が夜を震わせ、怪物が絶叫を上げた。


「効いてる……!」

「まだだ、もう一撃!」


 少女は次の矢を構え、双雷は残る神力をかき集める。

 二人の視線が交錯した。


「行くぞ!」

「おう‼」


 雷と炎。

 二つの光が同時に解き放たれる。


「――【双連撃】‼」


 轟音と爆炎が重なり、特級怪物は絶叫のまま爆ぜ散った。

 瘴気が霧散し、夜の空気が静けさを取り戻す。


⸻


 沈黙の中、双雷はその場に座り込んだ。

「……はぁ……死ぬかと思った……」


 少女も弓を降ろし、荒い息をつきながら彼を見やった。

「ギリギリだったわね。でも、やるじゃない」


「へっ、俺がいなきゃ倒せなかっただろ?」

「何よ、生意気」


 二人は互いに睨み合う。

 だが次の瞬間、どちらともなく吹き出した。


 雷と炎――。

 不器用な二人の共闘は、こうして始まったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。