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異世界都市伝説大戦【改稿版】  作者: 知恵利一
第1部 死と生
25/33

第25章 嫉妬の真実



 修練を終えて数日後。

 神社の本殿に集まった双雷と水京は、水神宮司の前に座していた。


「……そろそろ話しておかねばなるまい」

 宮司は静かに口を開いた。


「嫉妬の化身とは、ただの異形者ではない。

 人の心から生まれた、最も厄介な存在だ」



「人の……心……?」

 双雷が眉をひそめる。


「ああ。

 この嫉妬区は、かつては芸能や富で栄えた土地だった。

 だが同時に、人々の心には“羨望”と“妬み”が渦巻いていた」


 宮司の瞳が蒼く光る。


「その負の念が積もりに積もり……瘴気に喰われ……やがて形を持った。

 それが“嫉妬の化身”」


「……じゃあ、アイツは人間の……感情の成れの果て……」

 水京の声は震えていた。



「だからこそ厄介だ。

 斬っても、焼いても、瘴気と共に人の心があれば再生する」

 宮司は険しい表情で言葉を続ける。


「完全に討ち果たすには……その“根”を断たねばならぬ」


「根……?」

 双雷が身を乗り出す。


「この地の瘴気の源だ。

 嫉妬に狂い、最後まで妬みを抱いたまま死んだ人間の“魂”が、化身の核になっている」


「人間の……魂……!」

 双雷と水京は目を見開いた。



「……それって……」

 水京が言い淀む。

「化身を斬るってことは……その魂ごと、斬り捨てるってこと?」


「そうだ」

 宮司は重く頷いた。


「だが放置すれば、この区は人ごと呑み込まれる。

 ――どちらを選ぶかは、お前たち次第だ」



 境内に沈黙が落ちた。


 双雷は拳を握りしめ、雷牙の柄を握る。


「……上等だ。

 俺はどんな相手でも斬る。たとえ“人の魂”でも……!

 守るためなら……ためらわねぇ‼」


 瞳には決意の光。

 水京はそんな双雷を見つめ、強く頷いた。


「私も一緒に背負う。……妬みの魂ごと、浄化してみせる」



 その夜。

 遠くの空に稲妻が走った。


 まるで化身が二人の決意に応えるように――

 あるいは、次の戦いの幕開けを告げるかのように

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