第30話
トミヤス道場本宅です。
今日のテルクニ君はだらけています。
お母さん2人には理由を話し(多少の脚色はして)、堂々とお休みをもらいました!
やったねテルクニ君! ネトゲが出来るよ!
今日は文句は言われません!
朝から廃人っぷりを発揮しましょう!
お母さん2人も、動画を見て超満足してます!
「っけー……何とかイベ中に限定武器を重ねないと……」
限定装備もらっても、進化させないと弱いまま。
ここで課金圧に負けないで!
無課金プレイヤーの根性見せてやれ!
欲に負けて、色っぽい衣装に流れてはいけません!
ストイックに限定装備だけを狙わないと、無課金だと間に合いませんよ!
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ぴーんぽーん。
「はあーい!」
ぱたぱたぱた。がらり。
「はあい。トミヤスでございますー」
クレールさんの少し裏声感のある、お客様向けの声です。
「や、朝からお邪魔致します。私こういう者で」
「……契約書をお見せ下さいませ」
「はい。こちらで」
ぱらり……ぱらり……
「却下です。文言を変えてあるだけで、内容に変化なし。不合格。お帰り下さい」
がらがらがら……とん。
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ぴーんぽーん。
「はあーい!」
ぱたぱたぱた。がらり。
「はあい。トミヤスでございますー」
クレールさんの少し裏声感のある、お客様向けの声です。
「や、朝からお邪魔致します。私こういう者で」
「……契約書をお見せ下さいませ」
「はい。こちらで」
ぱらり……ぱらり……
「却下です。提示金額を増やしても、内容に変化なし。これでは金額を増やそうが意味のない内容です。不合格。お帰り下さい」
がらがらがら……とん。
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ぴーんぽーん。
「はあーい!」
ぱたぱたぱた。がらり。
「はあい。トミヤスでございますー」
クレールさんの少し裏声感のある、お客様向けの声です。
「や、朝からお邪魔致します。私こういう者で」
「……契約書をお見せ下さいませ」
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ぴーんぽーん。
「はあーい!」
ぱたぱたぱた。がらり。
「不合格!」
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ぴーんぽーん。
「不合格!」
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だん! だん! だん!
すぱしーん!
「テルクニさん!」
「なっ……何? どしたの?」
「朝から大中心国の方がたくさん来るんです!」
「ええ? 何?」
「あんな勝手に規約変更出来る内容で……」
クレールさん、ぷんすこ!
「はあ? ちょっと分からない? 何があったの」
「ふうー……」
どっすん。
クレールさんのこんな疲れた顔も珍しいですね。
「大中心国のなんたらいう会社の方が……会社名は毎回違うんですが、契約内容はほとんど同じで。ダミー会社を挟んでるんでしょうけど。軍か、諜報関係でしょうか。ダンジョンのスポンサーになりたいとか」
「うわダミー会社挟んでスポンサーとか!? やだよ!? 直に顔出して、名前出せないから、今回はダミー会社にしますよってんなら、まだ分かるけどさあ!」
「ですよね!? 普通に堂々と来れば良いんです! 契約内容も、すっごく小さな字でこちらの都合で通告なしに変更される事があります、なんて! 馬鹿にしてます!」
「怖っ!」
「年に金貨1万枚とか提示はしてくるんです! 支払いの時に銅貨1枚になってても、文句言えない仕組みです!」
「うーわー……えぐっ! クレール母さん、どうする? 外務省に電話してさ、ミスジさんに話してもらう?」
「すっとぼけるに決まってますよ……」
「ちっ! だーよねー……ううん……」
ちょっと天井を見上げて、ゲーミングチェアをゆっくりと、ぐるーん……
何か考えてそうっぽい!
「うーん、でも、この粘着はちょっと正規軍とか政府っぽくはないなあ……その辺だったら、昨日ので、参りました、普通に来ますからどうかこれ以上は、って来そう」
「何処でしょうか」
「うーん……でも、命令してたのは情報局のエージェント……情報局と強い繋がりがあるPMC(民間の傭兵会社)とかかな……情報局自体は、そんなに金はないはずだから、会社。資金力がある……か、い、しゃー……訓練が必要な……警備会社もあるなあ……あ、そっか。契約内容変えれるんだから、金のない情報局でも良いのか……うーん……」
「忍に追わせましょうか」
「無駄だと思うなー。尻尾は出ないようにしてるはずだよ。情報局は関係してる。これは間違いなしだからー……ま! 探さなくても良いでしょ! 情報局を叩くのが早いね! カオルさんに相談してみるよ。その辺の情報はカオルさんが引き出してくれるしさ。久し振りに、忍の皆にスパイの仕事させるのも良くない? 腕が鈍っちゃうよ。若手もいるしさ、実戦経験は大事だよ。訓練相手が出来たって思おうよ!」
前向き! ポジティブシンキング過ぎます!
忍の『実戦経験』って、暗殺です!
「それもそうですね!」
クレールさんもポジティブ!
「海外だと少し時間掛かるけど、ま、この近くに何人かいるでしょ……1日、2日は我慢しよ」
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1時間後……
ホワイトボードに綺麗に貼られた幾つもの写真があります。
ドラマの何とか捜査本部みたいですが、実際の何とか捜査本部のほとんどは、あんなに汚く資料を貼ったりはしないです。凄く綺麗に整えてあります。
さて、このホワイトボードに貼られているのは、全て大中心国情報局エージェント。
「お手元の資料の1ページ目をご覧下さい。ターゲットは全員今回の件とは関係ありませんが、処分しても問題ない者で、近く、そこそこの者をピックアップしました。全員が今日明日中に始末出来る者です」
ぱらり……ではなく、タブレットです。
このタブレットは後でクレールさんが焼却処分です。
「1人目はこの男。そこそこ名のある男です。犯罪組織に潜入中のスリーパー。現在はコーリャンマフィアで中堅と言った所です。この男が死んだら、コーリャンマフィアも情報局も慌てましょう。一石二鳥。隣のキラ領キラ市です。電車で1時間。明るいうちに始末出来ましょう」
「は」
「3ページ。2人目はこの男。名はほとんど知られていませんが、大中心国情報局ではやり手と言われています。名は知られていないのにやり手。こういった手合は結構やる者がいるので、事故には注意して下さい。皆様には余裕でしょうが」
「は」
「5ページ。3人目はこの女。先月の米衆元首狙撃事件の犯人です」
「「「は!?」」」
「一般には知られていませんが、関税問題で揉めた際、事前に水面下で警告はあったのです。勿論、大中心国からではなく、反対派の過激派勢力を装ってです。あれはわざと外して怪我に納めています。警告です。捕まった犯人は米衆が事前に用意していた」
「サダマキ殿! お待ち下さい!」
「何か?」
「何故、犯人がここに居ると分かって、日輪国は差し出さないのでしょう」
「必要ないからです」
「何故でしょうか」
「米衆が逮捕した者が犯人です、で済ませないといけないからです。本物がここに居ますでは、誤認逮捕になってしまいますので、米衆が恥をかく事になります」
「むう、なるほど……」
「こっそり灰蘭(米衆連合国諜報部)には伝えてはありますので、放っておいてもそのうち灰蘭に始末されます。我々で始末しても結果は同じ。早いか遅いかだけです。さて次は8ページ。この女は……」
カオルさんが居ると掃除が捗りますね!




